格闘書架
「キックボクシング入門 〜平凡な日常にキック・ユア・アス!〜
出版社:ベースボールマガジン社 本体933円+税

 同社の格闘技季刊シリーズの第3弾。
 石原慎太郎氏へのインタビューは藤原敏男氏も交えてのもので読み応えがあり、面白い。
 後半の技術解説は今後の観戦に向けても大いに参考になりそうだ。何度も読み返そうと思う。欲を言えば、もう少しヒジ、首相撲についての詳しい解説も欲しかったところだが。

(静刃)
「”キックの鬼”沢村忠伝説 真空飛び膝蹴りの真実」
著者:加部 究
出版社:文春ネスコ 本体1500円+税

 まさにキック界の伝説と呼ぶに相応しい沢村忠の半生を描いた一冊。キック創世記の苦労とか人気絶頂期の頃なども伺える。現在の感覚から見るとかなりムチャクチャな面(体重差10キロ以上のカード、試合数等)もあるが、それも含めて先人たちの苦労が偲ばれて、かえって頭の下がる思いがする。
 沢村の試合描写は実に巧みで、読後は本当に試合を見たような気になった。それにしても沢村忠って、本当に偉大だったんだなぁ。

(静刃)
立嶋篤史自伝 ざまぁみろ 僕は、まだ生きている
著者:立嶋篤史
出版社:ネコ・パブリッシング 本体1800円+税

 あらためて彼は凄い人生を歩んできたんだなぁと、素直に思う。
 キック界の嫌な部分も曝け出されていたが、これはあくまで「立嶋篤史の真実」である。もちろん「習志野ジムの真実」や「全日本キックの真実」もあるだろう。今回は著者が主張する機会を得たということで、堪っていたものを吐き出したというところか...。
 ただ、キックボクサーを目指す若者にはあまり薦められない。
(静刃)
「平直行のリアルファイト柔術」
著者:平直行
出版社:徳間書店 本体1500円+税
「餓狼伝 ]U」
著者:夢枕獏
出版社:双葉社 本体781円+税

 登場人物の描写が広範囲に成り過ぎて、収拾がつかなくなったように思えてしまう。一体この物語の主役は誰だったんだ?それに、巽がだんだんと猪狩みたいになってきた。
(堀川”R”)
 果たしてこの作品も、市原海樹が調子に乗せた産物なのだろうか?
(静刃)
「SAS・特殊部隊式 実践格闘術ハンドブック」
著 者:ロン・シリングフォード
出版社:原書房 本体1800円+税

 リング上と戦場とは全くの別物である。あたりまえの話だが、具体的な戦法の説明を読むと改めて痛感してしまった。以前ならもっと興味深く読めたかもしれないが、リング上の闘いを多く観るようになってから違ってきている。カミソリの刃を歯だけで咥えてるような、妙な感覚に見舞われた。
(静刃)
「板垣恵介の激闘達人列伝
著 者:板垣恵介
出版社:徳間書店 本体1400円+税

 元自衛隊員・元国体ボクシング選手にして漫画「グラップラー刃牙」「餓狼伝」の作者である著者が出会った「保護されていない」本物の達人を描いた一冊。達人の技に触れた著者の驚きと悦びが生々しく伝わってくる。
 前著「板垣恵介の格闘士列伝」も一読の価値あり。
(静刃)
リングの汁
著 者:花くまゆうさく
出版社:アートン 本体1500円+税

 「紙のプロレス」ほかあちこちの媒体に連載したコラム、漫画等を集めた作品集。総合格闘技、プロレスに関する感想、意見には共感させられることが多い。漫画は一見ヘタクソかと思いきや、選手の絵は明らかに当人そのもの。ということは、やはり上手いのか。
(堀川”R”)
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