試合会場生観戦記
12月8日 全日本キックボクシング (後楽園ホール)
〇新田明臣 2RKO サク・ナヤガム●
静刃:新田が一年ぶりの全日本キック登場、試合は悪夢のK−1以来なんですが・・・。
室長:KO勝ちとは結構な事じゃないか。
静刃:新田を熱烈に応援する観客の中に一部下品な人がいましてね、私の応援する気分が萎えてしまいました。
室長:応援って、君は激励賞なんか勿論出さないし、声援一つ送らない小心者じゃないか。
静刃:・・・気分ですよ。試合の方は新田がローを中心としたコンビネーションで堅実なKOを収めました。
室長:何か投げやりな言い方だな。
静刃:新田はこれで「復帰」を果たしましたが「復活」はこれからですね。
室長:今度は微妙な表現の違いできたか。
静刃:清水貴彦とは決着を付けなきゃいけないし、後藤龍治や佐藤嘉洋とも戦っておくべきでしょうね。
室長:そして再度のK−1挑戦か。
静刃:いや、K−1はもういいですよ。
室長:?、何故だ。
静刃:新田が輝く舞台はやっぱりキックのリングですよ。訳のわからないルールで縛られてはキックボクサーの真価は生かされません。
室長:そんなものか。
静刃:少なくとも全日本キックの大会で予選を行うほどのものじゃありません。

〇花戸忍 2RKO 大宮司進●
静刃:花戸が全日本に参戦して初めてのKO勝利を果たしました。
室長:意外だな。まだKOしてなかったんだ。
静刃:1Rの序盤は大宮司がラッシュをかけて一瞬「まさか・・・」なんて思ったんですが、後半は完全に盛り返しました。ヒジでダウンも奪いましたし。
室長:ヒジ?花戸といえば君が言うところの「多彩な蹴り」じゃないのか。
静刃:今回目立ったのはヒジ攻撃ですね。斬るのではなく叩き込むヒジで顎を打ち抜いてました。蹴りは意識して抑えてたという印象でしたね。
室長:ほう、向上心を持って闘ってるんだな。大したものだ。
静刃:2Rにまたヒジで2度ダウンを奪った後、綺麗な左ハイを決めてフィニッシュとしました。最高の締めくくりですね。
室長:派手なKOシーンはいいな。
静刃:大宮司は試合前の雑誌インタビューで「花戸はKOが少ない」と言ってましたが、その理由を身を持って知ることになりましたね。
室長:どういうことだ。
静刃:花戸に対してKO狙いで思いきり向かってくる相手が少なかったということですよ。
室長:なるほど、相手の攻撃に沿ったやり方で返していくわけだ。
静刃:花戸の猛攻を引き出した大宮司は、今大会一番の功労者ですね。
室長:嫌な褒め方だな。


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