PLL同期検波:Dual(2重) PLL同期検波 ダイレクトコンバージョン FMラジオ-1


Single PLL同期検波 ダイレクトコンバージョンは簡単な構成でそこそこの性能が得られます
しかしVCO出力がアンテナに回り込んだり、隣接チャンネルに強力な信号があったりすると安定な受信ができません。

PLLを2重にすることでそのような不具合を軽減することができます。
まずVCOをVCXO(電圧制御Xtal OSC)に置き換え、第2の位相検波回路でVCO周波数をVCXO周波数にロックさせます。
次に第1の位相検波回路に受信周波数とVCO周波数を印加し出力をVCXOに戻すと、受信周波数をVCO周波数に間接的にロックさせることができます。
VCOはXtal OSCで安定化されているので、回り込みや隣接チャンネル妨害に強いPLL同期検波になります。

良いアイデアだと思い、特許検索したところ「特許2859037」ほか数件が30年くらい前に出願されていました。
この特許の主旨は、単なる2重PLL回路ではPLLが発振してしまうので、発振防止のために上図のR3を挿入するというものです。

Simulationすると、VCOのKファクター(1V当たりの周波数偏移)がVCXOのKファクターより十分大きければ発振しませんでした。
VCOのKファクターがVCXOのKファクターより十分大きいのは当然ですから、そんなものかと検討を棚上げにしていました。

詳細は「JA1OTZ 公式ブログ」をご覧ください。