第34回 グローバル化社会の教育研究会のご案内 | |||||||||||||||||||||||||||
明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 さて、第34回グローバル化社会の教育研究会(EGS)研究会は 千葉国際中学校・高等学校で特別講師をお勤めの福田 晴好さん(元 ジャガージャパン(株)社長)に 話題提供をお願いしました。 急速にグローバル化が進み 「国際人としての日本人の養成が急務である」といわれる一方で、わが国の若者の間では 異質を排除したり 「異文化不感症」ともいうべき傾向が顕著になっています。 福田さんの担当される「国際理解」では、国際社会で通用する人間になるための基本的心構えを考える授業が行われていますが、国際経験豊かな社会人を活用した国際理解教育推進の典型例でしょう。 これまでの授業の紹介や国際人の資質育成教育についての考え、ともすると閉鎖的・守旧的な傾向に陥りやすい学校現場の課題なども含めてお話しを伺い、それを基に話し合いたいと思います。
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以 上 |
グローバル化社会の教育研究会は 2月19日、聖学院中学校高等学校(東京都北区)において 「国際経験豊かな社会人を活用した国際人育成教育の実例紹介」を研修テーマに、34回目となる研究会を行った。 当日は帰国子女受け入れ中学・高等学校の担当者や企業の教育相談員をはじめ、帰国子女教育をサポートする団体の関係者を中心に30人が参加した。 会では日本企業の海外法人社長や外資系企業のトップとして長年国際ビジネスに携わり 海外経験も豊富な福田晴好氏から、千葉国際中学・高等学校特別講師として氏が教えている 「国際理解」の授業が紹介された。 福田氏はまず、いまの若者は異文化に対して消極的な姿勢が見られるが、日本と世界は包み包まれる関係にあり、「国際理解」の授業を通して世界をリードできる若者を育てていきたい と述べた。 そして海外で異文化に触れてきた帰国子女が日本に戻って感じたことは 「日本の生徒は同姓や仲間内で固まっている」「友達から変わっていると言われた」 などが上位に入るという調査結果を例に、異質であることや多様性を認め合うことの必要性を訴えた。 続いて 授業で行っているディベートの様子が紹介された。 福田氏によると、企業が採用時に最重要視している 「コミュニケーション能力」 は国際人にも求められる資質であるが、ディベートは この能力を鍛えるのに有効な手段である。 テーマに政治や社会の時事問題を多く扱うことで、各教科を横断的につなぎ、地球人としての視点や日本人としてのアイデンティティなどを養うことができるという。 一方で授業を行うにあたって まず生徒を知るための意識調査を行ったり、成果目標を設定し授業を生徒に評価させたりするなど、企業時代に培ったノウハウを紹介。 国際経験豊かな社会人講師を活用することは、子どもたちだけでなく教職員の国際化・活性化にもつながると話した。 福田氏の発表の後に設けられた自由討議の時間では、国際人として求められることや、教育システムからくる社会人講師導入の問題点など、広範囲にわたって活発な意見交換がなされた。 参加者からは 「社会人を活用した授業の制度を整えるのは時間がかかるだろうが、問題発見・解決能力を鍛えることが、多様性を楽しめる空気を学校にはつくってもらいたい」 といった感想が聞かれた。 |