ただいま 工事中です。 しばらくお待ちください。
2025年 8 月吉日 | |||||||||||||||||||||||||||
多文化共生を目指す教育関係者の皆様 | |||||||||||||||||||||||||||
グローバル化社会の教育研究会 事務局 | |||||||||||||||||||||||||||
第96回 グローバル化社会の教育研究会のご案内 |
|||||||||||||||||||||||||||
残暑お見舞い申し上げます。 あと一息、気を取り直して頑張りましょう。 さて、第96回グローバル化社会の教育研究会(EGS) は 関西国際大学グローバル学部の佐藤 恭仁彦先生(グローバル教育センター長)に話題提供をお願いしました。 佐藤先生は長年、国際協力機構(JICA)などで 国際協力・途上国援助の実務に携わってこられ、今年から 大学教授として若者の指導をされています。 世界情勢が大きく変わり始めた今年、途上国との関係や援助の在り方なども転換期を迎えており、今こそ、タイやマレーシアでの赴任経験や サウジアラビアの企業経験もお持ちの佐藤先生から、現場感覚のお話しを伺いたいものです。 また 今年2月、少子化時代の高等教育の在り方を巡る中教審の答申は、経営難の大学に "退場" を促す内容でした。 地方の大学は、教育内容の充実や地域との連携を模索していますが、教育現場には 何が求められ、どう考えていけばよいのかについても、話し合えればと考えています。 なお、お申込みは 郵便振替用紙にて 参加費を払い込んでいただく方法で受け付けます。 準備の都合上、お早めにお願いします。 (受付: 6月11日まで)
| |||||||||||||||||||||||||||
以 上 |
『小山の教育通信』 2025年 5月・6月
親と共に国境を越えたり複数の異なる文化圏で育ったりする子どもたちを
「第三文化の子どもたち(TCK)」と呼びます。 帰国子女が そのイメージの第一なのでしょうが、国際結婚や移民/国際出稼ぎの家庭の子どもなども含まれます。
異なる文化圏に移動(国内引越も含む)すると、その地域の "見えないルール"
や習慣に面食らうことがあります。 幼い子どもになるほど、それは
"生存をも揺るがす危険" と認識されることが多く
「泣くしかない」事態にも陥ります。 しかし、そういう経験を重ねることで、世の中には文化や価値観の異なる環境がたくさんあることを体感しています。 日本人が "常識" と言っていることを全然常識だとは思わない人が、世界には無数に居ることを知っているわけです。 だから、誰かに 「〜は○○だよ」とか 「〜すべきだ」とか言われても、素直に信じたり従ったりするのが苦手です。 そこに日本語の語彙力や日本に関する知識量の不足が重なれば、「頭が悪い子」「危険な子」などと誤解もされます。 ---------------------------------------------- 水田さんは5歳から5年間ニューヨークで育ち、帰国後は「日本に合わせる」ことの "負担" を感じていたTCKです。 <TCKの "利点" と "難点" は、織物のように互いに織り込まれています…… ある時はプラス面に、またある時は マイナス面に…… それが普通です。"難点" にも価値をつけることで、"利点" に目を向けていく支援が必要です> 教師との対話が悩みを変えた瞬間として 二人の先生が紹介されました。 在米4年目、外からは見えにくい「英語の壁」に苦しんでいた水田さんを、担任のローマイヤ―先生が励まします。 彼との対話が、英語力を 「弱み・恥ずかしいもの」 から 「成長の証」「可能性への象徴」 とへと変えてくれたそうです。 もう一人、日本の中学2年の担任だった田中先生に、「友達ができない」「部活に馴染めない」悩みを打ち明けると…… 田中先生は帰国生/TCKとは無関係に 世代・性別を超えて "人としての共感" で接してくれ、癒されたそうです。 「自分は異常ではない」「それでも未来はある」と思えるようになりました。 水田さんが教育者に訴えたいのは 「横のつながり」がもたらす癒しや、「大人との対話」が持つ力の大切さです。 <一見 "難点" に見えるものの中にも 必ず "利点" がある> というのは、正に 人間賛歌といえます。 |