平成21年1月18日

エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社
代表取締役社長
三ツ村 正規    殿      

目白駅周辺の環境を守る会
代表 沓掛 邦雄

           要 望 書

拝啓

 貴社益々ご隆昌の段慶賀に存じます。

 さて、貴社に於かれましては目白駅前の高層建築の計画を抜本見直しを行い、本年3月には我々地元住民に対し計画の提示が出来るとの回答を示されました。

 我々住民・環境を守る会と致しましては、昨年末現在、貴社の計画に対し「反対する」七千四百二十五名に及ぶ署名が集まりました。それ故 此の方々の意を態し、住民の要望を列記します故、貴社の「今後の見直し計画」に取り入れます様お願いします。  

                             敬具          

@基本理念

目白1.2丁目は、豊島区の唯一の文教地区であり、この目白通りは学習院・川村学園・目白小学校・警察署・消防署と続く中低層地帯であります。その北に所在する住宅地は閑静な住居・知的な雰囲気が醸し出されている。(豊島区・地域ブランド創出プロジェクトより引用)

 又、区による区民意識調査報告書によると、9割以上の地域住民は目白に愛着を感じ、8割が「ずっと住み続けたい」と思っている。

 そして、共通のキーワードは「落ち着き・ゆとり」「街並み・景観」 「みどり」などである。近年、高級マンションの供給が各所でなされているが、区のアンケートの結果でも「高層ビル建築反対」が将来についての問題点で上位になっています。

 目白駅周辺の環境を守る会は、区の意識調査による、住民の意識を大切に、品格と、気品のある、街並み形成に取り組む所存であります。

A 高さについての要望

 目白駅南側地帯の地区計画と整合性のある高度以下の建築計画をお願 いします。この事は豊島区の各種資料に寄る『目白駅周辺の一体感のあるデザインが重要である。』に依拠するものです。
(南側は31メートルの高度制限・北側は貴社の計画地の約半分を含め 第一種住宅地である。)(前回貴社に対する再質問の1を参照のこと。)

B 安全対策・主として交通関係

  周辺道路は狭い生活道路・通学道路であり、北側の通路に荷物の搬入・駐車場入り口は止めていただきたい。(理由は再質問2参照。)

  ビル東側に空地を設け、車両の出入り道とする事を考慮されたい。安全面からの効果は大であると考える。西側の空閑地の提供は害あっても益はありません。(不法駐輪のさらなる増加・深夜の不良の溜まり場等−−現状でも見うけられ、風害もよりひどくなります)

C 建築設計は、5〜60年で建て替える様なものでなく、諸外国に見られ、且つ目白駅周辺地域と一体的で、数百年も外観・外装を保ち・且つ教育環境の街にあったデザイン・色彩になるような計画をお願いします。

D ビル背後の北側地区に対する日照・風害に留意し、事前の調査の徹底と災害に対する対処方をお願いします。(再質問3参照。)

E 樹木については、現在のものを極力生かし、他の隣接樹木と・景観を保全されるよう要望します。

F 川村学園駐車場跡地は、当初説明のあったテナントの一時移転が目的の仮設建物の建築との説明を聴いています、本ビル完成後は撤去して下さい。

G ビルに入居のテナントは、・文教地区目白の街に相応しい事業者を選択し ・目白地区周辺の学生・住民等の憩いの場となるような施設の提供等考慮して下さい。

H 電線・電話線等・電柱を廃し地下埋設にするよう配慮して下さい。

I 目白地域への説明・折衝等は貴社社員との直接対話とし、近隣業者(貴社の用語)を排して下さい。(誤解と不快を招き、貴社のイメージダウン)                                                                   
以上

                                                            
付記

 当会は豊島区「目白駅周辺地区街づくり計画」のアメニティ形成の目標像『洗練され、 落ち着きのある、みどり豊かな空間・環境』とイメージ(下記に転記する)に依拠し、活動を、進めるものである。

1・美しい街並みを創る---    

 ア、一体的な街並みの形成。 イ、豊かな緑が映えるように落ち着いた色彩、自然な素材を基本。 ウ、駅舎・広場・橋は目白のシンボルになる質の高いデザイン。

2.快適な歩行者空間の確保。   

  ア、区道249号沿いはゆとりある歩行空間の形成。 イ、駅や学校からの多くの人の流れを円滑にする歩行空間のネットワークをつくる。  ウ、電柱の埋設については、関係機関に要請することにより、すっきりする。 等