![]() 現在鶴見線で活躍するのは、上の画像の車両、黄色の103系です。 首都圏に在籍する103系のうち、現在では最古参に分類される車両で編成が組まれています。 編成は3両編成で、鶴見方から順にクハ103‐モハ102‐クモハ103となっています。 その編成の短さと車両の古さから、鶴見線は、工業地帯にあってローカル線らしさを 漂わせているな…と思いますね。 ![]() 画像のサイズと反射具合で非常に分かりづらいのですが、車内の鶴見線路線図の画像です。 鶴見線は鶴見を起点に、海芝浦・大川・扇町へと至る路線です。鶴見〜扇町間を本線とすると、 海芝浦方面へは浅野が、大川へは安善が分岐点となります。 この他にも、浜川崎で南武支線に乗換可能です(画像の路線図の上の線は南武支線です)。 路線図上では、どこからどこへ列車が抜けていくのかが非常に分かりづらいのが1つの特徴と言えます。 ![]() これまで触れてきたように、この周囲は完全に工業地帯です。 そのため、場所によっては貨物列車をよく見かけます。 上の画像は浜川崎駅の周辺です。この辺りでは、旅客列車は「おまけ」の存在なのかもしれませんね。 簡単に鶴見線の歴史について書いておきましょう。 鶴見線は1926年に「鶴見臨海鉄道」として開業しました。 当時は貨物営業のみで、旅客営業を始めたのは1930年だそうです。 埋立地であるため地名がついていなくて、駅名の「浅野」や「安善」等は、財閥や工場の名前からとったものであるのだそうです。 ![]() 扇町駅の駅舎です。何だか公園のような感じがしませんか? 鶴見線は、この駅を含め、鶴見駅以外は全て無人駅です。 しかし、ワンマン運転のように車内で運賃収受が行われるわけではありません。 システムとしては、鶴見駅で中間改札を設けて、そこでチェックするという形です。 ですから鶴見線内だけを利用する際は、駅員のチェックが1回もないのです。 いわゆる「信用システム」で、この辺りもローカル線らしさを感じさせてくれますね。 ちなみにSuicaについては、簡易装置が設置してあります。 Suicaが登場してもしばらくは設置されず、Suica未対応路線としても有名でした。 ![]() 海芝浦駅のホームです。見ての通り、海と隣り合わせです。 「一番海に近い駅」じゃないでしょうか。 後で紹介しますが、この駅は一般の乗客は外に出る事ができません。 この駅の出口は、そのまま東芝の入口となっていて、警備員さんもいるのです。 一般の人がここに来たら何もないの?と気になる所ですね。これも後で触れます。 他のサイトさんの画像を拝見した時は、オレンジ色のフェンスはなかったんですけど、改修するんでしょうか…。 (この画像を撮影したのは2003年9月3日です)。 ![]() 浜川崎駅の南武線側から、鶴見線側を見ています。 この駅では、道路を挟んでの乗り換えとなっているのです。 ![]() 浜川崎駅の鶴見線ホームです。 単線じゃないんですが、非常に小ぢんまりした印象を受けます。 ![]() 扇町駅ではDE10が佇んでいました。この後、何処かへ出発します…。 ![]() 方向幕を眺めてみました。 鶴見行きは白地なんですが、他の行先では違う色が地になっています。 他の画像を参照してみてください。 ![]() 出発信号は「停止」。扇町駅で、出発を待ちます。 ![]() 駅名盤です。 後方には線路が広がっていますが、ホームはとてもに狭いです。 1つ上の画像を参照してみてください。 ![]() 浅野駅です。 普段見慣れている線路と比較して、明らかに草が多いですね。 唯一ホームの路線案内が近代的なのが、何とも言えません。 ![]() 海芝浦行きが、浅野駅3番線に入線してきました。 ![]() 上でも触れましたが、海芝浦駅出口はこのように東芝関係者入口を兼ねています。 よって、一般乗客は出る事ができないのです。 では、ここに来たらどうしたらいいのでしょうか。次に紹介します。 ![]() 東芝社員入口左手、電車から降りて真正面にこの「海芝公園」があります。 海芝浦駅ただ1つの観光(?)スポットです。 特に何があるというわけでもないんですが、海が間近で、塩の匂いを感じる事ができます。 ![]() ![]() 海芝公園から、海の方を眺めてみました。 臨海工業地帯らしい風景が広がっています。ベイブリッジも見えますね。 ![]() 海芝公園から、陸の方、103系を眺めてみました。 ![]() 再び海芝浦駅ホームです。 先程は海を右に見ましたが、今度は海を左に見ています。 ![]() 最後に、車両の方に目を向けてみます。 これは、103系の運転台です。 ![]() 銘盤です。昭和41年製造…ということは、38年になるんですね。 今の私のちょうど倍を過ごしてきているんだなあ…。 ![]() 103系よ、また会う日まで…。 私はこの時初めて鶴見線に乗車しました。当然、海芝浦駅も初めてでした。 横浜や川崎が目と鼻の先にあり、この地域自体、重工業地帯なのですが、それでいて これだけローカルな雰囲気を持っている所に、感動を覚えましたね…。 電車自体は、鶴見発は20分に1本運転しているので、そこまで本数が少ない…というわけでは ないのですが、ホームのたたずまいはそれを感じさせず、まるで地方に来てしまったかのような 錯覚を覚えました。 鶴見線はおそらく、103系晩年の活躍の場として、今後も注目されていくと思いますが、 時代が移り変わっても、この雰囲気は大切にしてもらいたいなと、そう思いました。 |