3位:バキ (C)

オレは『BAKI』と表記することが多い(『グラ刃牙』との差別化を判り易くするため)んだが、とりあえず第3位・銅メダルに輝いたのは本作だ!
さて、ともかくシリーズ2作目である『BAKI』。総合3位というこの実力が示す通り、『刃牙』シリーズの中でも最も好きなタイトルが本作というわけで!
しかし『SEED』シリーズが2作共にトップ10入りしたことには我ながら驚いたもんだが、実際本シリーズも『グラ刃牙』『BAKI』共にこうやってトップ10入りしている(しかも『SEED』よりそれぞれ高順位)ので、やはりオレも相当なファンであると我ながら述懐する。第3作『範馬刃牙』にしたってキッチリ上位50作には入っているし、単作ではなくシリーズ別で言うとしたら、「一番好きなマンガシリーズ」というのは恐らくコレということになるだろうな。

ともかく、本作の何処がそんなに魅力なのか。その筆頭に挙げられるのは、やはりその「格闘描写」ということになるのだろうが……。
しかしながら、それではあまりに「ネタが同じ」だ。結局『BAKI』というより「刃牙シリーズ」そのものがダンチの格闘描写を誇っており、ソレはマンガが云々ではなく板垣さん自身の能力でもあるため、『BAKI』という単一作品について述べようとしているときにその語り口はあまりウマくない。
だからここでは、きちんと『BAKI』が有す個別の、そして独特の魅力について触れていくのが吉というモノだろう!!

さて、そんなわけで『BAKI』が持つ独自の魅力に関してだが、それはやはり本作が「先の展開を読ませない手法」を更に顕著にさせたことだ!
もともと「予想は裏切り、期待は裏切らない」を旨とする本作だけに、『グラ刃牙』の頃からそのミラクルディスカバリーには定評があった。しかし例えば『グラ刃牙』の頃は、あくまでシナリオの「大筋」が決まっていたというか…。解り易い例として最大トーナメントを挙げるとすれば、確かにトーナメントの途中「夜叉猿乱入」や「勇次郎大暴れ」などというイベントは用意されていたものの、基本的に「トーナメントの試合を順番に消化していく」という大黒柱に揺るぎはなかったと思うんだよ。もちろん、それが良い悪いという話じゃなくて。

だが本作は、そもそも作中でも「なんでもアリ」「路上でのノールールバトル」「いつどこで誰が闘おうと問題なし」など、ハナから『グラ刃牙』時代との違いを明確に述べてきた。そしてそういった「超絶展開」が公式認定されたからこそ、本作は本当に「先が読めないがゆえの魅力」を放ちまくっていたんだと思う! それでいてキャッチコピーに違わず、「それでも期待は裏切らなかった」からこそスゴイんだよ!!

トランスカトーによるドリアン襲撃、地下闘技場にガイア見参、夜の公園に本部登場…など、驚愕の展開が連続するサマは凄まじいの一言!
そして最凶死刑囚編が終わった後も、その作風を変わらず引き継いだというか…大擂台賽編に入り前作と同じくオーソドックスな「トーナメントモノ」に突入するのか? と思いきや、全然そうはならなかったというのもまた凄いところ! オリバやアライの参戦もそうだが、何より途中から「トーナメント」という基本構造自体をブッ壊したバトルにさえ突入し…これはもう、オレなんかは心から見惚れるほかなかったよ。

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