54位:天空の城ラピュタ (A)
うむ! 惜しくもトップ50には入れなかったものの、この順位でも十分以上に上々だろう! なぜならコレは、半年以上の時間をかけながら全25話を視聴し続ける必要がある「アニメ作品」じゃない。または半年どころか、10年以上もファンとして単行本を買い続け(あるいは雑誌を読み続け)ないと完結をお目にかかれないような「マンガ作品」でもない。そしてそういった通常のアニメ・マンガ作品ってのは、もちろん作品そのものの面白さは前提としながらも、「そうやって長い時間を共に歩んできた自分と作品との関係」という別枠のモノに対する愛着が意図せず発生するものだ。だからこそ、仮に作品自体の「面白さ」というモノが数値で表した場合全く同等だとしても、人は無意識のうちに長寿作品の方を「好きだと感じてしまう」のだと思う。
要するにそういった意味において、この『ラピュタ』がこんな高位に在ること自体が既にファインプレイってことなんだ! なにしろ常日頃から良作・名作と評される機会に事欠かない本作とはいえ、「所詮は僅か2時間で終わる物語」だというのが『ラピュタ』の本質なのだから。
だが時に、2時間の物語は10年来の思い入れを超越することもある…と。オレはこの年になって、その事実に気付かされることになったみたいだ!
53位:とっても! ラッキーマン (C)
馬鹿と天才は紙一重、とは言うが…。結局のところ、駄作と良作も紙一重ってことなのかもな。いやまぁ、別にコレが駄作だ! …な〜んてストレートに言う気など無いから安心してくれ(笑) ただ『ラッキーマン』ってのは単純そうな作品(むしろ実際に単純極まりない)でありつつ、好き嫌いが大きく分かれる…というか「人によってその面白さに気付けるか否か」という部分に関して相当に人を選ぶだろうとオレは思うんだ!
なにより『ラッキーマン』といったら、大抵の人は「子ども向け作品」だと考えているだろうと思うし、またこれまで本作を知らなかった人が初めて原作を読んだとしたら、これまた同じ第一印象を抱くことだろう。だけどオレにとっては、そのイメージは180度違う! オレにはこの『ラッキーマン』って作品が、大人向け作品…というより、いわば「大人になってから読むことで、また新たな面白さに気付くことができる作品」に見えて仕方がないんだ!
事実、昔はどうとも思っていなかった本作なれど、ハタチ近くになってから再読したことでオレはラッキーファンになった! …と言い切れるほど。
そしてまた、特に秀逸に思えるポイントというのは例の「背中の書き文字」だ! シュールなネタが存分に散りばめられたバックプリントにゃ惚れたぜ(笑)
52位:彼氏彼女の事情 (C)
オレが生まれて初めて読んだ少女マンガがコレ…でありつつ、思えば本当につい最近まで読んでいた…つまりは完結した作品だなぁとつくづく思う。
しかし、そんな長寿マンガ(10年近く連載?)でありながらも、順位を見ての通り相当に面白い作品だった『カレカノ』。ガキの時分、まだ先入観を抱き易い時期に触れた「最初の作品」がコレだったからこそ、オレは今でも(男ながら)少女マンガに特別苦手意識を持っていないのかもしれないな。
ともあれ苦手意識こそ無いものの、やはり読んだことのある少女マンガの総数は『赤僕』『セレス』なども含めて5作くらいなもので、ゆえにオレとしても「少女マンガの基本形とはこういうもの」なんてイメージを手中にしているわけじゃない。だから、あんまり偉そうなことは言いたくないんだが…。
だけども『カレカノ』って作品は、オレみたいな素人目から見ても「斬新なマンガ」だったと凄く思うんだ! タイトルに違わず雪野と有馬を中心に据えたラブコメ・恋愛模様を基本としながらも、むしろ群像劇としての魅力に富んでおり、また多彩な部分に主題を持ってくるため多種多様な面白さもある。
そしてまた、アニメ版もかなり独特(あるいは原作以上に)で面白かった! オレがつばさちゃんのファンになったのも、アニメが原因だったりする(笑)