第十二話:最大HP999のゲームで4桁ダメージはねぇよと思う

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【今回の登場人物】

オレ:『ロマサガ』は『1』からのプレイヤー。しかし小学生の頃はクリアできず、大学に入ってからクリアし直したソフトもちらほら(笑)

フクタ:同じく『1』からのプレイヤーで、『サガ』系には最も造詣が深い。オレと同じく、『2』なんかは最近になってクリアした。

トシ:オレ達2人と違い昔はプレイしておらず、最近になって「初めて『ロマサガ』に触れた」というタイプ。新参者だ(笑)

  ――― ■■■ ―――



オレ「お前ら、『ロマサガ』シリーズで一番好きなのってなんだ?」

フクタ「俺は『2』か『ミンストレルソング』だな」

トシ「おれは『1』だ。というか『1』しかマトモにやってないけど」

オレ「というか、これ珍しくないか? トシもそんなもんじゃ、『ロマサガ』の話題ができるのってオレとフクタだけじゃん」

フクタ「8人くらいいるのにな」

オレ「ああ。オレとフクタが『1』から『ミンストレルソング』まで全部やってて、トシが『1』だけか」

トシ「他は全員やってないっけ。1作も」

オレ「確かね。まぁ、カムとかは嫌いなタイプのゲームだろうし」

フクタ「好き嫌いは分かれるだろ」

トシ「確実にな」

オレ「大体昔の『1』とか『2』とか、今の小学生はプレイできんのか?」

フクタ「無理だろ」

トシ「少なくともほとんどのヤツは無理だと思うね」

オレ「まぁ、最近のヤツはファミコン版の『ドラクエ3』とかだってクリアする前に断念するらしいしな」

フクタ「マジかよ! むしろ『ドラクエ3』をクリアできないヤツは、RPGに向いてないと思うんだが」

オレ「そりゃ言い過ぎだろ(笑) でもまぁ、最近のヤツがヌルいってより、そんだけヌルいゲームが増えたってことだろうが」

トシ「でも最近は、そうしないと売れないんだろ?」

オレ「だから『アンリミテッド:サガ』が売れなかったのかな(笑)」

トシ「アレは極端すぎるだろ!!」

オレ「だけどフクタはファンだよな」

フクタ「つーか『アンリミテッド:サガ』は普通に面白いよ。つまらないって言ってるヤツは、システムを理解してないだけだと思うね」

トシ「いや、そんだけじゃないんじゃん?」

オレ「でもフクタの言ってることも解るよ。オレもフクタのプレイを見てて、いつかやってみようと思ってたもん」

トシ「だけど結局やんなかったんでしょ」

オレ「それは、ちょうど別のゲームが発売されたからな。『スパロボ』の新作かなんか。ソレが無けりゃ、次の候補だったぞ」

フクタ「最初は意味不明なんだよ。そんでもって、その疑問は説明書を見ても解決しなかったりする」

トシ「それでどうすんだよ」

フクタ「だから、ゲームを進めてく過程で、自分でシステムの謎とかコツを解明してく感覚がマジで気持ち良いんだよ」

オレ「その気持ちはなんとなく解るな。最初『リバース』で武具継承システムの意味が解んなくて、つまらないと思ってたオレと似てる」

トシ「俺はテイルズやってないけど、ソレもシステムが解ってきたら面白かったってこと?」

オレ「ああ、見た目はショボいんだが、実は奥深くてな。イレギュラーっていう1%以下で発生する特殊要素もあったりして、ハマれる」

フクタ「というか、トシも『ロマサガ1』で極めてたじゃん。術を」

オレ「そういえばやってたな(笑) なんだっけアレ…魔法同好会プレイとか言ってたか?」

トシ「アレはね、実はかなり厳しいね」

オレ「実は…っていうか、横で見てて普通に厳しそうだったが。術以外の行動禁止プレイ…って、オレは一瞬で断念すると思ってた」

トシ「結局サルーインまでは行ったからね。勝てなかったけど」

オレ「最後まで行って勝てなかったのはマヌケだったが、ある意味そこまで行けただけで感動だろ」

フクタ「むしろスーファミの『1』って、普通にやってたら術とか全然使わねぇじゃん!」

オレ「オレなんか、最初から最後まで《癒しの水》くらいしか使わなかったぞ(笑) 1周目の話だが」

フクタ「おれも、せいぜい癒しとシムラクラムくらい」

オレ「そういえば、シムラクラムの裏技とかなかったか? アレ使えばサルーインでも倒せるとかいう」

フクタ「なんかハメ技だろ。だけどそんなもん使ったら、つまらなすぎるだろ」

トシ「当たり前じゃん。なんのためにサルーインまで苦労して来たかがわかんねぇよ」

オレ「それで結局、勝てなかったんだけどな。正攻法で行って(笑)」

フクタ「そういやおれはトシのプレイを見てて、『1』の敵にも《属性》が存在したことを初めて知った」

オレ「そりゃオレもだ(笑) なんか火の鳥が効くヤツと効かないヤツがいたよな」

トシ「あと、《焼き尽くす》で即死するヤツとしないヤツの法則も発見した」

フクタ「それより、敵によってアイスジャベリンとダイヤモンドスピアとヘルファイアをいちいち使い分ける姿におれは感動したよ!」

オレ「雑魚敵とのバトルなのに、1戦あたり5分とか余裕で掛かってたもんな…」

フクタ「最終的なプレイ時間カンストしてなかったっけ」

トシ「まぁあのプレイを行なうときの基本は、ダンジョン入る前、常に《火のもと》とか《水のもと》を99個携帯しとくことだね」

オレ「オレは、そんなアイテム買ったこともなかったよ!!」



  ―― ◆ ――



オレ「でも『1』は、難易度的にはまだマシだよな。サルーインもそりゃ強いけど、メチャクチャな苦労はしないし」

フクタ「問題は『2』とか『3』だな」

トシ「むしろ『1』は、やることが判んないから厨が逃げ出す。『2』と『3』は、単純に敵が強ぇから逃げ出すってことだろ?」

オレ「厨じゃなくても逃げ出したいレベルだからな。ボス戦とかヤバイよ、特に『2』は」

フクタ「別に七英雄じゃなくて、そこらの中ボスの時点で十分強いからね。ムドーが量産されてる感じ」

オレ「それなら『2』なんかは、ボス以前にただの雑魚敵でもジャミラスとかグラコスくらいの力はあると思う」

フクタ「つーかさ、ボスだと音楽変わるだろ? 中ボスでもなんでも」

オレ「ああ」

フクタ「『ロマサガ』の場合、音楽変わると《警戒》するよね」

オレ「いや、そりゃスッゲェ良く解るわ(笑)」

フクタ「他のゲームだったら、ラスボスでもあんなに緊張とかしねぇのに。でも『ロマサガ』だと、そこらの中ボスで警戒する」

オレ「コントローラー握り直すよな」

フクタ「そういやナツキは、『3』で四魔貴族の戦闘曲が好きって言ってただろ?」

オレ「ああ、言ったが」

フクタ「でもおれは、好きじゃないというかあんまり覚えてねぇんだよ。だって音楽聴く余裕とか無かったから」

オレ「多分実際のゲーム中じゃ、オレもそんなモンだったよ(笑) オレはサントラ買ったから、改めて聴き直す機会があったしな」

トシ「でもさ、それに比べたら『1』の中ボスって弱くない?」

オレ「ああ、つーか『1』の場合、コイツが中ボス? ってヤツまで音楽変わるからな」

フクタ「むしろ、イベント敵は全員変わってなかったか」

オレ「そう。出てくる敵の構成はそこらの雑魚と同じなのに、イベントだとそれだけで音楽変わったから。だからボスでも余裕で1ターンキルとかな」

フクタ「おれの場合、ボスで音楽変わったと思ったら《だらくしたししゃ》一匹とかあったし。はやぶさ斬り1発で倒した気がする」

オレ「でもそういう意味じゃ、シナリオ的にもバトル的にも『ミンストレルソング』はバランス良かったように思う。一番ね」

フクタ「ああ、『ミンストレルソング』はかなり最高だよな」

オレ「結局、オレが今一番好きな『ロマサガ』もアレだし。ホラ、さっきトシが言ってたことあるじゃん?」

トシ「なんのこと?」

オレ「『1』は行き先とかが解らなくて、『2』と『3』はバトルがムズいから厨が敬遠する…とか」

トシ「ああ、うん」

オレ「そういう意味じゃ、『ミンストレルソング』はどっちの意味でもバランス取れてると思うんだよ。『ロマサガ』のクセにな(笑)」

フクタ「バトルもちょうどいい難易度だし、ストーリーもそこまで解り辛くはなくなったからな。昔みたいに」

オレ「ただアレだよ。裏サルーインが強くなった分、普通のサルーインは弱体化されたよな。誰でもクリアできるように、っていう配慮だと思うが」

フクタ「そうだな、それは思った」

オレ「神の手とかもあるけど、結局昔のサルーインソードのが強ぇし」

フクタ「あれって、装備によるけど1000ダメージ超えたりするからね」

オレ「それに流星剣とかな」

フクタ「おれ、子どもの頃に初めて『1』をやったとき、流星剣一撃でパーティー全滅したことあるんだが。あんま育ててなかったし」

オレ「それはオレもあるよ(笑) 最大HPが500前後のとき、全員に600喰らって全滅した」

フクタ「まぁ『ミンストレルソング』の表サルーインだったら、2人撃破も楽だったしな」

オレ「そういやお前、ずっとやってたよな。ジャミルとダウドの2人クリアってヤツ(笑)」

トシ「1人じゃなくて2人なのか」

フクタ「1人はさすがにクリアできねぇと思った。あとジャミルとダウドは永遠のペアだと思った」

オレ「でも一度パーティーから外すと、ダウドのヤツは暗殺しに戻ってくるじゃねーか(笑)」

フクタ「ともかく2人クリアで無理だったのは、今んところ裏サルーインだけだね。むしろ今も挑戦中だが」

オレ「他のボスは全部倒したんだっけか。ジュエルビーストとかも?」

フクタ「ジュエルビーストも倒したし、デスとシェラハと裏四天王も倒した。あとは裏サルーインだけだ」

オレ「そもそも第1形態を倒すのに、20回くらい全滅してたよな(笑)」

フクタ「第1でも、敵の行動パターンによっては1ターンで全滅するからね。というか2人しかいないから、1人でも死んだら大体終わる」

オレ「でもアレは、ずっと見てて笑えたよ。21回目にようやく第1形態倒して、やっと第2と闘える! ここから気合を入れ直すぜ!! とか言っといてさ…」

フクタ「1ターン目に4回攻撃してきて、もみくちゃにされて全滅した。あれからしばらく、サルーインと闘う気力が無くなった」

オレ「でも七英雄に比べりゃ、4回攻撃なんて可愛いもんだろ〜?」

フクタ「だったら皇帝連れてきてくれよ! こっちはコソ泥とチキンの2人組なんだよ!!」



  ―― ◆ ――



オレ「そういや七英雄も、子どもの頃は絶対に倒せねぇと思ってたな…」

フクタ「見切りと術さえきちんと習得してれば意外とアッサリ勝てるからね。やっぱ裏サルーインの方が強ぇよ」

オレ「そりゃ、まぁ裏ボスだからな。七英雄は一応、表のラスボスって設定だろ(笑)」




――難解なシステム面に対する考察が苦にならなければ、やっぱり『ロマサガ』は楽しめるゲームだと思う。

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