【今回の登場人物】
オレ:好きな野球マンガは『ミスフル』。ギャグ路線より、試合の描写がけっこう好きだったタイプ。
トシ:好きな野球マンガは『ダイヤのA』。というか、現在進行形でハマっているようだ。
マーク:好きな野球マンガは『MAJOR』。だったが、昔は好きだったものの今はそうでもなくなったらしい。
――― ■■■ ―――
トシ「最近俺さ、『ダイヤのエース』集めてるじゃん」
オレ「ああ、オレも貸してもらったしな」
トシ「とりあえずアレも面白いでしょ。というか、俺はけっこう好きなんだけど」
オレ「ああ、これまでの野球マンガとは雰囲気違うのがイイよな。設定とか色々」
トシ「普通はああいう野球留学みたいなのって、卑怯みたいに言われるじゃん。『メジャー』の海堂高校みたいな感じで」
オレ「うん」
トシ「だけど『ダイヤのエース』は、そうじゃないってのが特殊だよね」
オレ「おいトシ…それって自分で考えた意見か?」
トシ「なんだよソレ。当たり前だろ」
オレ「いや…じゃあ偶然だな。ただお前に貸してもらってから、あのマンガについて色々ネットで調べてたんだよ」
トシ「うん」
オレ「そしたら、ウィキペディアのマンガ解説に、お前の意見と全く同じのがあったからさ(笑)」
マーク「あ〜あ、トシやっちゃったね。いるんだよなぁ〜、ネット情報をあたかも自分で考えたみたいに言うヤツがよ〜」
トシ「知らねぇよ! 見てないからそんなの!!」
オレ「それなら、お前の考えが凡人すぎるってことかなぁ?」
マーク「いやナツキ、違うって。きっとそのウィキを編集したのがトシなんだぜ?」
オレ「マジかよトシ! やるなおめぇ」
トシ「いや違うから。悟空みたいな口調で言われても困るから」
オレ「まぁともかく、確かにそういう意味じゃ『ダイヤのエース』は特殊だよな。ただオレはちょっと気になるトコがあるんだけど…」
トシ「なんだよ、滝川クリスのことか?」
マーク「え、何ソレ?」
トシ「いや、3年のキャッチャーにいるんだよ。滝川・クリス・優って名前のヤツが」
マーク「それって、滝川クリステルがモデルなんだよね?」
トシ「当たり前でしょ。まぁ顔とかは似てないと思うけどさ、男だし」
オレ「あのマンガは、基本的には名前の元ネタあるみたいだけどね。主人公が沢村栄純とか」
マーク「沢村栄治か」
オレ「だけど滝川クリスは、その中でも相当に直球のネーミングだと思ったけど(笑)」
トシ「なんで滝川クリステルなのかはよく解んないけどね」
オレ「まぁともかく、オレが気になったのはソコじゃなくてさ」
マーク「なんだ違うのかよ」
オレ「滝川クリスの話を持ち出したのはトシだろうが。ともかく野球マンガなのに、なんかキャラが少ないなぁって」
トシ「ああ、そういえば最初の頃はそうだね。今どこまで貸したっけ?」
オレ「3巻まで。というか、その滝川クリスの話まで」
トシ「そこから先はけっこう出てくるんだよ。普通の野球マンガくらいには」
オレ「なるほどな。…そういやお前さ、この前『パワプロ』でチーム作るとき、なんで沢村とか作んなかったんだよ。ちょうどブームだったのに」
トシ「いや、俺も作ろうかと思ったけど…。まずムービングの時点で面倒いからやめた」
オレ「ああ…考えてみればそれもそうだな(笑)」
―― ◆ ――
トシ「でも『ダイヤのエース』とか野球マンガを読んでて思うのは、実は『ミスフル』がヤバイってことだね」
オレ「ヤバイって?」
トシ「『ミスフル』というか十二支が。つまり十二支は1番から9番まで、スタメン全員に《キャラがある》じゃん。それがヤバイ」
オレ「ああ、なるほど(笑) 思えば他の野球マンガだと、主人公チームでさえ7,8,9番は無名だったりするからな」
マーク「とりあえず名前と顔にだけ特徴持たせてみました…ってヤツでしょ」
オレ「そうそう。外野3人衆とか、黒い三連星状態でさ。もはや3人で1セットみたいな」
トシ「でも『ミスフル』は、スタメン9人プラス余りまでいるくらいだからね」
オレ「辰羅川とか獅子川とかな」
トシ「とりあえず野球マンガとかは、名のあるキャラとか人気キャラがチームに多いほど強いだろ?」
オレ「確かに…そいつらを三振させまくったら、ファンが怒るかもしれないからな」
トシ「そういう意味で、他のマンガに比べて十二支の戦力は相当だと思う」
オレ「でも実際さ、三象とか…それに猪里とかヤバいぜ? アウトカウントを稼がせるためのキャラになってるじゃん」
マーク「コイツなら三振させても怒らないだろ…みたいな? おれは『ミスフル』詳しくないけど」
オレ「そう。珍しく出てくるシーンに限って、《ここは敵の好投により三者凡退に抑えられた》とかナレーション付きで、1コマに3人映ってるんだよ(笑)」
トシ「確かに猪里とかはヤバイね。バントの構えで三振してるシーンばっか描かれるし」
マーク「猪里って、バントが得意技じゃなかったっけ」
オレ「うん。だけどバントで三振しまくり」
トシ「スリーバントすらさせてもらえないからね。要するにバットにボールが当たらない」
マーク「ダメな子じゃん!」
オレ「だってダメな子なんだよ(笑) …でもトシ、そういう意味じゃあんま変わんないようにも見えるぞ。『ミスフル』も他のマンガのチームも」
トシ「いや違うよ。確かに猪里とかは酷いけどさ、それでもきちんと特徴があるでしょ。バントと走塁と自然の技が得意…みたいな感じで」
オレ「まぁそりゃ三振のイメージが強くても、実際けっこう活躍はしてるからね。選空眼でホームランも打ったし」
トシ「だろ。それこそ、猪里にも一応活躍させとこうって作者が思ってるからじゃん」
オレ「まぁ確かに。猪里はバレンタイン企画で1位にもなった男だからな(笑)」
マーク「え、なにソレ?」
オレ「ほら、今流行りの企画だろ。『テニプリ』なんかでも」
マーク「バレンタインに、実際にチョコ贈って数を競うヤツ?」
オレ「そう。ソレで猪里が1位になったことがある」
マーク「なんでだよ。お前達の口振りだと、地味なキャラなんでしょ?」
オレ「確かにそうなんだけど…なんか現実時間でバレンタインが来る直前あたりの連載に、猪里がホームラン打つ話があったのが理由らしい(笑)」
マーク「なんだよソレ! 贈った人はどんだけミーハーなんだよ!!」
トシ「キャラにチョコを贈るような人達は、もともとミーハーなんだろ」
オレ「むしろそうやって行動にまで移されると、もはやネタなのかネタじゃないのかもオレには判断できねぇ」
マーク「いや、ネタだろ絶対」
オレ「でも実際にチョコ用意して、編集部へ送るための手紙とか封筒も用意するんだぜ? 面白半分のネタで、そんな面倒なことするかよ」
トシ「むしろ、その贈られたチョコってどうするんだろうね? マンガ家の人が食べるの?」
オレ「いや、量が多すぎだろ。『テニプリ』とか凄いことになるぞ?」
マーク「アシスタントとかと一緒に山分けしても、1人あたり500個とかね」
トシ「じゃあ、やっぱり捨てるのかな」
マーク「いや…それもないんじゃない? バレたらヤバイことになるだろ。夜道で作者が刺されたりとか」
トシ「贈られてきたチョコを全部溶かして固めてひとつにしたあと、型にハメ直して売るってのは?」
オレ「色んな味のチョコが混ざって、とても食えるもんじゃなくなると思う」
マーク「実は、実際チョコとか来てないんじゃないの? 数を100倍に水増ししてるとか」
オレ「跡部様宛てに5個来たのを、500個と言い張ってるってか(笑) いや〜…でもそこまでする意味がないと思うんだが」
マーク「でも本当に謎だよね。それに真実は、絶対に公表されないと思うし」
オレ「まぁアレだな。中の人などいない! みたいな感じで、そこは《きちんとキャラが食べてくれました》と言っとくのが正解なんだろうが」
―― ◆ ――
トシ「さっきの話だけどさ、実際野球マンガでも、スタメン全員にキャラ付けされてるマンガは珍しいと思う。『メジャー』だってそうだし」
オレ「『メジャー』はキャラ多いように思えるけど、実は《各時代》ごとのチームだと全然だからね」
トシ「そう。吾郎君とキャッチャーと、あと1人くらいが野球経験者の《強キャラ》で、あとはその他大勢みたいな」
マーク「むしろあのマンガ、キャッチャーだけが異様に多くなってるよね」
トシ「吾郎君とペア組ませなきゃなんないからね、キャッチャーは」
オレ「『パワプロ』で『メジャー』のチーム作ろうと思ったら、野手が青枠だらけになるんだろ(笑)」
トシ「むしろ『メジャー』って、マンガの展開全体が同じことの繰り返しだよね」
オレ「だってアレは、野球界のエンドレス・ワルツだろ?」
トシ「先の展開が全て読めるのはヤバイと思う。少なくとも《ここでホームラン打つと逆転》ってときに吾郎君の打席が来たら、100%ホームランだね」
オレ「実際は違うかもしれないけど、もはやノリ的にはそんな感じだよな(笑) でも『メジャー』は、そこが面白いと思う」
トシ「まぁね。俺も好きだし」
マーク「要するに『メジャー』は《天丼》なんだろ」
オレ「《テンドン》って何だ?」
マーク「お笑いとかで、同じネタを何度も繰り返すこと。そうやって笑いを取る手法」
オレ「なるほど」
トシ「そういう意味じゃ、『メジャー』は完璧にソレだね(笑)」
オレ「だから面白いのかな、アレは(笑)」
マーク「おれなんかは逆に、それがイヤだったから『メジャー』集めるのやめちゃったんだけどな…」
トシ「とりあえず『メジャー』も、十二支みたいになったチームは無いし…あとは『ドカベン』もそうだな」
マーク「『ドカベン』は普通に多くないか? キャラ」
オレ「オレは『ドカベン』読んだことないけど、マークと同じイメージあったんだが」
トシ「いや、アレも結局『メジャー』と同じで時代ごとに分かれてるし。それに高校のキャラだと、特徴が《勉強が得意》なんてヤツもいたんだぜ?」
オレ「野球と関係ないわけか(笑)」
トシ「まぁ無理に特徴持たせようとすれば、結局はそうなるけどさ」
オレ「確かにソレなら、十二支は各キャラごとにきちんと野球系の能力持ってるからな」
トシ「バッティングが得意ってキャラでも、それぞれ違うタイプのがいるからね。パワーの猿野に、ミートの虎鉄みたいな」
オレ「あと、神もいるしね。そういう意味じゃ、『パワプロ』で十二支再現したときもそれぞれの特徴が出せて良かったけどな」
マーク「猿野がパワーヒッターで、虎鉄がアベレージか」
オレ「そんで牛尾キャプテンが両方だな。ただし猿野よりパワーは低くて、コテっちゃんよりミートが低いっていう特徴もある。若干だけど」
トシ「蛇神さんはどうしたんだっけ?」
オレ「蛇神さんはパワーとアベレージどっちも付けない代わりに、チームで唯一《流し》と《広角》の両方付けた」
トシ「ああ、なるほど」
オレ「ともかくオレも、やっぱ今のところ一番好きな野球マンガが『ミスフル』だからな」
―― ◆ ――
オレ「思えばオレさ…中学んとき、体育で野球の授業があったときはサボってたからね。しかも先生公認で」
マーク「え、仮病とかじゃなくて?」
オレ「ある意味似たようなモンだが。とりあえずオレは運動嫌いだから、どうにかしてサボりたかったんだよね。そんで考えたのが、スコアラーの役」
トシ「なんだソレ?」
オレ「いや、クラス全員の打撃成績とかをノートに記録しといて、体育があった日は黒板に《今日までの暫定首位打者》とか書いとくんだよ(笑)」
マーク「そんなことやってたのかよ!」
オレ「それが意外と好評でな、先生にもウケたし。そんなこんなで、体育が野球だった1,2ヶ月くらいはずっと体操着を着ないで済んだぜ」
トシ「お前は、運動を避けるためならなんでもやるな(笑)」
――スポーツの中でも野球は好きな方だが、だからといって結局自分でやりたくはない。ゲームの野球は別だけどな(笑)
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