【今回の登場人物】
オレ:高校くらいまでは、『DB』をアニメと劇場版くらいでしか詳しく観てなかった。だがそれ以後は原作も全巻集め、今じゃ大ファンになっている。
トシ:原作を読み込んでいるため、『DB』論議の際細かい部分を確認するのに最適な人材(笑) ピッコロのファン。
フクタ:『DB』は原作・アニメ版ともに好きで、『DB』系のゲームを最も多く購入しているのもフクタ。特に『Sparking!』シリーズの大ファンだ。
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トシ「俺さ…この前、ヤムチャは何が一番へタレなのかってことをずっと考えてたんだよ」
フクタ「それ時間の無駄だろ!」
オレ「ある意味じゃ、新鮮なテーマのような気もするが(笑)」
トシ「とりあえずさ…ヤムチャがヘタレってことが確定的になったシーンは、やっぱ栽培マンのトコだろ?」
オレ「まぁ、そうだろうな。記念すべき《初死に》でもあるし」
フクタ「とりあえず、常識はそうなってるんだろ」
オレ「いやお前…《常識》ってのは言葉の使い方が変な気もするんだが(笑)」
トシ「ともかく、栽培マンと相打ちで死んだからへタレだっていうイメージはやっぱ多いだろ。けっこう」
オレ「まぁ、確かにそうだな。ベジータとかナッパにやられるならともかく、栽培マンに噛まれたのはヤバイだろう」
トシ「もちろん俺だって、そこはヤバイと思うよ。だけど最近思ったのは、むしろ一番ヤバイのはそこじゃないかもしんないってこと」
オレ「ほう?」
トシ「つまり何がヤバイって…かめはめ波を撃ったにも関わらず、栽培マンを《バラバラにできなかった》ってこと!」
オレ「なるほど…いや、けっこう解るわその理屈(笑)」
フクタ「つまりヤムチャのかめはめ波なんて、結局は鶴仙人のどどん波と同じようなモンってことだろ」
オレ「いや、そりゃ酷すぎだろ!!」
トシ「おいフクタ、ナツキは鶴仙人様のどどん波を、ヤムチャのかめはめ波ごときと一緒にすんなって言ってるぞ」
オレ「いやソレ逆だから」
トシ「まぁともかく、そんなこと考えてた」
オレ「でもよ、その理屈はけっこう的を射てると思う。だってその後、クリリンの拡散エネルギー波で一気に倒したんだから、栽培マン」
フクタ「拡散してるから、単発のエネルギー波より威力落ちてるよな? 多分」
オレ「だろ。でもそれだとヤムチャのかめはめ波は、クリリンの通常エネルギー波の5分の1くらいってことか? 威力が」
フクタ「だけどあの頃は、そこまで実力差離れてなかったハズだよね、あの2人」
オレ「ああ。まだサイヤ人編に入ったばかりの頃だし」
トシ「むしろ、そのハズなのにそのヘタレっぷり…ってのがヤバイんだろ。ヤムチャは」
オレ「つまりこういうことか? 天さんは四身の拳使うと戦闘力が4分の1になるけど、ヤムチャはその状態で《1対1》をしても負けるっていう」
トシ「つーかヤムチャと天さんなら、普通にそうなるだろ」
オレ「今のはまぁ、例えだよ。つってもヤムチャと天さんの実力差に関しては、その通りだろうが」
フクタ「でも、地球人の最強はクリリンってことになってるよな」
トシ「いや、それこそ言ったのはヤムチャじゃん」
オレ「だから信用ならねぇってか(笑)」
トシ「でも地球人最強が天さんじゃなくてクリリンってのも、一応筋が通ってるんだよね」
オレ「そりゃお前、ただ単に《天さんは地球人じゃないから》っていう屁理屈だろ! …でもまぁ、その屁理屈はけっこう便利なんだけどな」
トシ「便利って何が?」
オレ「いや、そのおかげで喧嘩にならずに済むだろ? 《地球人最強はクリリン派》と、《天さん派》の間で(笑)」
フクタ「なるほど」
オレ「まぁそういう意味でも、《天さんはテトラジェネスだから、地球人最強とか関係ありませんから》っていう言い訳は案外重宝するよな」
トシ「ん? テトラ何だって?」
オレ「ああ悪い、お前らは『スタオー』知らないんだっけか。まぁつまり、三つ目族のことだよ」
―― ◆ ――
オレ「でも『ドラゴンボール』といや、『熱戦・烈戦』は相当観たよな。ブロリー編の第1作」
フクタ「アレは名作すぎるだろ」
トシ「さすがに、もう観飽きてきたけどね」
オレ「まぁな(笑) 1人じゃなくて、ここにいるみんなで観た数だけでも…もう30回くらいか?」
フクタ「もっとかもしれねぇ。けど半分くらいまで飛ばして、ブロリーが暴れ始めるとこから観たのもけっこうあるからな」
オレ「ああ。じゃあ結局、総合だと30回ってトコか」
トシ「もう台詞とかもほとんど覚えちまったしね」
オレ「特にブロリーの台詞なら、アイツが暴れ始めた後のなら8割くらいは言えると思う」
フクタ「《手加減って何だ?》だろ」
トシ「《俺がバケモノ…? 違う、俺は悪魔だ!!》とかね」
オレ「《一人用のポッドでか?》もあるぞ」
フクタ「《なんなんだぁ、今のは?》は最高だろ!」
オレ「オレが好きなのはアレだ。《フハハ、カカロット! 息子が可愛いか?》だな」
フクタ「というか、なんでブロリーの技は全部プロレスなんだろうね?」
オレ「だけどあのプロレス闘法こそ、ブロリーの真骨頂だけどな」
トシ「実力差があり過ぎてつまらないから、観客を楽しませようとしてるんだろ」
フクタ「観客って誰だよ、クリリンか!?」
オレ「どんだけエンターティナーなんだよ(笑) でもラリアットとかストンピングとか、アレはもう絶対狙ってるんだよな?」
フクタ「当たり前だろ。アルゼンチンバックブリーカーまでやるんだぞ?」
オレ「だよな(笑) …でもところで、そもそもブロリーって《伝説のスーパーサイヤ人》だろ?」
フクタ「ああ」
オレ「《伝説》ってのは何なんだ?」
トシ「サイヤ人の派生の一部だろ」
オレ「スーパートランクスなんかとは別物だよな、やっぱり」
トシ「確かに筋肉の具合は似てるけど」
フクタ「だけどスーパートランクスと《伝説》は違うだろ。どっちもスーパーサイヤ人のカスタムだけど、《伝説》は《伝説》で別」
オレ「方向性は似てるんだけど、まず能力が違うからな。《伝説》は、変身しただけでザ・ワールドみたいなエフェクトが出るし(笑)」
トシ「エネルギー波の色も違うよね。あと、下手撃ちが多い」
オレ「ソレは《伝説》がどうのってより、ブロリーのクセだろうが!」
フクタ「そもそもスーパーサイヤ人はスーパーサイヤ人だけど、髪の色が違うじゃん」
オレ「ああ、微妙に金色じゃねぇんだよな」
トシ「第1形態は金色だよね」
オレ「そうだな、だけど第2形態は金色に青紫が混ざったみたいな…そういうオーラがあるし」
フクタ「それが《伝説オーラ》だろ」
オレ「ふむ、というかアレだな。それが《伝説》の謎を解明するひとつのヒントなのかもしれん」
トシ「何が?」
オレ「いや、つまりブロリーにも通常の第1形態があって、そこから《伝説》にパワーアップするわけじゃん」
フクタ「そうなると、《伝説》はスーパーサイヤ人2の亜流ってことになるね。2段変形なら、スーパートランクスとも別だし」
オレ「ああ。突然変異なのか何なのかは知らんが、《伝説》の位置付けはそこの分岐なんだろう」
トシ「ただ《伝説》だけに、パワーも桁違いだったってことだろ」
フクタ「《伝説》だからね」
オレ「そもそも《伝説》だけに、星一個とかいうレベルじゃなくて、オープニングから銀河ひとつをぶっ壊してたじゃん(笑)」
フクタ「というか《伝説》はむしろ、スーパーサイヤ人3に近い位置なんだろ」
オレ「1から一気に3へ飛んじまうわけか。それはやっぱり《伝説》たる所以ってヤツか?」
フクタ「もしくは《伝説》ってのがマジで伝説だったら、派生とか関係ないのかもしれねぇ」
オレ「ああなるほど…つまり悟空とか悟飯の区分とは、最初から別枠かもしれないってことか。《伝説》は」
フクタ「通常のサイヤ人の区分があって、そことは別に《伝説》ってのが単独で存在してるって可能性もあるだろ」
オレ「それはオレも考えた。《伝説》だけに、どんな特殊要素があるかも判んねぇしな」
トシ「というか…。《伝説だけに》って言葉使いすぎて、なんかワケわかんなくなってきたんだが…」
―― ◆ ――
オレ「ただブロリー編もかなり観たけど、他の劇場版も相当観返したよな」
トシ「劇場版は、どれもノリが同じで面白いからね」
オレ「ソレが、例の《天丼》ってヤツだろ(笑)」
トシ「特にヤムチャとか天さんが出てくるヤツは面白いね。やられっぷりを観ててさ」
フクタ「ボロ雑巾みたいに吹っ飛ばされるからね。2秒で」
オレ「あとはアレだろ、メタルクウラ編」
フクタ「アレはヤバイね。ベジータが」
トシ「メタルクウラで、ベジータ何かやったっけ?」
オレ「ああ。ベジータがヘタレなのはブロリー編だけかと思ってたが、アレも相当にヤバかった」
フクタ「死んだフリだからね」
トシ「なんだよソレ」
オレ「あのシーン覚えてるか? メタルクウラ軍団に捕まって中心部に連れてかれて、悟空とベジータがエネルギーを吸い取られるシーン」
トシ「う〜ん…なんとなくは」
オレ「ともかくあそこで2人ともパワー吸い取られて、ベジータとか最初に力尽きて気絶しちまうんだよ。悟空より先に」
トシ「うん。それで?」
フクタ「だけど本当は気絶してるんじゃなくて、よく観ると死んだフリだった」
トシ「え、なんで判ったの?」
オレ「そりゃ簡単だ。普通は気絶したりパワー落ちたりすると、みんなスーパーサイヤ人が解除されちまうだろ?」
トシ「うん」
オレ「だけどそんときのベジータはうつ伏せに倒れてピクリとも動かないクセに、しっかり髪の毛だけは金色のままだった(笑)」
トシ「なんだよソレ! ただのチキンじゃねぇか!!」
フクタ「ブロリー編観た後だったら、何も違和感を感じないけどな。いくらベジータがチキンでも」
オレ「そりゃな(笑) やっぱブロリー編のインパクトは、それだけ絶大だったってことだろ」
―― ◆ ――
フクタ「ともかくアレで判ったね。ベジータの死んだフリレベルは、香介のちょっと下くらいに位置してることが」
オレ「ああ。でもアレでもまだ、香介君のレベルには達しないってか」
フクタ「当然だろ! 香介の死んだフリは、もう完璧すぎる!! 魂抜けてるだろアレは!!」
オレ「それは確かにな。足とか手の角度がヤバイからね」
フクタ「アイツはマジでこだわってるだろ。倒れ方が自然すぎるんだよ! 香介と歩を比べると、その差が歴然と解る」
オレ「それはオレも思った。歩くんの倒れ方は、どうにも嘘臭さが漂ってたりするからな(笑)」
――やはり『DB』は国民的人気マンガだけに…もはや通り一遍の話題は、遥か昔に尽きてしまったようだ。
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