第二十九話:最後ではないけれど、色々話しておきたいんだ

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【今回の登場人物】

オレ:初めてプレイした『FF』は『3』で、次に遡って『1』『2』もプレイ。そして『4』から先という変則順序。好きなシリーズは『6』『7』『9』。

トシ:好きなシリーズは『5』(と皆から決め付けられている)。キャラではロックが好きなのだが、オレらの間じゃマイノリティだ。

フクタ:好きなシリーズは圧倒的に『9』で、キャラではカイン・バッツ・ザックス・ジタンあたりが好き。8頭身は苦手のようだ。

マーク:好きなシリーズは『1』。ちなみに最初は、『6』の主人公をウェッジ&ビックスの2人組だと思っていたらしい(笑)

  ――― ■■■ ―――



オレ「トシとかマークは、『FF1』とか『2』のリメイク版やってただろ? アドバンスだっけか」

トシ「ああ、やってたね。アドバンスじゃなくてワンダースワンだけど。俺はリメイクの『1』で、白魔術師クリアやってた思い入れが強い」

オレ「そういや、お前そんなのやってたっけ」

トシ「むしろアレで、白魔術師4人ともレベル6でアストス倒したのは俺の誇りだから」

オレ「微妙な誇りだなそりゃ(笑)」

マーク「思えばおれは、『1』でシーフクリアやってたな…。忍者にクラスチェンジしない、シーフの4人クリア」

フクタ「おれは、『2』のボーゲンがむかつくね。弱いくせにヨーゼフ殺しやがって…」

オレ「おいフクタ、なんかお前だけ言ってることがズレてるぞ(笑)」

マーク「でも『1』とか『2』がどうしたんだよ」

オレ「いや…お前らはそうやってリメイクやってるから、まだ最近だろ?」

トシ「最近っていっても、もうかなり前だけどね」

マーク「むしろ《ワンダースワン》って言葉を、相当久しぶりに聞いたよおれ」

フクタ「おれはトシとかと違って、リメイクやってないし」

オレ「ともかくオレも、フクタと同じで初代ファミコン版しかやってないから。そのせいで、少しずつ自分の記憶と愛着が失われていくのが辛ぇ」

トシ「なるほど」

オレ「ライトゲーマーとの話題作りには、やっぱ『ドラクエ』とか『FF』が基本だからさ…。そこは常に押さえとかないと、コケンに関わる」

マーク「でもライトゲーマーって、昔のより『8』とか『10』とかの方が好きなんじゃないの?」

オレ「いや…それはそれで偏見のような気もするぞ(笑)」

トシ「でも確かに、ファミコンよりスーファミってイメージはあるね。あんまゲームやんない人は」

マーク「ああ〜、ソレなんとなく解るわ」

オレ「ともかくオレは、ライトユーザーをバカにする態度が嫌いなタチだからさ。あんま詳しくない人とも、きちんと会話したいし」

マーク「きちんと会話…ってより、共通の話題を作っておきたいって意味か」

オレ「ああ、ソレが一番解り易いな。ともかくそういう意味でも、やっぱ基本は押さえときたい気分だ」

マーク「まぁ…それならやればいいじゃん。『1』と『2』を」

オレ「つーか、オレも時期を見てやり直す気だよ。…とりあえず、ヒマになったらの話だが(笑)」

トシ「でもそういう意味じゃ、俺は『3』の方が既に記憶曖昧だよ」

マーク「アレこそファミコンだけか」

オレ「いや、ついこの前リメイクされただろ。DSで」

トシ「ああ、そういえば」

オレ「むしろオレはDSの買ったから、逆に『3』は記憶復活した」

マーク「そもそも本体と一緒に買ったとか言ってなかったっけ? つまりソレやるために買ったのか、DS本体を」

オレ「いや違う。もともと『スパロボW』が発売されるからってことで、まだ品薄で見付かりにくかった本体だけ先物買いしといた」

トシ「ああ、そういやDS買うために5時間歩いたとか言ってたっけ」

オレ「ゲーム屋を10軒くらいハシゴしたからな(笑) ともかく本体買ったはいいけど、まだ『W』の発売まで2週間くらいあったから……」

マーク「だから『FF3』にしたわけか」

フクタ「ただの暇潰しかよ!」

オレ「そう言うなって! でも時間潰しは確かだが、正直良くできてたぞあのリメイク。結局、2週間で3周やったし」

フクタ「むしろお前の、名前が狂ってたよな」

オレ「ああ、アレか(笑)」

マーク「名前って、主人公達の名前?」

オレ「そう。もともとオレはさ、男3人女1人の構成だと元ネタにタークスを使うことが多いんだよ。『真メガ』なんかもそうやったし」

マーク「ツォン、レノ、ルード、イリーナ……確かに、男3人女1人か」

オレ「でもちょっと、そのネタも使い飽きたからさ。他にちょうどいいネタはないかと思って…結局『デスノート』にした」

トシ「でも『デスノート』って、そういう編成だったっけ?」

オレ「主役が《ライト》で、あとは《L》《ミサ》《まつだ》だよ」

トシ「いや絶対、《まつだ》はおかしいだろ!!」

フクタ「おれはナツキの画面見たとき、《L》がメチャクチャ気になった。名前がローマ字で一文字ってのは、『FF』のステータス画面に似合わねぇ!」

オレ「ちなみに2周目のパーティーは、《シン》《レイ》《ルナマリア》《アスラン》ね」

マーク「あれ、キラはいないの?」

オレ「ああ。初期のミネルバ4人組にしようと思ってたからさ」



  ―― ◆ ――



オレ「そういやオレは、どうにも『4』が苦手なんだよなぁ…」

トシ「なんで? 俺はけっこう好きだよ」

オレ「いや、別にオレも嫌いじゃないんだよ。ただ他のに比べてって話で…。オレ的に言えば、『テイルズ』ん中の『ファンタジア』みたいな」

マーク「ナツキは『ファンタジア』嫌いなんだっけ?」

オレ「だからそうじゃなくて、《他に比べると愛着が低い》って意味よ。結局『ファンタジア』だって、オレのトップ150には入ってるわけだし」

フクタ「でもおれは、初めて『4』やったときはビビったね」

トシ「ビビったって、何に?」

フクタ「キャラ…いや、グラフィックだね。それまで『マリオ』とかしか見てなかったからね、スーファミで」

オレ「お前でも、グラフィックを気にしたのか」

フクタ「いや普通なら気にしないよ、ナツキと同じで。…それでも、ビビった」

マーク「なるほど」

オレ「確かに、ソレは解るよオレも。ただオレが苦手ってのは、『4』は《やり込める箇所がレベルとアイテムくらいしかない》ってこと」

トシ「ああ、なるほどね」

オレ「『ロマサガ』みたいにレベルが無いRPGも珍しいし、そういう意味で《レベルとアイテム》ってのは、ほとんどのRPGにあるわけじゃん」

マーク「つまり、基本ってことね」

オレ「そう。だからオレがRPGに求めてるのは、レベルとかアイテム以外にどれだけやり込みポイントがあるか? …って点が強いから」

マーク「ジョブシステムみたいにか」

オレ「ジョブとかマテリアとかダーマ神殿とか裏ダンジョンとか…そんな感じね。まぁ実際、例外もあるんだけど。『マザー』とか」

フクタ「アレは『1』も『2』も、上げるトコがレベルくらいしかないからね。レアアイテムも王者の剣くらいだろ」

オレ「ちなみに『マザー3』もそうだった。でもまぁ、アレはシステムじゃなくシナリオとかキャラに惚れてるわけじゃん。お前もオレも」

フクタ「ああ、そうだな」

オレ「だから逆に、オレはシナリオに惚れなかった以上『4』にそこまでハマらなかったんだよ。選択できる要素も少ないし」

トシ「確かに俺も、あれだけキャラがいるのに最後は固定メンバーってのはイヤだったな」

マーク「ヤンとかテラとか、結局はいらない子だからね」

オレ「そういう意味じゃ、これまた例外はあるんだけどな。『サガフロ2』とか、モロにソレと同じなのにオレは好きだし(笑)」

トシ「お前は結局、例外だらけじゃねーか!」

オレ「おいトシ…そういやお前、そんなことオレに言える立場かぁ?」

トシ「なんの話だよ」

オレ「おいマーク、聞いてくれよ。オレさ、トシに『5』を借りパクされたんだけど。スーファミの」

マーク「うわぁ、それマジ引くわ〜」

トシ「いや違うから。アレはあくまで、まだ借りたまま返してないだけだから」

オレ「テメェはいつからだと思ってんだ! オレの記憶だとアレを貸したのは……中学2年の頃だぞ!!」

トシ「いや、ソレはお前の記憶違いだね。確かアレは、中3だったね」

オレ「テメェは10回死んでこい!!」

トシ「でもナツキ、別に今すぐ『5』やる気とかないんでしょ?」

オレ「そりゃまぁ、そうだけど」

トシ「大体アレ、大変だったんだよ。全武器8個コンプと、全防具4個コンプってプレイ」

マーク「なんで8個とか4個なの?」

トシ「そんなの、4人全員が全パターンの装備を可能にするために決まってるじゃん。武器は二刀流があるから8個。ちなみに弓なんかは4個」

フクタ「二刀流が無理だからか…」

オレ「つーか…そういう時間かかりまくる系のやり込みに挑むんだったら、まずは自分でソフト買えや!!」

トシ「いや、だって面倒いし」

オレ「こ、殺す…! コイツは殺さなきゃ駄目だ…!!」

マーク「でも、そんなだからトシは《ファイブキャラ》って呼ばれてるわけか。ナツキとかフクタから」

オレ「そういうことだ。つまりオレが《シックスフリーク》でフクタが《ナインフリーク》、そんでこのバカが《ファイブフリーク》ってわけだな」



  ―― ◆ ――



オレ「ところでフクタは『9』に相当ハマって、色々極めてただろ?」

フクタ「ああ。アイテムコンプリートしながらエクスカリバー2取ったりもしたな」

マーク「ソレってできるんだっけ」

フクタ「要するに、後からじゃ絶対取れないアイテムだけを取る。他のは無視」

オレ「でもフクタの場合、その前後のソフトは嫌いだよな。『8』と『10』は(笑)」

フクタ「ああ。人のプレイをちょっと見ただけでも、やる気が起きなかった。だからプレイもしてない」

オレ「だけど《嫌いな『FF』は何ですか?》みたいなアンケートや質問に対しては、別に『10』って答えないよな、お前」

フクタ「それは当たり前だろ! 自分でやってもいないゲームを見た目だけで非難するとか、ただのクズじゃねぇか」

マーク「けっこういるけどね、そういう人も」

トシ「それがクズなんだろ?」

フクタ「おれは『8』も『10』も嫌いだよ。でも、結局やってないからね」

オレ「つまり文句言う資格は無いってか」

フクタ「資格というか、その気もない。ファミ通とか読んでもやる気が全く出なかったから、やんなかったっていうだけ」

オレ「オレも昔は、『10』に対して完全な否定論者だったからな…。《あんなの『FF』じゃねぇよ!》みたいな厨発言までしたこともあるし」

マーク「今も、そこまで好きってわけでもないんでしょ?」

オレ「いや正直、『10』は好きなんだよ。シナリオとキャラにあれだけ惚れ込んだ…ってのは、ある意味『テイルズ』みたいなモンだし」

マーク「ああ、うん」

オレ「だけど昔のオレは、《確かにシナリオは良くできてる。だけどやっぱり『FF』としては、RPGとしては駄目だね》っていう思想だったんだよ」

マーク「でも、それはけっこう言われてるよね。特に『10』が嫌いな人からは」

オレ「だけど結局《面白いと思う。でも『FF』としては駄目》なんて発言自体が厨だって気付いた。そもそもなんだよ《『FF』としては》って(笑)」

マーク「何様だ…ってことか?」

オレ「まぁ、そうだな。つーか別にさ、『10』が嫌いなら嫌いでいいんだよ。だけどそれなら、『10』は面白くなかったから嫌い! でいいわけじゃん」

トシ「それはね」

オレ「シナリオは面白かった…とか認めながら、《でも『FF』としては》なんて話を持ち出すからマズイんだと思うんだよね。オレはさ」

マーク「だからお前も、嫌いから好きに様変わりしたわけか」

オレ「結局オレは『10』をやってシナリオに惚れた…つまり面白かったと感じた気持ちは、認めたくなくても認めなきゃいけなかったからね」

マーク「そこは結局、認めたくなかったのかよ(笑)」

オレ「いやオレにも、当時は薄っぺらいプライドがあったというか…。なまじ《あんなの『FF』じゃない!》みたいに騒いでた手前さ(笑)」

フクタ「まぁおれも『10』は嫌いだけど、ブリッツボールだけはやってみたいと思ったが」

マーク「いや、そこはまた違う話じゃね?」

オレ「あと…そうだ。オレが腹立つのは『12』の待遇についてだよ、世間からの」

トシ「『12』は人気ないんだっけ?」

オレ「詳しくは知らんけど…なんかネットの評判を聞くとそう感じる。オレは好きなんだが」

フクタ「おれもナツキから色々と説明受けて、ちょっと面白そうと思った」

オレ「要するに、アレはマジで正統派のRPGだからね。とりあえずさ、RPGってやっぱりバトル面の作り込みが重要でしょ?」

トシ「むしろ多分、RPGって戦闘に一番時間を使ってるよね。プレイしてるとき」

フクタ「移動と戦闘で全体の8割は使ってるだろ。余りがイベント」

マーク「確かにそうかもしれんけど…でもそう言われるとスゲェ殺風景だな、RPGって(笑)」

オレ「ともかくそんな戦闘だけに、ソレがダルかったり面白くなかったら、やっぱゲーム全体のテンポが崩壊しちゃうと思うんだよ」

トシ「それはね。むしろダルすぎるとやる気なくすし」

オレ「そういう意味で、そのバトル面がきちんと作り込んであった『12』には好感持ってるんだよオレは。なまじ、『10』の後に作られただけに」

マーク「そういやムービーとかは少ないって言ってたよな。ナツキは」

オレ「ああ。これはオレの予想なんだが、ソレも『12』不人気の大きな原因だと思ってる。つまり『8』や『10』のファンにとってはさ」

マーク「バトルよりムービーとかシナリオ重視しろよ、みたいな?」

オレ「そういうの気にしないオレでさえ、ムービーの少なさに驚いたくらいだから。『10』の路線を変更したアレは、スクエニの英断だとマジで思った」

トシ「でもそれこそ、軽いファンにはムービーとか…そういうのを期待する人も多いでしょ? それなら、不人気なのも解る気がする」

オレ「まぁな。結局のところシナリオ派かシステム派か…っていう個性の問題だとは思う。だからオレが真にムカついたのは、ソコじゃなくて」

マーク「ここまで話しといて違うのかよ!」

オレ「いやスマン、話題が逸れたな(笑) まぁとにかく…やっぱ『10』の影響で、『FF』から離れちまった人は多いと思うんだよ」

トシ「フクタみたいなヤツがいるから?」

オレ「そうだ(笑) ソコに生き証人がいるくらいだから、やっぱ8頭身とか映画チックとか…そういう部分がイヤな人は絶対いるだろうし」

マーク「もう『FF』はオワタ! って?」

オレ「でもそのオワタ! で、フクタみたいにプレイしない…ってのは解る。確かに先入観かもしれんが、まだ潔いだろ」

トシ「まぁ、うん」

オレ「だけど『10』を嫌うあまり『12』も同じようなゲームだと思うからなのか…やってもねぇのに『12』を非難してるヤツがいてキレそうになった」

トシ「いや、なんで『10』が嫌いなのに、『10』じゃなくて『12』を非難するんだよ?」

オレ「知るか、その厨に聞け!! おおかた『10』に対する文句も言い飽きたから、矛先を『12』に向けてみちゃったんだろ」

マーク「みちゃったのか(笑)」

オレ「《アレは売れてないし、中古屋でも値下がりしまくり。だからクソゲーだよね。オレはやってないけどww》とか…死んでいい! オレが許す!!」

トシ「今、最後なんつった? ダブリューダブリュー?」

オレ「ホラ、アレだって。《カッコわらい》の代わりに使う小文字のダブリューのこと」

トシ「ああ」

フクタ「むしろ、口で言うときは《ダブリュー》で合ってるのかよソレ」

オレ「まぁその厨理論で非難されるのは『FF12』より、むしろ『テンペスト』の方を多く目にするんだけどな(笑)」

マーク「それって『テイルズ』だっけ」

オレ「そう。まぁ『テンペスト』はオレも好きじゃないんだが…。だからってそういうふざけた非難を目にすると、やっぱカンに障るんだよな…」



  ―― ◆ ――



マーク「ところで結局、『12』はどれくらい売れたの?」

オレ「さぁ…数字は忘れた。だけどとりあえず、2006年発売のコンシューマーソフトで一番売れたのはアレだった気がする」

トシ「え? それなら十分売れてんじゃん。少なくとも売り上げでは非難されないだろ」

オレ「それは知らねぇよ。まぁ多分、他の『FF』に比べての話とかそういう感じなんでしょ」

フクタ「むしろ、なんとなく世間のノリが不人気だから、売れてないと思ってるだけなんだろ」

オレ「いや…いくらなんでもさすがにソレはねぇだろ! ソレは厨のレベルを超えてるから!!」




――とはいえやっぱり、結局のところオレは『6』の大ファンであって…。『12』はシリーズ6位ではあるんだが(笑)

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