第四十四話:ロンドロンドロンドロンド! 馬鹿みたい!

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【今回の登場人物】

オレ:メンバー中でも随一の『テイルズ』ファンで、現在最も好きな「ゲームシリーズ」が本作。好きなキャラは、言うまでもなくジーニアス。

カム:実は『テイルズ』ファンが少ないメンバー内では、唯一オレと『テイルズ』談義に花を咲かせられるのがカム。好きなキャラはプレセアちゃん。

プッチ:数ヶ月前は『S』までの『テイルズ』しか未プレイだったが、オレに誘われその後のソフトも色々とプレイ。好きなキャラはチェルシー。

  ――― ■■■ ―――



カム「そもそも『テイルズ』ってさ、バトルが《ウリ》なんだよね? ウリのひとつというか」

オレ「少なくとも《ウリのひとつ》なのは間違いないでしょ。あとはキャラとかシナリオとか…かな?」

プッチ「キャラで買う人は多いだろうね」

オレ「だからこそ、アンチは《あんなの腐女子向けゲームだろ》とか言うわけだ(笑)」

プッチ「まぁ、そういう面が無いわけじゃないからね」

オレ「そりゃな。大の『テイルズ』ファンっていうオレだって、そこは否定しないけど。ただ《腐女子向け》って言葉は偏見に満ちすぎだとは思うが」

カム「男もいるからか?」

オレ「いや、そういうことでもなくて(笑) 要はそんなの、《キャラ魅力を重視してるゲーム》ってだけの意味だろ?」

プッチ「ああ、確かに」

オレ「だからそんなに、目くじらを立てる様な場所でもないだろっていうか…。まぁ結局、なんでも大袈裟に非難したいから《アンチ》なんだろうが」

カム「ただアンチもそうだけど、『テイルズ』を難易度ノーマルとかでプレイして、《アレは戦闘が簡単すぎてつまらねぇ》とか言うヤツはムカつくね」

オレ「ああ…思えばけっこういるよな、そういうのも。それに『テイルズ』は子ども向けってイメージもあるから、戦闘が難しいとは思われにくいし」

プッチ「難易度を上げれば、けっこうやり応えあるんだけどね」

オレ「だな。それに普通のゲームと違って難易度設定があるから逆に、《ノーマル》は必要以上に簡単だと思うんだよ。『テイルズ』は」

カム「それは俺も思う。《ノーマル》は初心者向けの難易度ってことなんでしょ?」

オレ「ライトユーザーとか、あんまりアクションが得意じゃない人向けに作ってあるんだと思うな。そりゃ《イージー》もあるけどさ」

プッチ「だからナツキなんかは、『テイルズ』だと最初から《ハード》でプレイしてるんでしょ?」

オレ「そりゃな。《ハード》というか、常にそのとき設定できる最高難易度にしとく。やり応えもそうだし、特典もあるから」

カム「グレードとかね」

オレ「あとはベルセルクとかの称号のため…ってのもあるが。まぁ一番の理由は、やっぱ単純に《高難易度が好き》って話だけど(笑)」

カム「でも《簡単でつまらない》とか言うヤツは、なんで難易度変えないんだ? 難易度最高でも簡単っていう不満ならまだ解るけどよ」

オレ「確かに『シンフォニア』とかは最高難度でも大して変わらなかったりするからな。だけど《ノーマル》でプレイして簡単って言うのは、確かに謎だ」

プッチ「それなら普通に、難易度上げればいいだけだしね」

オレ「そのシステムを知らないのか…。もしくは難度を上げたら上げたで《難しすぎ! これクソゲー!》とか言うんじゃないの?(笑)」

プッチ「それじゃ、ただの厨じゃん!」

オレ「でもプレステ2版の『デスティニー』みたいに、難易度を上げたときの《上昇幅》が顕著な方が色々面白いよな」

プッチ「だね。難易度上げる人は《難しいのがやりたい》と思って上げるんだから、遠慮しなくていいんだし(笑)」

カム「弱点のダメージ率とかまで変わるからね」

オレ「そういうトコもかなり好みだった。単純に敵だけパワーアップってわけでもなくて、逆に難度上げた方が全体的にスピーディーになるし」

プッチ「難易度カオスとかだと、どちらにしても戦闘は早く終わるよね。こっちが勝つにしろ、全滅するにしろ(笑)」

オレ「特にアルカナなんかは、そういう一発勝負の連続だからな」

プッチ「おれとナツキの2人でやったアルカナの《制限クリア》なんかも、実は時間的には大して掛かってないからね」

オレ「だな。成功したときの所要時間は1時間くらいだったか…。まぁ失敗した分も含めれば、3,4時間は使っただろうが(笑)」

カム「ナツキ達は何やったんだっけ?」

オレ「《カオス》のアルカナを、パーティー2人でクリアってやつ。条件はノーセーブ・アイテム使用禁止・サポートキャラ禁止と…あとはなんだっけ?」

プッチ「ええと……あとは宝箱を開けるのと、サイグローグに話しかけるのも禁止だったね」

オレ「そんでこれは当然だけど、ハメ技と無敵技は禁止だ。《まわれ》とか《キュアフラッシュ剛招来》とか」

カム「なるほど」

オレ「というかコレは関係ないけど、《まわれ》はもう……存在自体が癇に障るね。やり込みプレイとか関係なくてもさ」

プッチ「《カオスのバルバトス? まわってれば余裕でしょ? あんなの雑魚雑魚!》とかって普通に目にするからね。掲示板とかじゃ」

オレ「《アイツ弱ぇぇぇぇ! まわってるだけで勝てるじゃん!!》とかな。……いやもう、ホントに心臓が痛ぇ」

プッチ「バルバに勝った! って証拠写真をブログに載っけてた人がいて、その画像がジョニーさん4人の勝利ポーズだったの見たことあるよ(笑)」

カム「《なりきりジョニー》が3人ってことか…」

オレ「つーかコレも裏技とかの話と同じなんだけど、ハメるだけだったら別に良いんだよ。ただソレを、大々的に誇ってどうすんだよ!!」

カム「恥を晒してるだけだよね」

オレ「まぁ恥晒しと言っても、《どうしても勝てなかったから、仕方なく使ってしまいました…》とか殊勝な態度だったら気にしないけどさ…」

プッチ「自分で解ってるんなら、全然マシだよね。あんまり上手くない人は、やっぱ勝てないんだろうし」

オレ「だけど、それこそ《にわかゲーマー》というか…。そもそも自分からゲーマーを名乗るヤツが、ハメ技で勝ったことを誇ってどうする!」

カム「《ひとしこのみ》でキラーマシン3匹仲間にしたことを、周りに自慢してるヤツみたいなモンだよね」

オレ「それこそ《つくづくズレてやがる…》って台詞を吐きたくなるというか……な」

カム「次のディレクターズカット版で、あの技が消滅してたら面白いね」

プッチ「いやいや、単純に消滅させるのもつまらないし、必要CCが15になってる…とかナイスっぽくない?」

オレ「甘いなプッチ。きっと次は、ジョニーさんのレベル3ブラストキャリバーが《まわれロンド》なんだぜ(笑)」

プッチ「おお、そのネタは最高だな(笑)」

カム「マジでそんなことになったら、バンダイナムコはネタに走りすぎだろ」

オレ「まぁな。…ところで話はちょっとズレるが、そもそも難易度カオスだったら、一番強いのはバルバとかのボス敵じゃないと思うんだが」

プッチ「ああ、それは絶対にそうだね。雑魚敵の方が全然ヤバイよ。難易度上げたときは」

オレ「オベロン社工場とか、ラスダンとか、アルカナとか……全滅するっていったら、ほとんどが雑魚戦だからな」

プッチ「というかボスでも全滅はするけど、すぐリトライできるじゃん。だからリオンとかも強いけどさ、結局何度もリトライすれば勝てるし」

オレ「それはあるよな。ボスは《負けてもすぐリトライ》だから連続挑戦できるけど、雑魚敵は《負けたらセーブポイントからやり直し》ってのがヤバイ」

プッチ「オベロン社とか、最初のセーブポイントから次のセーブポイントに辿り着くまで3時間くらい掛かったよね」

オレ「《逃げるの禁止》っていう縛りがあったのも問題だったなアレは。おかげで30分くらい頑張って全滅…の繰り返しだった記憶がある」

プッチ「むしろボスって、バトル前にきちんと《ボス用の戦闘準備》とかもするから、基本的にこっちが有利なんだよね」

オレ「それはあるな。例えば『スタオー2』のミカエルなんかも相当強いけど、火属性防御をガチガチに固めていけば楽なモンだしな」

カム「ソルカノンと戦う前は、黒魔導師にジョブチェンジとかね」

プッチ「キリンにはボマー付けて、ハイガノスパイクと大タル爆弾Gを持ってく…って感じか」

オレ「まぁそういう意味で、どいつが出てくるかランダムだし、いちいち準備もしない雑魚戦の方がキツいよ。少なくとも『デスティニー』はそうだな」

プッチ「結局アルカナも、バルバより雑魚敵の《ゴジラ》とか《もさりーな》の方が全然厄介だったからね」

オレ「真ミクやバルバは《カオス》で倒したけど、そこまでの道中は《ノーマル》で飛ばした…って人も多いだろうし、ちょっと勿体無いよな」

プッチ「それはね。オープニングから、難易度を一度も《カオス》から変えない…ってプレイは、また別の面白さがあるもん」

オレ「最初ウッドロウさんと一緒にチェルシーを探しにいくとき、そこらへんのクマに全滅させられたりとかな(笑)」

プッチ「ああ…だけど一人だけ、雑魚よりも強かったボスがいたよね。ミクトランやバルバの比じゃないくらい」

オレ「え?」

プッチ「ほら、イレーヌさんだよ!」

オレ「ああ、オレとしたことが忘れてた(笑) イレーヌさんはヤバイな、つーかヤバすぎだな彼女は」

カム「なるほど。そういえば俺は1周目で《ハード》だったのに、死ぬほど苦戦した覚えがあるな…」

プッチ「それが《カオス》だともっとヤバイからね。というか、一番全滅したのがイレーヌさんでしょ、絶対」

オレ「それは間違いないと思う。正直、リセット回数は100回超えたかもしれねぇよ。バルバなんてせいぜい10回とかだろ?」

プッチ「どうせなら、イレーヌさんで何かやり込みやれば良かったかもね」



  ―― ◆ ――



オレ「そういえば、『アビス』でも同じようなことがあったよな」

カム「同じようなことって?」

オレ「プッチが『アビス』やったことないっていうから、それならと思って2人プレイやってたんだよ。ちょっと前に」

カム「うん」

オレ「で、もちろん難易度は《アンノウン》にしたんだけど、プッチが初めてだからほとんどの《引継ぎ》はナシにしてたんだよね。称号とかも全部」

カム「ああ、なるほど。実際は引継ぎできるのに…ってことか」

オレ「さすがに5周目だったから、全部買っても余りすぎるくらいのグレードはあったんだけどさ(笑) でもまぁ、そんときはナシにして」

カム「うん。それで?」

オレ「まぁ、そうしたのが一番の原因なのかはオレにも判らないんだけど…なんか、序盤にコーラル城って行くでしょ?」

カム「アリエッタと戦うトコ?」

オレ「そうそう。ストーリー的には、そこがアリエッタとの第1戦目なんだけど……」

プッチ「なんか、ヤバイくらい強かったというか、全く歯が立たなかった(笑) ある意味、最後に戦ったネビリム先生以上だった」

カム「は? なんで?」

オレ「つまりさ、後半になればなるほどこっちの装備や技も揃うし、敵だって強くなるけど《それでも対応できる》じゃん」

カム「まぁ、確かに」

プッチ「だけど最初の方は何も無いから、逆にメチャクチャキツかったというか……」

オレ「敵の《相対的な強さ》がヤバイんだよな。後半はこっちも相手も強いけど、前半はこっちに対して相手が強すぎる感じで(笑)」

プッチ「その差が一番大きくなったのが、アリエッタだった。というかアリエッタだけじゃなくて、オマケのモンスターが2人いるのもヤバかった」

オレ「コンピューターとか何の役にも立たず殺されてくからね。まぁそれは、難易度上げれば常にそうなるけどさ」

カム「なるほどね。…ところで『アビス』といったら、俺は《タコッチの裏切り》を思い出すんだけど」

オレ「ああ…例のアレか(笑)」

プッチ「何の話?」

オレ「コレは『アビス』が発売された頃の話で、まだオレも2周目だったんだけどさ」

カム「ただ俺達の中で一番早く2周目を進めてたのがナツキだったから、そのデータを使って《アンノウンでリッド達撃破》をやろうとしたわけ」

プッチ「ん? どういうこと?」

オレ「つまり《アンノウン》は2周目からしか出現しないから、2周目の終盤まで進めないと難易度アンノウンで闘技場に挑戦できないわけだ」

プッチ「ああ、なるほど。おれは初めてやったのが5周目だったから知らなかった(笑)」

オレ「まぁ、今となってはアンノウンのリッド達くらい楽勝もいいとこだけど、そのときは初挑戦だったからさ。オレ達もけっこうワクワクしてて」

カム「まだ《トゥッティ装備してレベルMAX》とかのデータも作ってなかったから、こっちも弱かったしね」

オレ「だからオレ・カム・タコッチの3人で、今度リッド達に挑戦しようぜ! って約束したんだよ」

カム「そのときはタコッチが忙しくてナツキんちに来れなかったから、《じゃあ2週間後の木曜な!》とか決めといたんだよね」

プッチ「なるほど」

オレ「だからオレ達も、ずっと我慢してたんだよね。オレ達2人だけでも早くリッド達に挑戦したい! って気持ちを抑えて、2週間待ってたわけさ」

カム「でも挑戦の前日、確認のためタコッチに《明日の『アビス』のこと忘れてないか!?》って電話したんだよ。そしたらアイツさ……」

プッチ「見事に忘れてたって?」

オレ「いや、それだけならまだ良い。そうじゃなくて《あ、ゴメン! 3日くらい前、俺アンノウンのリッド達倒しちゃったわ!》とかホザきやがったんだ!!」

プッチ「いや、酷いだろソレは! ナツキ達が待った2週間は、無駄だったってことかよ(笑)」

オレ「もちろんタコッチには《死ね!》って叫んで電話を切って、そのままカムと2人で突っ込んだよ。リッド達に」

プッチ「そんでどうしたの?」

カム「当然アッサリ倒したよ、それは」

オレ「タコッチへの怒りを、そのままリッド達へ向けた感じだったからな(笑)」



  ―― ◆ ――



オレ「そういえばさ、この前オレはカルチャーショック受けたんだけど。『テイルズ』で」

カム「何かあったの?」

オレ「いや、これまた《自称・かなりの『テイルズ』ファン》って人がいてさ。学校で」

プッチ「またソレ系の話か(笑)」

オレ「なんかね、バトルで《ショートカット登録して技を使ってる》ことを自慢したかったみたいなんだよ」

カム「は? どういう意味?」

オレ「だから、リメイク『デスティニー』だったらL2R2とか、『アビス』だったら右スティックとか…そこに技を登録するじゃん。『テイルズ』って」

プッチ「うん、するね。×ボタンの技を4個と、ショートカットを足して合計6個とか8個とか……そんな感じでしょ? 登録できる技は」

オレ「ああ。だけどその人の話を聞くと、《基本の4個だけに留まらず、ショートカットに技を登録して使ってる自分って凄いよね》みたいなノリで(笑)」

プッチ「いやいやいや! それはないでしょ!」

カム「ていうか、ショートカットの技も含めて基本じゃないの『テイルズ』って? むしろ、ソレでも少ないくらいじゃん」

オレ「いや、そりゃまぁ初心者とかアクション苦手な人は4個でも十分だろうけどさ。ただ少なくとも、ショートカットは《基本的な要素》だろ?」

プッチ「だね。別に裏技でもなんでもないし、説明書にも載ってるしね」

オレ「だから、ショートカットを使いこなすことが上級者の証…みたいな理論はおかしすぎるだろ! せめて《初心者脱却の証》じゃないのか!?」

カム「それは言えてる」

オレ「その話を聞いてカルチャーショックを受けたというか…まぁソレ自体は別にいいんだけどさ。ただし、許せないことがひとつだけある」

カム「何?」

オレ「それを、このオレに誇る態度が許せん…この《岸辺露伴》に! 馬鹿にしてるのかコラ!!」

プッチ「いや、いつからお前は露伴になったんだよ(笑)」




――ショートカットの話だったら…オレが驚愕するって…そう言いたいのかよ、アンタはぁーーー!!

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