【今回の登場人物】
オレ:オレ達の中で唯一、『刃牙』『餓狼伝』を単行本で購入している。特に『刃牙』は長寿なので、本棚のスペースが奪われているが。
トシ:『刃牙』ではユリーのファン。負けてもヘタれないところが好きらしい。
フクタ:『刃牙』では加藤や本部のファン。『パワプロ』で、「加藤」という名前の選手を「キャオラッ」に改名させていた。
――― ■■■ ―――
オレ「なぁ、『刃牙』っつったらどのキャラが思い浮かぶ?」
トシ「は? いきなり何その質問」
オレ「いや、なんでもない。ただホームページのネタとして使うだけ」
トシ「なんでもなくねぇじゃん!」
オレ「まぁいいだろ。で、誰?」
トシ「…『刃牙』って、全部含めて?」
オレ「そうだな…だったら初代『グラ刃牙』で」
トシ「じゃあ本部かな」
オレ「フクタは?」
フクタ「いや、おれも最初に思い浮かんだのが本部だよ」
オレ「同じかよ! ネタになんねぇ!」
トシ「本部っていう意見が被っただけでも、ネタになるだろ!」
オレ「いや本部はむしろ、ネタになって普通みたいな感じじゃん。特にファンの間とかじゃ」
フクタ「本部はヤムチャだしね」
オレ「そういうこと。ヤムチャをネタにしても、もはやネタになんねぇだろ?」
トシ「わかるようでわからん理屈だな…」
オレ「つーか今となっては、ヤムチャネタに対して本気で笑ってる人のが少ないと思う」
トシ「ネットとかで?」
オレ「うん。《カッコ笑い》とか付けてても、絶対に顔は笑ってねぇから!」
フクタ「もう飽きた、って顔してるんだろ?」
トシ「でもさ、ヤムチャっていう言葉が既に固有名詞じゃん?」
オレ「雑魚キャラの代名詞でしょ」
トシ「そう。それは普通に凄いと思うんだけど」
オレ「確かに、そういう意味じゃヤムチャは凄い(笑)」
フクタ「いや違うよ。凄いのは『ドラゴンボール』だよ。ヤムチャはヤムチャでしかない」
オレ「なんだその名言(笑)」
トシ「でもアイツはヤムチャキャラだ…って言われただけで、知らなくてもどんなキャラか大体わかるじゃん」
オレ「まぁな。例えばフクタがヤムチャキャラってことだろ?」
トシ「そうそう」
フクタ「おい、おれかよ!」
オレ「だけどそういう意味じゃ、チャオズだって固有名詞だけどね」
トシ「ベジータもそうでしょ」
フクタ「あとピッコロ」
オレ「固有名詞だらけじゃねーか!」
トシ「ん? でもさ、ピッコロとベジータって同じ意味じゃね?」
オレ「どっちもライバルキャラの代名詞ってこと?」
トシ「じゃねーの?」
オレ「いや違うだろ。ベジータはツンデレの代名詞だ」
―― ◆ ――
オレ「話を戻すけどさ、じゃあ2個目の『バキ』だったら誰が思い浮かぶよ?」
トシ「むしろ考えてみれば、俺の中で本部の株はソレ読んで上がったのかも」
オレ「『グラ刃牙』じゃなくて『バキ』でって?」
トシ「いや、『グラ刃牙』の頃から本部は好きだったけどね。でもあの頃はユリーがいたし」
オレ「お前のエースピッチャーだろ。『パワプロ』の」
トシ「むしろ最優秀中継ぎ取ったから」
フクタ「でも誰だって、『バキ』の本部を見たらアイツのファンになるだろ!」
トシ「誰だっては無いだろ(笑)」
オレ「まぁ少なくとも、ここにいる3人は全員ファンになったわけだが」
フクタ「ファンなのは元からだけどね」
オレ「そりゃそうだ(笑) …じゃあ、フクタも『バキ』で一番インパクトあったのは本部か?」
フクタ「いや、迷うね。カトーもいるし。それに寂海王」
オレ「完璧にオレと思考が被ってるな…」
トシ「それじゃ、ナツキは誰なんだよ?」
オレ「オレ? オレも迷うけど…一番は多分アイツだ。アライだ(笑)」
トシ「アライかよ!」
フクタ「いや忘れてた、『バキ』にはアライがいたよ! おれも一番はアライかもしれねぇ」
オレ「だよなぁ?」
フクタ「展開が神だから。さすが神の拳!」
トシ「意味が違うだろ!」
オレ「でも神なのは間違いない。展開が」
フクタ「殺られずに、殺る!」
オレ「その台詞だって、今でも使ってるしな。日常生活で(笑)」
フクタ「ヤバイよアイツは! っていうか、なんのために出てきたんだろうね?」
トシ「おい、そんな暴言吐いといて好きなのかよ!」
フクタ「いや、だってアライだから」
オレ「オレはこれから一生、『ドラクエ』の主人公にはアライって名前しか付けないよ」
フクタ「『8』の主人公に付けたらメチャクチャ似合ってたからね。名前が」
トシ「え? ナツキがこの前『8』やってたとき、主人公の名前がアライだったのって……」
オレ「もちろん、『バキ』のアライから取ったに決まってんじゃん」
トシ「なんでアライなんだよ!」
オレ「いや、だってアライだから。ブーメラン投げさせたら、敵はいないから」
フクタ「格闘じゃなくてブーメランってのが、またアライっぽくていい」
トシ「ワケわかんねぇよ!」
オレ「それ範海王のマネ?」
トシ「いや違うから!!」
―― ◆ ――
フクタ「ところで『範馬刃牙』に入ってからの刃牙はヤバイね。性格が」
トシ「元からヤバかっただろ?」
フクタ「いや、それに輪をかけてヤバイだろ。むしろ主人公っぽい台詞を吐いた記憶がない」
オレ「なんかさ、台詞もそうだけど…。ヤな顔するようになったよな(笑)」
フクタ「あと行動が変。昔の巻を読み返して思うけど、刃牙ってあんな台詞とか行動してたか?」
オレ「少なくとも、少年時代はもっと純粋だったよ」
フクタ「最近はなんか、1巻ごとに主人公らしくなったり、ならなかったりしてるねアイツ」
オレ「隔巻の主人公ってか(笑) ああ…でもなんかわかる気がする。つーか、なぜか急にイイヤツになったりしてる」
フクタ「ちょっと前まで性格悪かったのに、次の巻だと《必ず助ける!》とか言ってるし」
オレ「自分で突き落としたクセにな」
フクタ「それも、別に殺すのがイヤじゃないと思うんだけど。シコルスキーのときもアレだったし」
オレ「受け止めきれるかな? とかオリバに言われてたけど…」
フクタ「どうしたよそれが! とか言ってたよな。でもそれが、必ず助ける! だぜ?」
オレ「でもそんなこと言ったら、『餓狼伝』の丹波はどうなるんだよ」
フクタ「どうなるって?」
オレ「いや、アイツこそ主人公っぽいことしてるか? って」
フクタ「丹波はまだマシだね。だってアイツは、出番が無いだけじゃん」
オレ「その言い草が酷ぇよ(笑)」
フクタ「だって、最近はもう完璧に観客じゃん! 『るろ剣』の斎藤みたいになってるし」
オレ「なんで斎藤?」
フクタ「いやアイツ、剣心と縁との勝負を後ろから見てたじゃん? 他のヤツらと一緒に」
オレ「うん、だけどそれが?」
フクタ「おれにはその姿が、日曜日に野球観戦をしに来た観客に見えた」
オレ「いや、それは共感できねぇから!」
―― ◆ ――
オレ「そういえば丹波も、最近ちょっと出てきたよな。試合前に襲うっていうアドバイスをしに」
フクタ「でもそのアドバイスを無視されるあたりが、さすが丹波だよ」
――類は友を呼ぶとは言うが、フクタとオレとは妙に趣向が合ったりもする。
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