第八話:ルディをシザーマンと呼ぶのには抵抗がある

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【今回の登場人物】

オレ:『クロックタワー』シリーズは全作をプレイ。斧男のファン。

フクタ:『クロックタワー』シリーズは全作をプレイ。同じく斧男のファン。

マーク:オレに『クロックタワー』を最初に教えてくれた(貸してくれた)のがコイツ。今じゃオレの方がハマっているが。

  ――― ■■■ ―――



オレ「『クロックタワー』でさ、どのソフトが一番印象に残ってる?」

フクタ「印象に残ってるだと? そんなの『3』に決まってんだろ」

オレ「いや聞き方が悪かった。じゃあ、一番怖かったのは?」

フクタ「それは『1』だね、おれは」

マーク「おれは『2』かな…ってか『1』はあんま知らないし。怖かったの?」

フクタ「アレはヤバイよ」

オレ「ああ、ヤバイな。オレも一番怖いのは『1』だと思う」

フクタ「ボビィもいいけど、それよりダンがヤバイ」

マーク「ボビィとダンって? 『1』はシザーマンじゃないんだっけ」

オレ「いや、ボビィってのが初代シザーマンの本名。で、その双子の弟にダンってヤツがいるんだけど…」

フクタ「そいつがヤバイよ。『クロックタワー』の中で一番怖い敵だね。斧男の500倍は怖い」

オレ「そりゃ斧男が怖くねぇだけだろうが! まぁ、ダンは怖いけど」

マーク「どんなヤツなの?」

オレ「言葉を聞いて想像するだけで怖い…っつーか気持ち悪いかもよ」

マーク「え?」

フクタ「なんつーか、全身の皮膚が紫色した巨大な赤ん坊…みたいな。それがハイハイしながら追ってくる」

マーク「うわ、それはヤバイな」

オレ「だろ? アレはハンマー男の300倍は怖いね」

マーク「そっちは300なのか(笑)」

オレ「いや、誰も斧男の領域には到達できねぇし」

フクタ「そもそも斧男は、怖い系のキャラじゃないし」

マーク「ホラーゲームなのに、怖い系じゃないってのもスゴイ話だな…」

オレ「でもアイツはアイツで、『クロックタワー』の新たな境地を開拓した感があるな」

フクタ「むしろ開拓しすぎだ」

オレ「だが『3』にアイツがいなかったら、それこそ飽きるだろ。テンポ悪くて」

フクタ「まぁ、『3』は魔の者のノリで保ってる感じだしな」

オレ「正確に言えば、魔の者とアリッサで」

マーク「…ところで、『1』のシザーマンはどうだったの? その赤ん坊じゃない方」

オレ「そうだな…アイツはアイツで、けっこうキテるね。登場の仕方がいちいちヤバイし」

フクタ「特に待機の仕方がヤバイ」

オレ「ああ(笑) 浴槽の中でずっと待ってんのアレ?」

フクタ「あと広間のガラスの上とかね」

オレ「登場ごとに、いちいちカットインが出るのがイイ」

マーク「そんなのがあるのか」

オレ「もとがスーファミとかプレステだから、ショボいんだけどね。でもそれが、なんか妙に味があったり」

フクタ「とにかく怖いって言ったら、やっぱ『1』だね」



  ―― ◆ ――



オレ「マークは『2』が怖いって?」

マーク「まぁ『1』をやってないってのもあるし、初めてやったのが『2』だったし」

オレ「そういう意味じゃ、オレがやった順番も『2』が最初で『1』は2個目だったけど」

フクタ「『2』はシザーマンの動きが面白いと思う」

オレ「それは、オレもメチャクチャ印象に残ってるな。あの動きは実際にマネしない方がいいよ」

マーク「誰もマネしねぇよ! ってか、したのかよ」

オレ「しようとした。が、その危険性に気付いてやめた」

フクタ「ってか、あんなの足がつるだろ!」

オレ「後ろ足の動きがおかしいからね。引きずってるというか、地面を滑ってるというか」

フクタ「妙にカクカクしてるし」

オレ「きっと、アレが縮地法の元ネタだな」

フクタ「いや全然違うだろ。ってか『テニス』の元ネタにするもんじゃねぇよ!!」

マーク「ところで『2』といったら、おれはアレの印象がメチャクチャ強いんだけど」

オレ「アレって?」

マーク「なんか市長がいたじゃん。市長だったかは忘れたけど、時計の針に挟まって首が落ちたオヤジ」

オレ「ああ、アレね(笑)」

マーク「あのシーンがすっげぇインパクト強くて、忘れられない」

オレ「いや、そりゃオレも覚えてるけどさ、アレって別に怖いシーンじゃないよね?」

マーク「うん。でもマヌケっぽさがヤバイだろアレ」

オレ「おい、お前は『2』が一番怖いんじゃなかったのかよ!」

マーク「そうなんだけど、一番インパクトあったのは馬鹿市長だね」

オレ「あっそ…。ともかくオレも『2』は最初にやったから、かなり好きな方だけどな。まぁ『ゴーストヘッド』の方が好きだが」

フクタ「『ゴーストヘッド』は、1面の印象が強いけどな」

オレ「むしろ2面の意味がわかんないんだが」

フクタ「てか2面の最後あるじゃん? ゾンビ撃ちまくりゲーム」

オレ「あの『タイムスプリッター』みたいなヤツね」

フクタ「アレはゲーム違うと思った」

オレ「そりゃオレもだ。まぁ『ゴーストヘッド』は、翔がいるおかげで『バイオ』みたいになった感があるけど」

フクタ「武器があるからでしょ。銃とか。それにショットガンとか」

オレ「ショットガンはやり過ぎのような気がしたけどな(笑)」

マーク「でも戦えるようになったのが、逆に『クロックタワー』っぽくなくなった…って話はあるんでしょ?」

フクタ「そりゃ、やっぱあるんだろ」

オレ「で、そのバトル路線を追求した結果に行き着いた先っていうのが、『3』ってわけだ」

フクタ「それは進む方向を間違っただけだ!」



  ―― ◆ ――



オレ「でもそうは言っても、オレは『3』をかなり好きだぞ。フクタだって嫌いじゃないだろ?」

フクタ「それは嫌いじゃないけど、好きの意味が違ぇよ! これまでの『クロックタワー』とは」

オレ「それはそれで良いじゃねぇか。面白かったんなら」

フクタ「まぁ、そういう意味じゃな。ノリは最高だし」

オレ「ノリゲーって理解できれば、アレほどヤバイゲームはねぇよ」

マーク「でもさ、結局それって、真面目にやろうとしてる人にとっては駄目じゃない?」

オレ「そりゃ、そうだろうけどな。特に昔ながらの『クロックタワー』にこだわりたい人にとっては」

マーク「そういう人が、『3』を非難するわけか」

フクタ「非難されても仕方ねぇとは思うけど」

オレ「それはオレも思う。仕方ないというか、絶対非難は多くなるって意味でな。まぁオレにゃ関係ねぇが」

マーク「それはそうでしょ」

オレ「大体、固定観念に縛られてゲームを楽しめないってのは、結局そいつが人生損してるだけだろ。楽しめる人間の方が得に決まってるぜ」

フクタ「それはおれも思う」

オレ「『SEED』をガンダムっぽくないとか言うヤツと同じ理屈だ」

マーク「出た、ナツキの鉄板ネタだからソレ(笑)」

オレ「いや、自分がつまらないと思ったモンがつまらないってのはいいんだよ。どうせ個人の趣向なんて人それぞれなんだし」

マーク「厨にはソレが解んねぇんだよな…」

オレ「だけど面白いつまらないとかじゃなくて、コレは○○っぽくないから駄目…みたいな理屈は好きになれねぇな」

マーク「まぁ、ナツキの言いたいことは解るけどさ。でも○○っぽくないって言ってる人は、結局つまらないと思ってるわけじゃないのか?」

オレ「それは確かにそうだ。まぁ考え方の問題なんざ、ある意味そんなモンだけど」

フクタ「でも『クロックタワー3』は、誰でも関係なく驚くと思うね。最初やったときは」

オレ「ソレは意味が違うだろ(笑) でもまぁ…その通りだけど」

フクタ「ジャッジメント! ってのを初めて見た人の中で、笑わなかった人がどれだけいたのか知りたい」

オレ「オレはむしろ、『クロックタワー』にボス戦が存在することに感動した」

マーク「それこそ違う意味の感動だろ!」

フクタ「しかも2周目になると、ボス戦の難易度が無駄に増す」

オレ「無駄にな(笑)」

フクタ「ってか2周目のハンマー男はヤバイね。シャアザクと初めて出会ったときのアムロの気持ちが良く解ったよ」

オレ「あと2周目のおじいちゃんだろ?」

フクタ「おじいちゃんもヤバイ。ってか、あの武器なんだよ。『ドラクエ』のゾンビキラーか?」

オレ「ルディとジャニスも、もはやハサミとかじゃないからね」

フクタ「ヒートソードとスパークソードっていうセンスが並じゃないと思う」

オレ「それは確かに(笑)」



  ―― ◆ ――



オレ「そもそもフクタは2周目が初プレイだったんだよな」

フクタ「ああ…だからアレが普通の難易度だと思ってた。そんでクリアした後に1周目を見てみたら、ヌルすぎて笑えた」

オレ「だよな。カムが1周目やってたときは、お前ちょうど来てなかったもんな…」




――ちなみにオレは、カムとフクタがそれぞれクリアした後に、決戦服にコスチェンジして3周目をやってました。

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