11.声優とオレ

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さてさて。「G・A・C」という基本3種に関する身の上話も一通り終了したので、今回からは「その他の要素」に入るとしよう。
ということで4回目のオマケ話は、GACファン…特にアニメファンにとっては今や欠かせない要素になっている「声優」についての話題を選択した。

とはいえ、これは以前「アニメとオレ」の項でも話したが…もともとオレは、一般的なアニメファンに比べるとだいぶそのファンになった時期が遅い部類に入る。なにしろ「初めてハマったアニメ」が小学校高学年時代に観た『スレイヤーズ』であった…というだけでも、かなり遅いだろう。
更に当時のオレには自分がアニメファンだという意識はなく、「自分はひとつの趣味として、アニメにかなりの愛着を抱いている」という自己の思いに気付いたのは中学生…いや、あるいは高校生になってからの話だったかもしれない。そして普通なら「アニメファンから派生して、声優ファンになる」という道筋が常道なだけに、アニメファンになる時期が遅かったオレの場合、声優に興味を持ち始めたのもかなり最近になってから…という風に見えるかもしれない。だが、実情は少々異なるわけだ。

実はオレの場合、きちんとしたアニメファンになる以前…つまり「アニメ自体」に興味を持つより先に「声優」に惹かれたという経緯がある。つまりは、一般的な流れと逆パターンというわけだ。しかしオレがこんな倒錯状況に陥った理由は、凄まじく単純なモノだったりする。

もっとも理由としては単純とはいえ、「いくつかの単純な理由が重なっている」という意味では、それなりに複雑なのかもしれないが…まぁ、そんな言葉の問題はどうでもいいだろう。いずれにせよオレが声優に愛着を抱くようになったことには、大きな2つの原因がある。
ひとつは、先に述べた「生まれて初めてハマったアニメ」である『スレイヤーズ』の影響だ。第2次声優ブームの代表とも言われるめぐさん(林原めぐみさん/『スレイヤーズ』主役のリナ役)の声を聴き、心惹かれたのが最初の原因だっただろうか。ともかく本作がオレに与えた(声優面での)影響は非常に大きく、緑川さんや石田さんといった面々と出会ったのも本作が最初だった。だが『スレイヤーズ』という1作だけがどうの…というより、オレが「声優の凄さとその魅力」に気付いたのは、何より『スレイヤーズ』と『ロスト・ユニバース』という「2作の相互関係」が大きかったんだ。

たとえばオレと同じく声優ファンの人は、「自分が幼い頃(あるいは最近)どんな経緯で声優に興味を持ち始めたか」を思い出して欲しい。もちろんそこには多種多様な理由があるだろうが、中にはこんな理由…すなわちオレと同じ理由で声優ファンになったという人もいると思う。つまりは「単純に嬉しかったから」である。何が嬉しいって、「知ってる声がテレビから流れてくる」ことが単純に心地良かったんだ。

そこで『ロスト・ユニバース』の位置が重要となる。つまり『スレイヤーズ』にハマった後、オレはその流れを汲む『ロスト・ユニバース』も観た(ちなみにオレは、両作の原作小説版を愛読してもいる)わけだが、そのファーストインプレッションはまさに衝撃的と言う他なかった。この両作を知っている人にとっては自明だが、『スレイヤーズ』で主要キャラを演じていた声優さんの多くが『ロスユニ』で続投を果たしていたからである。
アレには、オレがまだ幼かったから…という理由も確かにあったろう。しかし原因が何であったにせよ、少なくとも当時のオレが「それ」に対して凄まじいまでの感銘を覚えたのは間違いない。違うアニメ(スレイヤーズ)で聴き慣れた「あの声」が、別のアニメにおける別のキャラ…その口から放たれる。そしてその声を耳にした瞬間の「あっ、この声は!!」と「気付ける感覚」。その喜びと楽しみを初めて感じ取ったときの、身体中に電気が流れ痺れるようなあの感覚! …それを忘れられなかったがゆえに、現在のオレ…すなわち声優に興味を抱くようになったオレの礎が形作られたと言っても過言ではない。


ところで現在のオレは「声優ファンの分類法」として以下の判別方式を提唱している。

・声派 → 声優さんを好きになるに際し、その「声」を重要視する。
・人となり派 → 声優さんを好きになるに際し、「本人の人となり」を重要視する。

同じ「声優ファン」といっても、このどちらのタイプかは人それぞれだろう。だがオレ個人としては完全な「声派」であり、正直に言うとその「人となり」には殆ど興味が無かったりするのだが…。その理由は何より「オレが声優に惹かれた原因」…すなわち「声に気付ける心地良い感覚」が元になっているわけだ。「声優さんといえば、声に注目!」というのが幼少時からの潜在意識なのだから、そうなるのも必然というモノか。
ともかく、これが声優さんとオレとの身の上話になる。


おっと…そういえば最後に、「声優さんを好きになった理由」のふたつ目を言っておかなければ。
といっても、こっちはひとつ目の理由以上に単純明快だ。要は、オレが昔からの『テイルズ』シリーズ愛好者だったからさ(笑)
今でこそRPGにボイスが入っているのも普通…というか、昨今は「入っていない方が珍しい」というくらいだ。だが当時は、まだまだ声優さんを起用したゲーム(特にRPG)は少なかった。その中で「フルボイスRPG」の先駆けとも言える『テイルズ』シリーズのファンとなったオレは、これまた必然、声優さんに興味を抱くようになったわけだ。

だからオレが詳しく知っている声優さんには、妙に『テイルズ』シリーズ出演者が多かったりもする。
とはいえシリーズがこれだけ続いた現在は、有名処の声優さんがあらかた網羅されてしまった気もするが(笑)

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