8.マンガとオレ

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「○○とオレ」シリーズ第1弾は、「ゲーム」の話題だった。そして第2弾は「アニメ」の話題。
となれば当然、第3弾は「GAC」のラストひとつ…「マンガとオレ」について語るのが常道というものだろう。

さて。これまでも様々な場所で述べたことがある通り、オレは元々マンガに関して「雑誌派」ではなく「単行本派」だ。しかもその特質は非常に極端な傾きであり、「日本国に住んでいるマンガ好きの成人男子」とは思えないような称号(?)さえも持っているほど。すなわち生まれ出でて20余年…なんとこれまでジャンプやガンガン等の「マンガ雑誌」を、自分で買った回数というのは驚愕の「0回」なのである。そもそも購入どころか、立ち読みした・友達から借りて読んだ…など「マンガ雑誌を自分で読んだ」という経験自体が、正直言って合計10回もない。20年以上生きている、しかもけっこうなマンガファンであるにも関わらず…だ。

ゆえに「アニメ」と同様、オレがマンガファンになった…否、マンガを「生まれて初めて読んだ」ことさえ、一般的な平均値に比べて「だいぶ遅め」だったことは間違いない。なにしろ雑誌を買わない・読まないのだから必然、生まれて初めて読んだマンガは単行本ということになるが…その単行本を読んだのがこれまた遅かった。というのもソレは小学校も高学年に差し掛かったあたりで、そのとき初めて「マンガ」というモノに触れたのだから。

「アニメとオレ」の項でも述べたが、今でもその基本的な特質は変わっていないとはいえ、幼い時分のオレは本当に完膚なきまで「ゲーム一筋」であった。己が持っている「暇な時間」、その9割9分を全て「ゲーム」のみに充てていたのだから、その没入ぶりは容易に想像できるだろう。健全な小学生なら、たとえ少々のゲーム好きであったとしても「ゲーム6割・外遊び2割・アニメ1割・マンガ1割」くらいになりそうなところを、オレの場合は「ゲーム10割」だ。これまた以前の項でも述べたが、「趣味を一点に固める」ことは、それだけで破格の爆発力を有すことになる。

だがさすがのオレも、あまりに趣味を一点集中させすぎるのもどうかと思ったのか…いや、恐らくそのような思考回路を辿ってはいなかったろうが、オレがアニメに興味を持ち始めたのと同時期に、これまた偶然「マンガ」に接する機会があった。つまりはそれが、マンガとオレとの初対面である。
といっても、その出会いはあくまでも「偶然」だったんだ。なぜならそのマンガ単行本は、オレ自身が購入したものではなかったからだ。

オレの家庭は両親がもともと「ゲーム好き」で、オレが現在ゲーマーになっている一因がそこにあるという話は以前にも行なった。だがそれと共に、オレには姉がいるのだが…その姉もけっこうなゲームファンであることと同時に、それ以上に彼女は相当な「マンガファン」なのだ。オレ自身も800冊近くのマンガを保持し、そのため常々置き場所に困っている状態ではあるが…姉の場合は置き場所云々の話を超えて既にその部屋がマンガで埋まり、文字通り「足の踏み場もない」ほど。(とはいえコレは、姉が整理整頓を不得手としているために生じている現象でもあるが)

つまり、話は簡単だ。オレがゲームファンになったキッカケが両親にあったとしたら、同様にマンガファンになったキッカケは姉にあるということだ。
ん? そう考えるとオレが自主的に好きになったのってアニメだけ……?
…まぁそれはともかく、少なくともオレが初めて読んだマンガってのが、姉から貸してもらった『幽白』だったわけだ。小学校も高学年に差し掛かった頃の話である。(余談だが姉は相当な『幽白』ファンであり、単行本全巻所持は当然のこと、今ではアニメのDVDボックスも全て購入済みだったりする)

しかしたった一度の出会いが、それまで門外漢だった分野に光明をもたらすこともある。姉から借りた『幽白』によって「マンガの面白さ」に気付いたオレは、それからも度々マンガを(借りて)読むようになった。そしてそれまでは「ゲームソフト」以外のモノには(菓子や玩具等も含め)一銭たりとも使っていなかった小遣いの使い道に、初めて「マンガ単行本」というもうひとつの選択肢を考慮に入れるようになったのが中学生の頃。ちなみに自分の金で買った初めてのマンガは、『スパイラル』とマンガ版『エヴァ』の2作品である。

ともかく、それまでは「一度もマンガを読んだことがなかった」というオレが、今や自分で購入・姉が購入・友人からの借り物…全て含めた場合、初読のマンガ冊数が平均して「1日1冊以上」(月に30冊超)という期間が、数ヶ月継続することさえあるほど(マンガ喫茶等は除く)。
今となってはオレも、いっぱしのマンガファンを名乗って構わないだけの「マンガ愛」を、胸中に抱くようになったわけだ。

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