「♪記憶の中の〜 手を振るあなたは〜 私の 名を呼ぶことが出来るの?
溢れるその涙を 輝く勇気に変えて……
命は続く 夜を越え 疑うことの無い〜 明日へと続く……」
今までの『FF』シリーズにおいて、エンディング時に一番感動した作品はと問われたら……。
オレは、確実に『IX』と答えるであろう。それはもう間違いない。
もっとも、その理由が「この歌のみのおかげ」……なんてことは口が裂けても言えないけど。
だってそれは、あまりにも作品に対して失礼すぎるから。
そう、確かに「この歌のみ」の力ではないが……。だがしかし、この歌の素晴らしさが『FFIX』というゲームそのものの評価にさえ確実に影響しているのは、もはや紛れも無い事実である。
フィールドのテーマを筆頭として、ゲーム内のそこかしこでこの曲のアレンジミュージックを聴かされているプレイヤー――オレは、無意識のうちにそのメロディーを脳裏に刻み込んでゆく。
そしてラスト……エンディングにて、それまで溜まっていたモノの全てが放出される。
この曲は、まさしくその誘発剤なのである。
白鳥さんの響き広がる美声とメロディーとが重なり合うその旋律は、まさに至高の一品!
だからこそ、オレたちは真に感動することができるのである。