12月16日 修斗 (東京ベイNKホール) |
○五味隆典 判定 佐藤ルミナ● 室長:ルミナはまたも戴冠ならず・・・。 静刃:3度目の正直ですか。 室長:違うだろ!それはともかく、1Rは両者の息詰まる攻防で全く目が離せなかった。首、腕、脚と次々と展開が変わっていって、全くもって見事だった。 静刃:でもルミナって大抵極めるときは1Rですよね。それが出来なかったと言う事は・・・。 室長:うむ、確かに1R終了時にルミナには疲労の表情が見て取れた。考えてみればあの時点で勝負あったのかもしれない。 静刃:その後の展開は? 室長:常に五味が主導権を取った形で時間が経過していったな。そして3Rにはテイクダウンした五味の下でルミナがクロスガードポジションを保ったままで試合終了を迎えてしまった。正直、膠着状態を甘んじていたルミナの姿には落胆させられたよ。マーシオ・クロマドならずとも「俺の知ってるルミナはどこにいた」と言いたくなってくる。 静刃:そうですか。それにしても今後のルミナの立場と言うか、動向が心配になりますね。 室長:試合前から「まだ辞めない」とは言っていたからそっちの心配はないだろうが、気になる事は確かだ。 ○アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ 判定 戸井田カツヤ● 室長:またも日本人はノゲイラに敵わなかった。スタンドでの打撃、テイクダウンからのポジション取り、グラウンドテクニック、全てにおいてノゲイラが戸井田を上回っていた。 静刃:あららー、それじゃ終わっちゃうじゃないですか。でも判定にまで持ち込んだんでしょう? 室長:なんとか一本負けは免れた、に過ぎないよ。戸井田の顔は真っ赤に腫れて、ラウンド終了毎に本物の医師が診ていたからな。 静刃:「本物の医師」って何の事です? 室長:そんなことはいい。とにかく、戸井田は自分の持ち味を完全に封じられたまま終わってしまった。フロントチョークの態勢は常に回避していたが、結局それだけだった。 静刃:厳しいですね。 室長:私の評価ではなく、現実がな。何でも本人はウェルターに上がる意向があるということだから、マジで勝ち逃げされそうだ。 静刃:今度は悲観的だ。 室長:ノゲイラの素晴らしいテクニックを観るのは格闘技ファンとして楽しいが、日本人が負けつづけるのは単純に悔しいんだよ。本当に誰か何とかしてくれないか。 ○マーシオ・クロマド フロントチョーク 中山 巧● 室長:宇野を絞め落として衝撃の修斗デビューを果たしたクロマドが久々にフロントチョークを炸裂させての秒殺勝利。見事だった。中山は試合後も結構長い時間微動だにしなかったからな。 静刃:危ないですね。レフェリーはちゃんと見ないと。 室長:飛びついてのあの技は見極めが難しいんだよ。日本人選手がやる場合は抜け落ちる事が殆どだからな。だがこれでクロマドのフロントチョークもノゲイラと並んで必殺技と認識されただろうから、選手やレフェリーは正しい対応ができるだろう。 静刃:正しい対応とは? 室長:それ以上は野暮と言うものだろう。 |