試合会場生観戦記
5月30日 全日本キックボクシング (後楽園ホール)
 金沢久幸 引分 蔵満 誠
○浦林 幹 判定 新開 実●
○山本優弥 判定 北野ユウジ●
○吉本光志 判定 ラスカル・タカ●
○平谷法之 判定 牧 裕三●
静刃:3回戦も含めた全日本とJ−NETの対抗戦でしたが、都合4勝4敗1分けに終わりました。
室長:ほほう、上手い具合に引っ張る事ができたじゃないか。
静刃:ヤな言い方ですね。最後は金沢が締めてくれると思ったんですが、三者三様の引分。
室長:金沢は最近判定ばかりのような気がするが。
静刃:そうなんですよ。昨年6月のサッダム戦以来KOがありません。今年に入ってからはまるで意図的にKO決着を避けてる様にすら思えてしまいます。この日も含めて、試合内容も良くないし。
室長:KO回避は、流石に考えすぎだろう。
静刃:小林聡がその間に凄い試合を積み重ねたのは対照的すぎます。
室長:金沢はもういいとして、他の試合に見所は無かったのか?
静刃:サドンデスマッチの平谷−牧がなかなか面白かったですね。技術や試合運び等は終始牧が上回ってたんですが、平谷が変形の左フックで各ラウンドにダウンを奪い、勝利しました。
室長:変形とは?
静刃:スタイルはオーソドックスなんですが、左でロシアンフックを正面から顔面に当ててく感じですね。
室長:・・・わかった。TVで確認するとしよう。
静刃:・・・あと山本優弥も上手さを見せたんですが、KOする力強さが欲しいですね。全日本のライト級は層がかなり厚くなりましたから、このままじゃ目立ちませんよ。
室長:ライト級というと、確か・・・。
静刃:そう、あの男が全日本のリングに登場です。詳しくはその時に話せるでしょうけど。
室長:だから、君は全日本の関係者かっての。

5月26日 新日本キックボクシング (後楽園ホール)
○サゲッターオ・ギャットプートン 1RKO 武田幸三
静刃:・・・
室長:・・・
静刃:・・・・・・
室長:君が話さなきゃ始まらんだろ。
静刃:えーっと、そうですね。武田のラジャダムナン2階級制覇はなりませんでした。
室長:おいおい、もっと詳しく話せよ。
静刃:首相撲を嫌ってパンチの打ち合いに持ち込もうとした刹那、サゲッターオの右フックを喰らいダウン。そのままKOとなりました。
室長:パンチでKO負けとは、それはマズすぎる。
静刃:作戦としては悪くなかったですよ。武田のファイトスタイルじゃムエタイ判定だと絶対勝てませんから。
室長:しかし結果を受け入れないとな。
静刃:それにしても試合後の会場の雰囲気は少し異様でしたね。武田のKO負けに対する驚愕、戸惑い、落胆、そして勝者への畏敬と礼儀としての賛辞。色々入り混じって妙な感じの静寂がホール全体を包んでましたよ。
室長:ほほう、それは得難い体験だ。良かったじゃないか。
静刃:ちっとも良くないですって。

5月12日 NJKF (後楽園ホール)
○小次郎 1RKO スイット・ウォースティラ●
○ウドムサック・ウォンパサー 判定 HIROSHI●
静刃:今回のタイ人選手はハッキリ言って「ハズレ」でした。
室長:偉そうに。君がムエタイについて何を言えるんだ。
静刃:だってメインのスイットなんて私の目にも調整不足だとわかるほどタルんだ体だったし。
室長:だから1RKO、と。
静刃:ウドムサックは前半は判定ポイント稼いでましたけど、バテた後半はクリンチというよりタックルで時間を稼いでましたからね。
室長:・・・つまらん。
静刃:えーっと、観客として来ていたドクターN氏は、激励賞を出してたのに飲み物に口をつけつつパンフレットに目を落としてたりしてましたよ。
室長:ということは、君もよそ見をしていたのか。
静刃:ななな何を言ってるんですか。別に桜井悠美子さんや片岡未来さんの姿を探したりなんかしてないし、大江慎さんがいたから「バトステ」の放送は大丈夫だと安心なんかしてませんよ。
室長:・・・。
静刃:・・・ちょっとワザとらしかったですか?
室長:どっちかと言うと今のセリフの方が。

○川津真一 2RKO 佐藤友則●
静刃:KO決着でしたけど、若干の問題がありました。
室長:つまりは判定以外のところか。
静刃:2Rに川津がスリップダウンしたんですが、体勢を整える前に佐藤が攻撃して倒れたのをレフェリーがダウンと取ったんですよ。
室長:それは確かにおかしいな。普通なら佐藤に注意だろ。
静刃:その前に川津がダウンか?と思われるのをスリップとしたので、それに換えたのかも。
室長:おかしいじゃないか。そんなこと有り得るはず無い。
静刃:そうですね。そしてその後、川津の右ストレートが決まって佐藤はダウン。8カウントでレフェリーはKOとしたんですが。
室長:が?
静刃:ゴングが鳴ったところで佐藤がレフェリーに猛然と喰ってかかりました。でも上半身の勢いに下半身が着いてこない。
室長:意識はあるのに体が言う事を聞かないっていうやつだな。
静刃:セコンドが懸命になだめて落ち着かせましたけどね。佐藤は勝ち試合よりも、むしろ負けた試合の時に凄まじい根性を見せてくれますよ。
室長:それって、褒めてるのか?

○笛吹丈太郎 判定 ソムチャーイ高津●
○AVIS SV-01 延長判定 野崎勇治●
静刃:NJKF主催でにおけるNKBトーナメント戦の判定って、最近物議を醸してるんですよ。
室長:ほう。ということは、君一人の意見という訳ではなさそうだな。
静刃:はい、選手や関係者に近い筋とか・・・それはともかく笛吹−高津戦ですが、この試合は高津の都合3度にわたるローブローの減点もあって笛吹の勝利となりました。
室長:ローブロー3回とは、ちょっと悪質じゃないか?
静刃:うーん、1回目はともかくそれ以降は「違うだろ?」と思えたんですけどね。いくらなんでも「その位置まで○○は上がってないだろ」って。
室長:ちなみに君の判定はどうだ?
静刃:減点を含めると49-48で笛吹ですが。
室長:なんだ、判定通りじゃないか。
静刃:身長差もあったんでしょうが高津の「首相撲蟻地獄」が身長差もあって不発に終わったので。でも疑惑?の減点が無ければ私の中では同点でしたよ。実際のジャッジは2点差以上だったみたいですけど。
室長:もう一試合の方は。
静刃:こちらは本戦引分、延長Rは野崎でしたが。
室長:やはり君の判定は・・・。
静刃:でも当のジャッジは50-48,48-50,50-50の三者三様ですよ。いくらなんでもこれはないと思いませんか?
室長:うーむ、確かに判定基準を聞いてみたくなるな。
静刃:以前NJKFの公式サイトではジャッジに関する説明を上げてましたけど、今回もやってくれませんかね。「格通」「ゴン格」はあまりアテになりそうもないんで。

5月5日 修斗 (後楽園ホール)
○ステファン・パーリング TKO 山本"KID"徳郁●
○秋本 じん 一本 アルフォンソ・アルカレス●
○デイブ・ストラッサー 判定 和田拓也●
○村浜天晴 一本 朴 光哲●
○富樫健一郎 一本 倉持昌和●
○福本洋一 判定 伊藤 忍●
○漆谷康宏 T一本 赤木康洋●
室長:1月、3月の後楽園大会は全試合判定でイライラが積もったが・・・。
静刃:今回はいいですね。SAMURAI!の放送が早かったんで私も見ましたが、一本一本また一本で。
室長:うむ、第1試合の漆谷は三角の体勢から腕絡みに固めたし、第3試合の富樫の腕拉ぎ十字固めは見事な展開だった。上手いテクニックを生で見ると嬉しい気になるな。
静刃:そして村浜ですか。
室長:2Rに入ってグラウンドで若干圧され気味かなとも思ったが、バックを取られそうになったところを前転して脚を取ってのヒザ十字固めだ。修斗ではあまり見られないが、村浜がやるところがまたいい。
静刃:メインとセミは秒殺試合でした。
室長:秋本は考えてたな。アルカレスに何もさせなかった。
静刃:私としてはアルカレスの実力も見たかったんですけどね。奇襲で相手の持ち味を封じるのは如何なものかと。
室長:策にはまる方が悪い。
静刃:そうは言っても・・・。
室長:奇襲だろうと策にはまって負ける方が悪い!!
静刃:・・・えーっと、メインは衝撃の結末でしたね。小林−ナムサクノーイ戦を思い出しました。
室長:KIDが序盤からタックルに行くのも珍しいが、パーリングもまたタイミング良くヒザを合わせたもんだ。
静刃:TVでも凄い音が聞こえましたよ。
室長:それでもKIDは持ち上げてグラウンドに持ち込んだんだから大したもんだ。だがバルコニースタンドからもハッキリとわかるほどの裂傷を喰らったからな。止められるのも無理はない。
静刃:小林もそうでした・・・。
室長:・・・。
静刃:・・・。
室長:それはともかく、パーリングはこの勝利でライト級王座への挑戦の芽が出てきた。この時点でランキング3位だから、上位の勝田か戸井田に勝てばノゲイラとの再戦があるかもしれない。
静刃:日本人が絡まないのは寂しいですね。
室長:しかもジーザスイズロードジムだからハワイで行われる可能性もある。
静刃:それはちょっと・・・。
室長:まぁ、今大会はいい内容だったということで締める事としよう。
静刃:もっといい形で終わりましょうよ。

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