試合会場生観戦記
3月8日 全日本キックボクシング (後楽園ホール)
"ALL JAPAN KICKBOXING 2003 3rd. BOUT 全日本ライト級最強決定トーナメント"

○任 治彬 2RKO 小林 聡●
静刃:トーナメントの特別ルールについていろいろ言おうと思ってたんですが、全てを吹き飛ばす大波乱が起きてしまいました。
室長:小林は最近よく負けてるじゃないか。
静刃:何言ってるんですか!その負けた相手は全員タイの現役チャンピオンだったですよ。今回は・・・。
室長:えーと何々、「任 治彬 30戦29勝(20KO)」凄いじゃないか。
静刃:いやだから、小林がタイ人以外に負けるなんて全く考えてなかったもんで。
室長:韓国人選手というと、やはりテコンドー仕込みの蹴りで?
静刃:いえ、フックの連打でのKOです。
室長:小林の主武器もパンチだろ。完敗じゃないか。
静刃:あー、えーっと、とにかく選手のモチベーションを低下させるような・・・。
室長:発言に説得力があるのは勝者についてのみだぞ。
静刃:格闘技雑誌に出てた小林の発言は全くの正論と思うんですけどねぇ。
室長:敗者の言葉なんかに説得力は無い。
静刃:じゃあ、私が言いましょうか。
室長:観戦者の立場をわきまえた発言なんだろうな。
静刃:・・・すみません。

○大月晴明 1RKO 藤牧孝仁●
静刃:これは特別ルールの弊害が露骨に表れた一戦でしたね。
室長:そういえば「特別ルール」についてまだ聞いてなかったな。
静刃:平たく言えば「ヒジと首相撲の禁止」です。
室長:確か二つとも君がキック観戦でこだわってる技だ。
静刃:ムエタイスタイルで判定に持ち込むタイプの藤牧にとってはただでさえ大月は難敵なのに、主武器をルールで封じられたら勝ち目はありませんよ。
室長:前に藤牧のその姿勢を批判してなかったか?それに大月は君の注目選手なんじゃ・・・。
静刃:それとは話が別ですよ。とにかく試合後の藤牧本人およびセコンド陣の憤懣やるかたない表情がこのルールの問題を物語ってました。
室長:そんなの見てるのは選手の関係者と君ぐらいだって。

○花戸 忍 判定 山本優弥●
静刃:このカードもルールが面白さを奪ってましたね。とにかく花戸の戦い方がもう窮屈そうで不憫にすら思えましたよ。
室長:前回の花戸はヒジでKOだったっけ。
静刃:まぁハンデを強いられたのが実力では上である花戸だったから、接戦で済みましたけど。
室長:ということは、山本が大健闘したんだ。
静刃:健闘と言えば健闘ですね。判定ではドローでしたから。
室長:ん?花戸が勝ったんだろ。
静刃:延長ラウンドでは花戸は完璧に割り切って、KOは捨てて「当てさせずに当てる」に専念してました。おそらく花戸なりの精一杯の抵抗だったんでしょうね。
室長:延長ラウンド?
静刃:あ、言い忘れましたがトーナメントはサドンデスルールでもありました。私の判定では本戦でも花戸の勝ちだったんですけどね。
室長:何度も言ってるが・・・。
静刃:それはともかく、延長ラウンドでもドローのジャッジがいたのは信じられませんよ。一体何を見ていたんだか。
室長:だから、君の判定など・・・。
静刃:これには自信ありますよ。
室長:・・・GAORAを見て、君の節穴ぶりを確認するとしよう。

○大宮司進 判定 金沢久幸●
静刃:・・・。
室長:・・・。
静刃:・・・。
室長:・・・何か言うことは無いのかね。
静刃:あ、すみません。個人的に興味の薄れたカードだったもんで。
室長:まあいい、そういう事もたまにある。
静刃:じゃあ、そういう事で。あ、最後に一言だけ。
室長:ひとこと?
静刃:全てのカードを通常ルールで見たかった!

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