試合会場生観戦記
5月23日 全日本キックボクシング (後楽園ホール)
日本ライト級最強決定トーナメント決勝戦
○大月晴明 2RTKO 花戸 忍●

静刃:いろいろと物議を醸したこのトーナメントですが・・・。
室長:物議って、君が特別ルールに文句をつけただけじゃないか。
静刃:それはともかく、昨年のコンバット2003で幻の決勝戦となったカードが遂に実現しました!
室長:何回その「幻の・・・」を聞いたことか。
静刃:大月の相変わらず強烈なパンチのコンビネーションにロー、そして左ハイキックまで出したのには驚きました。
室長:大月の試合なら何でも面白がる君が驚くとは、らしくもないな。
静刃:対する花戸もこの試合ではキックよりもパンチ主体の攻めで、何発かいいのも入りました。
室長:互いに意表を突いた攻撃か。
静刃:そして2R開始まもなく、両者が前に出るなかで大月の偶然のバッティングが花戸の左目尻を斬ってしまい、そのままTKOになってしまいました。大月の勝利そしてトーナメント優勝です。
室長:うーん、こんな結末じゃ納得できないだろ。
静刃:いやあ、きっと「このカードは通常キックルールでやるべし」という格闘の神様の啓示ですよ。
室長:・・・熱でもあるのか?最近は危ない病気が入ってきてると言うし。
静刃:失礼な。「通常ルール」でやるべきというのは私の意見でもありますよ。花戸の怪我が治って本調子が戻り次第、ライト級タイトルマッチとして再戦です。これが本当の決着戦ですよ。
室長:ほれ、体温計だ。

日本ライト級最強決定トーナメント準決勝
○花戸 忍 判定 小林 聡●
○大月晴明 3RKO 大宮司進●

静刃:準決勝はまず大月が苦戦しながらも1,2Rに各一度、3Rに3回のダウンを奪ってKOしました。
室長:5回もダウンを取ったら苦戦とは言わないだろ。
静刃:いや1Rは結構いいパンチをもらっちゃいましたからね。数秒後にはパンチでダウンさせましたけど。
室長:ますます苦戦とは思えんのだが。
静刃:そして花戸が任の負傷欠場で繰り上がった小林と対戦。
室長:待望のカードだ。
静刃:通常ルールで見たかったんですけどねぇ。
室長:しつこいぞ。その言葉いい加減鬱陶しくなってきた。
静刃:だって実際に見たら本当にそう思いましたよ。両者共、本当に窮屈そうな闘いっぷりで。
室長:例えば?
静刃:花戸はヒジの間合いで堪えてたし、小林は普段やらない首相撲を繰り出すし。
室長:首相撲は禁止のルールだろ。
静刃:それをあえてやるところに小林の苛立ちが窺えました。判定は2−0で花戸。小林はリング上でグローブを外して客席に投げてしまいました。
室長:なんか意味深な行為だな。
静刃:気になりますよね。試合用グローブは全日本キックの貸し出しの筈ですから。
室長:・・・そうじゃなくて(耳打ち)じゃないのか?
静刃:え?・・・冗談じゃないですよ。任への雪辱も大月戦もまだ見てないのに。サムゴーやナムサックノーイとの再戦だって。
室長:(今までマジで気づかなかったのか。)

トーナメント・リザーブ戦
○藤牧孝仁 判定 山本優弥●

静刃:このカードも任欠場の偶然が生んだ副産物で、それほど注目してなかったんですが、意外な好試合となりました。
室長:また失礼な言い草だな。
静刃:確かに失礼でした。実力伯仲でランカーの二人ですから、よくよく考えれば好勝負は必至なんですよね。
室長:その条件が揃っても凡戦になる場合もあるが。
静刃:圧巻は3R、ほとんどノンストップで打ち合う両者は感動的ですらありました。2−1判定も納得です。KO決着ではなく、フルラウンドの攻防を見たいと思ったのは久しぶりです。
室長:君にしては珍しい賞賛の仕方だ。
静刃:このカードも通・・・。
室長:うるさい!黙れ!!喋るな!!!。

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