21.『【殲鬼神の影<序章>】 元気デスカァーッ! イクゾォーッ!』(サポート)

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「ぉ?」

●伝説! 遂に来たる!
 皆、知っているか? 伝説の鬼道士の名を。
 その鬼道士が持つ必殺の合体技《気合》は家内安全、恋愛成就、事業安泰、一発妊娠、安産大成、絶対ムチウチ、全治一週間! と、ヤル側ヤラレル側渾然一体の激烈痛打神通ビンタ! 一撃で一生分の「大切な何か」を失えるという特典付きな憎い技! さぁキミも、食らってみないか!?
 何? 所詮、伝説だろぅ?
 断っじて、違ああああううっっ!!
 ヤツは、実在するっ!(本当か?)
「【猪輝】か‥‥伝説の武人が未来から。厄除けにいっちょ《気合》でも入れてもらおうか‥‥」
 今ここにも一人、果敢に立ち向かうサムライがいた!
 モコぼんキグルマー、苦労人・四童(w2b545)! 超ごんブト君春風一番絞りを身に纏い、今日も今日とて殲鬼退治だ行け四童! 狸と犬と鼠と熊を掛け合わせて四で割ったよーな愛くるしくも憎い奴が、中つ国弌似合う漢を目指すのだ!
「何が、押せば命の泉湧くだコノヤロウっ! おっと、思わず口癖が似てしまったな。フンヌッ!」
 パッツンパッツンな胸きん腕きんに肉筋血管浮き上がらせて、今日もピクピク今日も行く! 我らが超人覇流躯・砲巖(w2b061)が、殲鬼王に止めを刺した勢いに、暴れる弟子を引き連れてっ!
「ヒドイブ〜。憧れの、伝説鬼道士【猪騎】がこの時代に来てると聞いて来たのに! そいつは殲鬼で、名前も井埜鬼ってゆーですブ〜! 詐欺ですブー! 砲巖師匠〜、殲鬼がイタイケな大きなお友達の夢と心を完膚なきまでに破壊するブ〜よ〜(漢泣)」
「ぬぁんだと!? それは本当か阿武瞳羅! 貴様、腹も巨大なお子様弟子の分際で、百鬼粉砕拳ではなく天空連撃蹴を修得しているとは、どういう事だあっ!(激怒)」
 黒き魔人阿武瞳羅・仏血耶唖(w2c486)、師匠に怒鳴られポヨォンと萎縮。
「師匠〜その話はぶり返さないで欲しいブ〜(マジ泣)」
「そんな事では、合体奥義・井埜鬼盆破遺影が、いつまでたっても使えぬではないかぁあっ!」
「マテ。殲鬼?? 来るのは、猪輝ではないのか??」
 苦労人、基本的疑問を投げ掛ける。
「猪輝? 伝説鬼道士の名前は、猪騎じゃないですかブ〜?」
「どちらでも構わん! 兎に角、顎が長くてしゃくれてる、その昔《きらー》と恐れられた伝説の鬼道士では、なぁいっ、といーことだっ! それは」「「「絶対に倒さなくてはなるまいっ!!!」」ブー」
 三者三様、ビシッと決め姿勢なサムライ? たち。
「顎を長くして待っておれよ井埜鬼! 必ずや貴様を‥‥透夜! 透夜殿は何処へ行ったぁ!? うむ? よし、孫の手殿、貴殿も力を貸されよ! む、その格好は伝説の、猛虎仮面! 初代かっ?」
 いや残念ながら二代目だ、と答えるは、仮面を被り、青っぽい股引きを履いた謎の整体師だった。
 こうして新たに濃失敬、心強い仲間を引き連れた砲巖たちは、巌流村へ足を踏み入れたのだ!

●巌流村の決戦!
 晦日の内に村へ着いたサムライたちは、村人の協力も仰ぎ、大々的に年越し大祭の敢行を押し進める。特設闘技舞台の緊急設置を進めてるのは仏血耶唖だ。
 名目上は、殲鬼が嫌う盛大な祭りをブチ上げ、人々の心を殲鬼が襲い来る恐怖から少しでも和らげつつ、自分たちの戦闘場所へと井埜鬼を引き摺り込もう、とゆー狙いだが。万が一成功した時の観客動員数は、数え切れないものに‥‥。
「いぐぜ! 俺様、外道審判者よ! なんとなくだが、井埜鬼よりだっ!」
「あばれ〜? あ〜ばれーっ? もぅ、どこいっちったかな」
 と愛玩捜索願中は、カラクリの戦巫女・牙王(w2c648)だが、名前を呼ばれて後ろで反応してるのはセンシ族の暗器使い・暴(w2e396)だったり。自分を指差す暴を見て、首を傾げる牙王。
「何?」「いや俺」「何が?」「いや名前が」「ハイ?」「いやさっき‥‥」「あっ! あばれっ!おーおぃ戻っといで〜っ」
 と空を呼ぶ。飛ぶ鳥は、知らん振りで旋回を楽しんでいた。
「‥‥くぅっ。鳥と同じ名前なんて‥‥」
 暴、やはり読みをボウに改名か? それはそーとて。暴の狙い目はなんと砲巖に断られてしまう!
「審判はいらない? 裁定者がいないと公正な試合運びが‥‥」
「ばっかもんっ! 巌流の決闘を知らんのかっ! 公式見解に則ったこの試合は、伝説の一戦同様、《観客無し》《審判無し》《時間無制限》の言葉通りの、死合いなのだっ!」
「な、なんだと! あ、浅はかだった‥‥巌流での闘いに、そんな意味があったなんて」
 暴ガックリ。
 しかし、これで良かったのだ。観客を巻き込み、無用な被害を増やさなくて済むではないか!
 こうしてちゃくちゃくと準備が進む中。真面目に殲鬼退治へ取り組んでいる者も当然いた。
「マテ。って事は、俺たち不真面目っ!?」
 苦労人の叫びであった。
 さて、真面目な真面目な女の子、風に乗りて歩む者・いゆ(w2b754)はヒルコの陰陽師六才だ。
 彼女は井埜鬼に操られるというアリ型ケモノを誘き寄せ、殲鬼から引き離し戦力分散と村への被害を防ぐ為、とっても甘美な行動に出ていた! それはなんと全身ヌルリンチョ甘甘幼女大作戦!?
 蜂蜜べっとりな上に菓子の類い纏わせて、どこぞの里でチョッパッ失敬、貰って来た菓子をたっぷり袋詰め。アリが出ると噂の方角へ、静寂たる意味・凌(w2e215)に背負われて‥‥えーと(汗)。
 よ、幼女誘拐?(滝汗)
「いやぁ、水飴の壷かと勘違いしてしまったよ。ハッハッハッ」
 とはアリ共を先行退治した後の凌の言葉だが、真実は闇の中である‥‥。
 同様に、アリへの先制を狙った冬眠直前鰐娘・嬢(w2b003)自称鰐九才もまた、アリを探して三千里。お供の厚着な黒鱗を無理矢理連れて、愛玩鰐全国拡大運動!?
「黒鱗は、私の弟だよ♪」「びゅぅ?」
 ‥‥あー‥‥真面目な人、何処?(出現懇願)

●炎の決闘! 闇の祝祭!
 篝火が燃え、宵闇迫る。殲鬼と臨む最終試合を前にした前座試合は、アリ対ワニの接戦となった!
「鰐に前座の座を取られたじゃとっ!?」
 ガーンと衝撃ったのは轟焔崩天姫・暦(w2e072)弱冠四じゅ『ポグゥッ!』グバぁ!(バッタリ)
 ‥‥‥‥パテポテポテポテ。
「いゆちゃんにょっ♪ 解説者さん、いちばんえらいのれきさんに、ヤラレちゃったにゃ♪ だからいゆちゃん、頑張るにゃ。うら若き言葉の魔術師ばりのめー解説めざすにゃよ!」
 ムックリ。
 いゆ、キミの言葉使いでは、かの筋肉大好き実況中継熟語散弾魔には、近付けん!(復活)
 ここは私が意地でも維持してみせる! (小声で)‥‥もぅ女性の年齢は書かないよ(涙)。
「暦さん! 四童さんを、投げてぇっ!」
 その時、前座のアリ対ワニへの乱入要請が!
「了解なのじゃ。ではこの、大技読本から覚えたての《センシ族回転振り》を、披露じゃっ!」
 さぁっ! とか言うなり特設臨愚へ引き摺り上げた暦、苦労人の足持ってぶん回し!
 い〜ち、に〜、さ〜んと、いのうえきょーこ並みの高速回転開始か? と思われたがすっぽ抜け、憐れ苦労人は何故か剥き出しの四つ隅支え鉄柱に頭部激突っ! 「ゴファァッ!!」
 苦労人、《気合》を入れられる前に昇天か!? 暦は何故か勝利の胸張りだ!
「この通り雑魚は一掃したのじゃっ! 井埜鬼、顎を洗って待っておれ!」
 拡声器自己表現もスパッと決まり、暦は鼻息荒く指を差す! その、先にはっ!?

●続編決定! 大イノキ祭! 全国投法系絶賛放洩中!
 残党アリたちに巨大な風呂槽を担がせた殲鬼が、真冬に水風呂に浸かりながら、入場曲と共に大行進して来ていた! って、誰だ、曲流してるの!?
 アリ殲鬼井埜鬼は、異種格闘技戦特設巌流村決戦の幟旗を見ながら顎だけでニヤニヤしていたが、
「誰ダ、コノヤロウッ! 真似カ、コノヤロウッ!」
 と遂には奇声を発し始める。
「ナンダ、コノヤロウッ! 全員デ来イッコノヤロウッ!」
 おぉっとぉっ! 砲巖が挑発するまでもなく、我意を得たりと言わんばかりに井埜鬼は、真っ白き四角い密林地帯、臨愚へと登り込んでくるぅっ。この下半身アリ型殲鬼は果たしてどんな夢を見るのでしょうか。どんな夢を我々に見させてくれるのかあ! 今宵ここ巌流の地に光臨せしは、未来からの殺人鬼なのか。世紀の一戦井埜鬼祭りの鐘鈴が今ぁ打ち鳴らされましたぁ! 先ずは両者様子見といったところか、この巨大な臨愚も、六尺を軽く超える者たちが縦横無尽と動き回れば随分小さく見え、おおっとここでぇ(中略:九十分経過)っでたぁっ!伝家の宝刀延髄斬りぃっ! 堪らず膝をつく砲巖の後ろへ回る井埜鬼ぃ! これは入るか入ってしまうのかぁっ!? いってしまったぁーっ!大変な事になる。首に入っている完璧に決まっています。真後ろからの羽交い締め、いえ裸締めとでもいいましょうかぁ! 砲巖止まったぁ動きが止まったぁ! 一時間半にも及ぶ戦いに、ここで終止符が打たれるのでしょうかっ! 落ちたか落ちたのか? 気絶、いや死んでるようにもみえる砲巖、動かないぃっ! 勝鬨を上げる井埜鬼! このまま終りなのかぁっ? いやまだ、牙王がいる!・u氈Q膕Δ・・仞‘綸瓩鮃修┐討い襪イ叩寇タw)「おいーーっすっ!!」
 掬い上げる跳躍薙刀跳ね斬りが、井埜鬼の顎をパックリ裂いた。月を背にした可憐な一撃。
「声が小さーいっ!」
 続いて食らわす、返し刀の落下斬り!
「もぉ一丁、おいぃぃーーーっすっ!!」 ガギインッ
 二撃目のそれは、割れた顎に挟まれて防ぎ切られる。
 横真っ二つに切り裂さかれたと思いきや、顎はガチガチと歯を鳴らし。つまりは蟻特有の強力な牙顎となり、牙王の薙刀を真剣白刃取りったのだ! 月光剣も殲鬼を通らず、このまま本当に負けるのか? と思われたその時! またしても妙な入場曲が流れ、月明かりに影が挿す。
「いくぞオラァッ」
 気合放たれ、鎧剣士落ちる。自由落下に勢い加え、重弾爆撃、背面体潰し!
 全身黒、ちょい刈上げな頭髪で、喧嘩蹴りが良く似合いそな、そんな感じで落っこちるは、凌。
 殲鬼の、腹の上へ。蟻のぷっくり膨らんだ、黒くて潰れるとブシュゥーッと体液が飛び散るあの!
 絶叫! 井埜鬼絶叫!
 カッと見開かれる砲巖の目。ガバッと跳ね立ち、よろよろと立ち上がる暦と、視線を交す。右腕を上げた。鉤型に曲げた。井埜鬼へと、二人、臨愚を駆け激突したァ!
「「交差 爆突撃ァァーッ!」」 ズゴシャァッ
 面が破れ、弾け飛んだっ!(何の?!) そして鐘鈴が鳴り響き‥‥対殲鬼戦史上最長の、二時間五分十三秒の死闘に、決着がついたのだった。
 だが!
四童「奴は、燃える闘魂としては二流だったな」
砲巖「うむ。相手を射殺すとも言われる、眼光の鋭さに欠けておった」
暦「仮面武闘士じゃったし、すると奴は偽者?」
凌「我々の実力を試すべく、遣わされた‥‥」
仏血耶唖「まさか、第二第三のイノキが現れるかブ〜?」
暴「いや既に、この時代にも、いるのかもしれないな」
牙王「えぇ〜もぉ〜いーですぅ〜(フラヨロ〜)」
いゆ「いゆ、沢山舐められた代わりに、こんなの拾ったにゃ!(赤瓶掲)」
嬢「あれ? ところでルリルリはぁ?」
 小春日の癒し子・瑠璃葉(w2b190)「お!?(恥)」
 といったところで時間切れ。それでは皆さん、またお会いしましょ〜♪

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