26.『≪東風吹く丘にかもめ鳴く 第1話≫絶望も半ばを過ぎて』
============================== ●侵入準備 サムライ達一行は一度連ね鳥居で東風の隣国まで渡り、何も障害もなく陸鳥で樹海手前まで辿り着いた。 このまま樹海を越えればすぐに東風に入る。しかし、東風の状況が状況だけにで無防備に樹海を渡るのは無謀甚だしい、としか言いようがなかった。 「‥‥詳細な状況が解らないなら調査するしかないな。突入はそれからだ」 焔舞師・終(w2a586)は全てを打ち砕く闘神龍・空に思念投射での速やかな情報収集を、そして、他の者に樹海の先行調査を頼んだ。 「ここで噂のかっぷるさんに会えるとは思わなかったですぅ〜。やっぱりお似合いですねぇ」 羽羽羽ピン・羽子は二人を見て嬉しそうに女性向けの絵草紙を見せる。中身は今流行の男サムライ同士の恋愛物。羽子の目の前にいる男ともう一人、烈火の男伊達・殺鼠丸(w2z029)が題材になっているというのは公然の秘密。 「そう言えばここに来る前、みささぎ様の所に魔剣に加護を貰いに言ったんだが‥‥みささぎ様も持ってたんだよな、その本‥‥」 「何処まで広がってるンだよ、全く‥‥この時代に著作権とか肖像権とかは無いのか‥‥」 終と殺鼠丸は同時に深いため息を付く。――噂という物は何処までも広がっていくと言うが、これまたいやはや。 「やっぱり二人が怪しい噂って本当なのかしら‥‥ああ、殺鼠丸さんに首輪でも付けておけたらいいのに‥‥震さんみたいな感じで‥‥」 「そうかな〜。ああいう人に限って実は好きな女性には健気で一途って感じかもしれないわよ? 大丈夫だって♪」 「‥‥あのー、ちょっと良いか? 俺ってどういう風に見られてるんだ?」 金髪碧眼の滅那(w2a560)と月魄・月白(w2b611)は、護の剣匠・震(w2a033)の首に付いた首輪を見ながら呟く。 「‥‥馬鹿をやってる時間はもう終わりのようだぞ。偵察が帰ってきた」 サムライ達の雑談を断ち切るようにラセツの陰陽師・鞘音(w2c123)が真面目な顔で言い放つ。――しばらくすると草木を分ける音と共に湯の瀬大滝南里大谷の・穂乃香と雛乃の懐刀・白蛇の放った犬式神が現れた。 「ケモノ達がかなり荒れてるみたい‥‥そうそう簡単には通してくれなさそうだね」 「‥‥大丈夫‥‥私達が‥‥鎮圧するから‥‥」 他のサムライ達より一足先に準備を整えた血衣纏テ焔ヲ操ル鬼神・紅音と、万折不撓のへっぽこ侍・八重垣、そして白銀の氷月・鈴乃の三名が各々得物を構え立ち上がる。 「いくぞ‥‥準備は良いな」 「いつでも良いですよ。僕達はその為に来たんですから」 「こちらも準備万端です。枝払いはお任せ下さい」 駆け出すサムライ達に続くように心に響く癒しの歌声・呼響(w2e769)が歩き始める。 「俺達も早く行こう。彼等だけにケモノ退治を頼む訳にもいかないし、それにこうやってる間にも東風では何が起こってるか解らないからな」 その呼響の言葉に全員が頷き、サムライ達は隊列を組み、次々と樹海に入っていった。 ●樹海にて 「絶望に浸された国か‥‥懐かしい気配だ‥‥」 絶対障壁・憐獄(w2b077)起伏の激しい樹海の隙間から東風の風景を眺め小さく呟く。その目は東風を通し遠き故郷を見ているのかも知れない。 隊列の後ろでは流光蒼刃・鳴(w2b458)はずっと顔を曇らせていた。 年の終わりの祭。苦しんで死んでゆく人間。大鵬に抱かれる姫巫女。そして無力な自分――。 その数々の光景が激しく頭に焼き付き、そのほんの一欠片を思い出すだけで身体のあちこちが痛んだり、苦しくなる気がする。それは東風に入ってからますます強くなっていく。 「ほう、お前が無口だとは珍しいな。いつもは必要以上に騒がしいのに」 突然の声に鳴が顔を上げるとラセツの狂剣士・孔熊(w2b499)の巨大な背中が映った。 「‥‥確かに母親の時も、祭の時も‥‥俺達は目の前にいながら救えなかった‥‥だがな、苦しいのはお前だけじゃない。あの場所にいたサムライ達全員が思っている事だ。お前一人で背負い込むな」 「‥‥ああ」 「後は終にでも慰めて貰え。‥‥俺ぁこう言うのは苦手だからな」 止める間もなく先へ先へ歩いてゆく孔熊の姿を見送った後、鳴は両手で軽く己の頬を叩く。 「しっかりしろあたし。‥‥まずは自分に出来る事をしなきゃな‥‥」 ●隊長と里見頭 ――そしてサムライが樹海に入ってから二刻後に話は飛ぶ。 東篠村。その近くにある小さな小屋に、東風警備隊長・孝潮と東風里見頭・鄙木が滞在して四日が経つ。 「薪も後わずか‥‥またどこかから拾って来ないと‥‥」 孝潮が囲炉裏に新しく薪をくべようとした時、小さく戸を叩く音がした。その後には聞き覚えのある小さな少女の声。 「あの、お邪魔いたしますわ」 「あ、貴方は‥‥」 孝潮は小屋の中に入ってきた人物に驚く。自分が知るサムライの一人、麒麟姫・玉葉(w2b839)と一緒にやってきたカラクリの陰陽師・小花(w2e715)は丁寧に戸を開け、深々と礼をしてから二人の目の前にちょこんと座る。 「‥‥サムライ二十二名、大鵬討伐の命を受けようやく東風に馳せ参じることが出来ました。‥‥此処は少々危険ですので、我々もお傍でお護りさせて頂く事をお許し下さいませ、ですわ」 「どうぞ、よろしくおねがいいたします。鄙木様と孝潮さんは僕達がお守りしますからね」 二人は再び深い礼をした少し後に、鄙木の身を案じたEMPRESS・戦(w2c351)が入ってくる。 「‥‥私もお母さんだから絶対に殲鬼にあなたを殺らせはしない。新しい命はこの身に代えても絶対に守ってあげるから安心して」 「はい、今後よろしくお願いいたします‥‥」 戦は一度子供を産んだ事もあり、こう言った事には今回の仲間の内では一番詳しい。身重で身も心も不安定な鄙木にとってはまさに力強い援軍だろう。 その時突然、外でケモノの咆哮が響いた。 「な、何者だ!」 孝潮が刀を掴み、戸を開ける。――そしてその光景に息を呑んだ。小屋の周囲を無数のケモノ達が取り囲んでいたのだ。 「大丈夫だ、俺達がいる!」 小屋に入らずケモノと対峙していた黒き御盾・葵(w2a377)が叫ぶ。 「殲鬼は絶対に通さないつもりだ。‥‥が、万一俺達が突破された場合、最後の盾になるのは貴殿だ。くれぐれも傍を離れないでくれ!」 葵が叫び終わらない間に陰陽師・屡輝(w2a725)の符が飛びかい、無心の仮面・憂一郎(w2a275)の剣が翻る。その苛烈とも言うべき攻撃にケモノの数は瞬く間に減少してゆく。 「(これが‥‥サムライの力か!)」 孝潮は扉越しに見るそのすさまじきその力に改めて驚嘆するのであった――。 ●剣戟開始 「ひとまず、ここで散開する。解放班は村人の安全を確保を第一に、蚩尤討伐班は無事生きて帰って来い。 ‥‥突撃!」 鞘音の号令と共にサムライ達は全速力で駆け出す。 「サムライ見参! 有象無象の雑魚供め、我らが来たからには好きにさせぬ!」 東篠村に黒髭侯・塩月の大音声が響き渡る。それを皮切りにサムライと殲鬼達の乱戦が始まった。 「みんな、こっちにゃ! 猫達サムライが安全な所に連れてってあげるにゃ!」 紅の撫でリスト・朱猫(w2b487)は逃げ遅れた老人や子供達をかばうように安全な所に避難させる。勿論、元気な大人達も朱猫の後ろにについて走る。 彼波誰の灯・伽羅(w2d288)はその彼等にしっかりと見せつけるように怒気放出で殲鬼が操るケモノ達をおびき寄せ火炎陣を炸裂させる。――そしてすかさずケモノの背後にいる 「‥‥私達サムライ達の力に怖気づいたのですか? さぁ、かかってきなさい!」 ●対牛楼の蚩尤 「出て来いウシ野郎! オメェの首は大鵬への手土産にしてやるぜぇ! テメェら殲鬼の天下もこれまでだ!」 殲鬼・蚩尤の潜むと言う対牛楼の入口で鬼面仏手・孫の手(w2b894)が腹式呼吸全開の声で挑発する。 この対牛楼、農家の家にしてはかなり大きく立派な建物の部類に入るのだが、蚩尤が住むようになってからは全く手入れもなされず荒れ放題になっているようである。 「‥‥どうやら、中に入らなくとも事は済みそうですね‥‥こっちに近づいて来てます」 ヒルコの鎧剣士・藤(w2b253)が呟く。その言葉に、サムライ達は武器を構え直す。 その瞬間。 対牛楼の一角が崩れ落ちた。いや、中から粉砕されたというのが正しいようだ。 巻き上げる土煙の中から十五尺の巨大な影が映る。 「サムらイか‥‥しネ‥‥」 「上等だ、かかってきやがれ! 逆に俺達がぶち殺してやるぜ!」 震は得物『咆哮』を振り上げ、走り出す。他のサムライ達もそれに続いた。 ●女と妊婦 「やれやれ。戦うのは良いですが、死体を片づけるのはめんど臭いですね〜」 「ケモノは食べれるからまだマシだろう。きちんと処理すればこれも立派な兵糧になる。毛皮も鄙木様や村人達の暖をとるのに十分使えるだろうしな」 憂一郎と葵は先ほど倒した殲鬼を埋め、同様に倒したケモノの皮と肉を剥がしてゆく。孝潮はそれを手伝いながらその二人の逞しく生きる姿勢に何とも言えない劣等感を感じてしまっていた。 「‥‥貴方達は強いのですね‥‥それに比べて私達は弱い‥‥」 「おやおや、そう言う事を言うのはこの口ですか?」 無防備な孝潮の不意を付き、憂一郎は己の唇と重ねる。――しかも葵に気付かれないようにしている辺りがさらに狡い。 「私達サムライだって、所詮全員が惨敗兵ですよ〜。殲鬼神に勝てないもんだから、過去の世界に逃げてきたんですよね。‥‥でもそれは今の貴女達と一緒。サムライとか人間とか関係ありませんよ」 憂一郎の言葉に孝潮は唇を押さえたまま俯いてしまう。 「ま、貴女が生きてて良かった。‥‥これでも結構心配したんですからね」 憂一郎はわざと背を向けるようにして、再び作業に戻った。 「‥‥東篠村の方には、別動隊の方が行かれています‥‥。鄙木様方には村が開放されるまで、僕達と共に過ごしていただくことになると思います」 「はい。心配はしてませんわ‥‥貴方達がいればお腹の子も安心できます」 小屋の中では屡輝が持ってきた米や野菜を使って雑炊を作っていた。他にも干し肉や干し魚なども用意してある。横では玉葉と小花が鄙木に過ごしやすい空間をと、部屋を片づけている。 戦はゆっくりと休む鄙木の腹を改めてながめる。 「(見たところ八ヶ月位かしらね‥‥母体も疲れ切ってるみたいだし、しかもこの気候。下手に衝撃を与えると出産どころか大変な事になりかねないわ‥‥とは言え‥‥)」 ●続・剣戟 「お前らが来た所でこの国が変わる訳がない! 所詮人間なぞ俺達の家畜だ!」 「人は人として生きられる、人間は殲鬼の食べ物なんかじゃない。‥‥人間は人間なのよ!」 救助された人々を追いかけて来た殲鬼と滅那との激しい剣戟が続く。逃げ出さない辺りを見ると、おそらく蚩尤に村人を事で命令されているのであろう。 滅那の後ろの方では怯える村人を鞘音と朱猫が護る。――とは言え、今まで彼等が味わってきた殲鬼の圧倒的な力、地獄の様な苦境を思い出すと、サムライですら当てにならない気がするの現実だろう。 「誰も傷つけさせない、死なせないよ! ‥‥だからあたし達を信じてくれ、勝つって事を! ‥‥滅那、一気に叩く!」 「‥‥解ったわ! 瀬紫華さん、援護して!」 滅那の声と共に清流の巫女・瀬紫華は誘眠剣を殲鬼にかける。――その隙に滅那と鳴は入れ替わり、即座に鳴が神速無限斬を叩き込んだ。無論、殲鬼は一瞬にして果てたとは言うまでもない。 村人達はあっという間の出来事に黙っていたが、しばらくすると一人が喜びの声を上げた。そして次々と声が上がり小さいながらも歓声がわき起こっていた。――封土は解けたのだ。 ●対牛楼のサムライ 「くっ! ‥‥なんて拳だ!」 ヒルコの天剣士・仰(w2e625)は紙一重で蚩尤の拳をかわす。その拳圧は激しく、気を抜くと吹き飛びそうな感じすらしてきた。――が、そんな事をゆっくり考える暇もなく第二撃が飛んでくる。 「‥‥危ないっ!」 蚩尤の拳と仰の間に無理矢理割り込むように、漢・筋之助(w2b265)すかさず武の城壁を使い、立ちふさがる。そして地裂陣によって岩を纏った筋属ばっとを蚩尤の拳に叩き下ろす。――そのほんの一瞬の力の均衡をサムライ達は見逃さない。 「今だ! 孫の手、いくぞ!」 「よっしゃぁ、任せろ!」 「「獅堂流中伝‥‥晴嵐っ!」」 終と孫の手二人の氷乱斬の合わせ技が蚩尤めがけて放たれた。圧倒的な冷気が蚩尤に押し寄せる――。 「グォぉォォおぉぉぉォォっ!!!」 蚩尤は地より響くような咆哮を上げながらそれでも腕を振り抜く。さらにもう片方の拳に先ほどとは比べものにならない程の強烈な気をこめ筋之助を叩き飛ばす。――百鬼粉砕拳である。 まさに手負いの狼ならぬ手負いの牛。衝撃を叩き付けられた後ろの土壁が筋之助ごと激しく吹き飛んだ。 「こっちです!」 藤は筋之助にとどめを刺そうとした蚩尤に斬りつけ、攻撃の矛先をこちらに向ける。その間にすかさず孫の手が筋之助に駆け寄り、延霊の雫を施す。 「くそ、これじゃ迂闊に近づけん。体格が違いすぎる‥‥せめて動きを止めれば‥‥」 無敵鎧でなんとか蚩尤の攻撃をしのいだ煉獄は目の前の化け牛のあまりの怪力に辟易とし始めていた。――このまま消耗戦に入ってしまえば間違いなく向こうの方が有利でなのがありありと見えていたからだ。 「‥‥筋之助が蚩尤の動きを止めます‥‥!」 壊れた壁から這い出るように出てきた筋之助は口からあふれ出た血を拳で拭う。 「お前っ! ‥‥それ以上やると身体が!」 「‥‥この鍛えた体は伊達じゃありません! 怪我なんて飯喰って温泉に入ればすぐ治ります!」 その真剣な表情に憐獄はかすかに目を細めた。そして、真面目な表情に切り替える。 「仕方ないな‥‥終、俺達二人が蚩尤を固定するから頭を一撃で決めてくれ。他の奴等は援護を頼む。‥‥外したら筋之助どころか俺の身体も持つ保証はないからしっかりやってくれよ?」 煉獄と筋之助は輝神装甲の展開を開始する。二人の男の咆哮と共に鎧は姿を変え、さらなる力を纏う。 「俺は右腕をやる!左腕は任せた!」 「ボクも手伝うよっ!」 孔熊は鎖鉄球刃の鎖で絡め取った右手首を力の限り引っ張り、月白は左腕の動きを妨害するように連続で火炎弾を叩き込んだ。緋き魔犬・閃姫の四体の分身も電光脚で加勢する。 その刹那、腕を潜り抜けた煉獄と筋之助が蚩尤の脚をしっかりと固定した。脚が何度も鎧に打ち付けられ、激しい衝撃を受ける。 「‥‥飛ばすぞ! ウシ野郎の頭かち割ってきやがれ!」 終は孫の手が手を組んで作った踏み台に脚をかけ、そのまま孫の手が振り上げた反動と共に高く飛んだ。 それと同時に鎖は千切れ、火炎弾は途切れた。途端に腕は飛び上がった終へと伸びる。 「‥‥獅堂の焔舞師・終! 殲鬼王ヴァスハロスを討ちしこの刃で貴様を倒すっ!」 咆哮似た叫びを上げて繰り出された終の最終奥義一撃必殺が蚩尤の腕ごと頭を粉砕した――。その衝撃で蚩尤の血が、脳漿が、終を濡らす。 そして殲鬼・蚩尤は単なる巨大な肉塊と成り果てたのであった。 ●戦い済んで‥‥? 「式で見てきたが、どうやら向こうも鄙木様と孝潮を無事保護したようだ‥‥」 先ほどまでの張りつめた雰囲気とはうって変わり、鞘音は安堵した声で集まったサムライ達に報告する。丁度そこに、他のサムライとは別に子供達に飴を配っていた朱猫が戻って来た。 「それと、今向こうの方で修牙ちゃんに思念投射で花浦の情報収集もしてるにゃ。これで多少は楽になるかも知れないにゃね。なんだか幸先がイイ感じにゃ」 「‥‥じゃぁ、ここで一発気合い入れときましょうか? 一話のオチも近いですし。終、『例の奴』お願いします」 「うむ」 筋之助の言葉に少し勿体ぶって咳払いする終。 「ではご期待にお応えして‥‥‥‥元気ですか〜っ!! 元気があれば蚩尤も倒せたっ! 元気があれば上手くいくっ!」 「では、皆さんよろしく御唱和お願いします。‥‥いくぞ〜! 一、二、三‥‥‥」 筋之助が最後の叫び声を上げる前に身体がぐらりと傾いて倒れ、そのまま動かなくなってしまった。『ダァー!』と言う気合の叫びではなく悲鳴の叫びが村中に響く。 「落ち着け! 傷受けすぎて気絶してるだけだ! ‥‥だから死んでねぇってば!」 すぐさま状態を見た孫の手が叫ぶ――が、混乱しきった皆に通じてるかは謎だ。 「‥‥大体、あんな無茶した後に‥‥あれはなぁ‥‥」 難儀な奴らだ、煉獄は苦笑いしながら一人目の前の騒ぎを傍観するのであった。 ―第一話・完― ============================== |