37.『<絶倫>ぷろれす』

==============================

「いっちばぁ〜ん♪」
 仲間達が止めるまもなく臨愚(リング)に上がってポーズをとり、天真爛漫な戦巫女・摩夜(w2b921)が幸せと絶倫を運ぶ・玲(w2z045)とタッグを組み馬鹿(うましか)殲鬼に勝負を挑む。
「‥‥おのれ〜ボクが館長の『美巨乳一番館』を乗っ取って村人達を襲うなんて馬鹿殲鬼許すまじ!! ‥‥絶っっっっ対! 館と村人達の平和を取り戻すよ!!」
 馬鹿殲鬼が<絶倫>技を繰り出す前に蛇眼を放ち、美巨乳一番館の館長・聖(w2b752)が白鷺のマントに身を包み、愛流雨とタッグを組んで『巨乳しすた〜ず☆』を名乗る。
「さぁ! かっもぉ〜んですわ♪」
 股間の食い込みが増す事で<絶倫>パワーがアップする紐水着を装着し、ばゆゆんな爆乳温泉嬢・愛流雨(w2c653)が殲鬼にむかってニコリと笑う。
「随分と女達は上物じゃないか。まぁ、男は論外だがな」
 馬並みのハネモノを爆発寸前にまでヒクつかせ、馬殲鬼がいやらしい笑みを浮かべてリングにのぼる。
「中つ国の<絶倫>ぷろれすふぁんの皆様、大変長らくお待たせしました!! 巨乳一番館の最大の危機! 見事奪還すること叶うのでしょうかッ? 実況は私、一番星のブッ‥‥グハッ!」
 アカペラで中つ国ぷろれすのテーマソングを口ずさみ、黒き魔人阿武瞳羅・仏血耶唖(w2c486)が眼鏡を掛けて熱っぽく実況し、その途中で謎の覆面二人組から交差爆突撃を後頭部に食らい慌てて言葉を訂正した。
「フッ‥‥賦流殺陣! 賦流殺陣がお送りいたしますッ!」
 ふたりから関節技をバキボキと喰らい、仏血耶唖がブクブクと泡を吹く。
「<絶倫>ぷろれす‥‥聞いた事があります。いかなる技であろうとよける事は許されず、あえて受けなくてはならない過酷な格闘技方で、勝つにせよ、『しょっぱい』勝ち方は許されず、必ず観客にあぴーるしなくてはならないといいます」
 闇の歴史の中で語られてきた<絶倫>ぷろれすの光景を頭の中で思い出し、生贄の巫女・小百合(w2d793)が中つ国で語り継がれる<絶倫>の歴史を語りだす。
 それは色んなものにまみれた歴史。
 多くの子孫を残し、語り継がれてきた人類の歴史でもあった。
「みんな頑張ってくださいねぇ〜」
 差し入れとして持ってきた火酒を臨愚さいどに置いておき、マドウ族の癒し手・せいら(w2e829)がサムライ達を応援する。
「ここはお前達に任せるぜっ! 村人達を人質にでもとられたら、<絶倫>勝負なんて言ってられねぇからな」
 あらゆる意味でボロボロになっていると思われる村人達を救うため、黒炎の・冬弥(w2a013)が美巨乳一番館の内部に向かう。
「それじゃ、玲さん。一緒に行くよ。この前『天国の口』を覚え切れなかったから‥‥今度は無敵の<絶倫>技を覚えて自分のものにするの♪」
 そう言って摩夜がニコリと笑い、鹿殲鬼にむかって飛び掛る。
「そのまま相手の首を絞めてしまえっ!」
 ボンテージ風の衣装に身を包み、玲が馬殲鬼のハネモノを蹴り飛ばす。
「ぐおっ! そこはタマ‥‥」
 内股になって股間を押さえ、馬殲鬼が乙女ちっくに悲鳴を上げる。
「こうなったら、あれを使うぞ、鹿っ!」
 自慢のハネモノをヒクつかせ、馬殲鬼が鹿殲鬼にむかって合図を出す。
「任せろ、兄貴っ!」
 それと同時に鹿殲鬼が摩夜を捕らえ、馬殲鬼が<絶倫>技を繰り出した。
「凄っ! ‥‥くない。この程度なの?」
 拍子抜けした様子でハネモノを見つめ、摩夜が玲と顔を見合わせる。
「‥‥不発だったか、兄者。普段はとっても早いクセに‥‥」
 悔しそうにマットを叩き、鹿殲鬼が涙を流す。
「みんなが見ているから、緊張しているのね。だったらマッサージをしてあげる☆」
 そう言って愛流雨がコーナーポストから飛び上がり、馬殲鬼にむかって岩清水を炸裂させ続け様に雁が首を繰り出した。
「どう? 手は出せないけど口は出せるのよ♪」
 もがく馬殲鬼の胸元に妖しく指を這わせ、愛流雨が聖にむかって目配せするとせくしぃ爆乳拳!を炸裂させる。
「まだだ! まだ果てんよ! うっ‥‥!!」
 まるで空気が抜けるように力が抜け、情けない顔で果ててしまう馬殲鬼。
「これで満足しちゃ駄目よ♪」
 それと同時に愛流雨と聖が同じタイミングで左右に飛び、馬鹿殲鬼にむかって股挟み投げを繰り出すと、倒れた所にコーナーポストから巨乳ぷれ〜す!を炸裂させた。
「危ねぇ、危ねぇ。栓をしていなかったら、果てていたところだったぜ」
 なぜか腰を後ろに引かせて警戒し、馬殲鬼がロープを掴んでニヤリと笑う。
「あらぁ? まだロープは早いんじゃない?」
 馬殲鬼が立ち上がったのを見計らい、愛流雨がトップロープの反動で高度を増した女王踏み踏み脚!を繰り出すと、空中で聖と一緒にXの字を書き着地する。
「は、‥‥花園が見えた!」
 恍惚とした表情を浮かべ、マットに沈む馬殲鬼。
「あれは伝説の<絶倫>技。まさかまだあの技を継承するものがいたとは‥‥」
 目の前で広がる<絶倫>な光景に驚愕し、柘植の・飛猿(w2a625)が慌てた様子で腰を引く。
「イチバ〜‥‥うぬう、危ない危ない。危うく殲鬼どもめの姦計に嵌る所であったわ! そう、今の私は『完璧超人・海王神漢』なのだ。思えば聖殿と勝ち取った巨乳村の館‥‥にっくき殲鬼の奴等に乗っ取られてしまった美巨乳一番館を、無事に館長の聖殿の手に取り戻す為にもこの海王神漢、全力を尽くすぞ! そこの鹿っ! 貴様の相手は私だっ!!」
 ばゆゆんな爆乳温泉嬢・愛流雨(w2c653)の許可をもらい爆乳温泉に設置した特設臨愚によじ登り、超人覇流躯・砲巖(w2b061)が鹿殲鬼を挑発する。
「いいだろう。後で後悔するなよ」
 覆面の奥から砲巖を睨みつけ、鹿殲鬼が首をコキコキ鳴らす。
「玲さん。今のうちに馬殲鬼にトドメを刺すよっ!」
 そう言って摩夜が秘宝を取り出し、馬殲鬼の尻を狙う。
「ま、待てっ! それだけは止めてくれっ!」
 玲から放たれた秘宝型の槍を避け、馬殲鬼が尻を隠して悲鳴を上げた。
「まったく情けない。‥‥二人がかりでないと何も出来ないのね。そんなに自分自身の肉体に自信がないの? ふん! 相手に頼らなくては実力も発揮できないのならば、まだまだ未熟って事ね。それで良く絶倫殲鬼と言えるわねあなた達は。悔しかったら、何か言ってみれば? くっくっく‥‥」
 邪悪な笑みを浮かべ無月真陰流二代目・朝壬(w2e408)がマイク片手に仁王立ち、馬殲鬼を指差し挑発する。
「‥‥いいだろう。だったら貴様の足腰が立てなくなるまで攻め立るまでだっ!」
 そして馬殲鬼が朝壬の挑発に乗り、鹿殲鬼にむかって頷いた。

「見るからに大きさだけですね。耐久力があるように見えません。これでは普通の馬以下ですよね‥‥」
 鮫の牙で馬殲鬼の巨棍を殴りつけ、ヒト族の暗器使い・瞬牙(w2b144)が百烈指弾を炸裂させる。
「巨棍を攻撃したところで俺のハネモノにはダメージを与える事は出来ないぜ」
 卑猥な形の巨棍を優しく撫で回し、馬殲鬼が牙をむき出し不気味に笑う。
「でしたら私が馬殲鬼様のお相手をしてあげますわ」
 そう言って小百合が巫女れすら〜『さくりふぁいす・さゆり』として、馬殲鬼と禁断の<絶倫>勝負を挑む。
「なかなか魅力的な水着を着ているな。獲物にはちょうどいい」
 鼻息を荒くしヨダレをダラダラと流し、馬殲鬼が胸元の大きく開いたさゆりの水着を引きちぎる。
「おおっと! ここで<絶倫>技が決まるかぁ〜。これはきちんと確認せねばっ! 決し
て出歯亀をするわけではありません。そして今日は豪華げすと!! <絶倫四十八手>の解説とれふり〜担当の飛猿さんの登場です。下も生えていない若造の私ですが、どうぞよろしくお願いしますッ!」
 思念投射で<絶倫>具合を確認し、仏血耶唖が心の中でぶ〜っと呟き微笑んだ。
「むう! あの技は絶倫48手のひとつ『しがらみ』! ここから彼女がどう切り返すかが見物だな」
 ベストポジションからふたりの<絶倫>を見学し、飛猿が解説まじりに判定する。
「いまのあなた‥‥輝いているわぁ♪ せいらも一緒に戦っておけば良かったかしら?」
 <絶倫>の途中で栄養補給をしようとしていた馬殲鬼にむかって火酒を渡し、せいらがウットリとした表情を浮かべて言葉を漏らす。
「はっはっはっ、苦戦しているようだな」
 すると用高山楽珍寺住職・勝楽(w2a641)がシ○アのような仮面と燕尾服のようなマントを羽織った姿で『天罰』と書かれた褌を靡かせ登場する。
「何奴っ!?」
 ハネモノを震わせ、警戒する馬殲鬼。
「私はかつて用高山楽珍寺住職・勝楽と呼ばれていた男だ。気にするな。この位置が一番良く見える」
 飛猿と同じように近距離まで接近し、勝楽が嬉しそうに両手を合わす。
「ねぇ、玲さん。ちょっと身体が火照ってきちゃったよ。あっちでまっさーじしてくれる?」
 玲の服を引っ張り身体をモジモジとさせ、摩夜が彼女と一緒に空き部屋へと姿を消した。
「ふふふっ‥‥もっと近くで見るがいい。この俺様の実力をっ!」
 勝ち誇ったように胸を張り、馬殲鬼が不気味に笑う。
「もう終わりなんですか? この程度で全然満足できませんわ」
 馬殲鬼のハネモノを胸の谷間で挟み込み、さゆりが上目遣いで囁きかける。
「だらしないわね。自分だけ満足するなんて‥‥」
 子悪魔ちっくにクスクス笑い、朝壬が馬殲鬼のハネモノに山芋を塗りつけコンニャクで挟む。
「ぐぎるぐぼごぉ!!」
 涙を流してのた打ち回り、馬殲鬼が必死になって股間を扇ぐ。
「元々は何も知らないウブな子だったのに、朝壬ちゃん‥‥壊れちゃったのかしら? 元に戻るといいんだけど‥‥大丈夫?」
 ぎこちない手つきで殲鬼の相手をしている朝壬を見つめ、無月真陰流天照・ふぃあら(w2f030)が心配した様子で黒翼飛翔を発動させ殲鬼の股間にドロップキックを食らわせた。
「うぐっ。危ねぇ。危うく暴発する所だったぜ」
 未知の刺激に目覚めてしまい、馬殲鬼が冷や汗を流す。
「へぇ、そうなんだぁ。 痛いの? どこが? 何とか言ってみたら?ねぇねぇ。このヘ・ン・タ・イ・さんっ♪」
 そう言って朝壬が馬殲鬼のハネモノを蜘蛛縛りで拘束し、引っ張ったり踏みつけたりして遊ぶ。
「やめ‥‥ろ‥‥! いや、そのまま‥‥そう‥‥そこだ!」
 恍惚とした表情を浮かべ、馬殲鬼が雄たけびを上げる。
「頑張ったわね、朝壬ちゃん。偉かったわ。‥‥あとはお姉さんに任せてくれる?」
 色々な意味で暴走している朝壬と口付けを交わし、ふぃあらが馬殲鬼にむかって機関銃のごとく激しい電気アンマを繰り出した。
「ぐごごごご‥‥」
 グチャリと嫌な音がして、馬殲鬼の身体からふたつの玉が転がり落ちる。
「あら? 中身が出ちゃったみたいね。まだ潰れなかっただけ良かったのかしら」
 ふたつの玉を弄び、ふぃあらが殲鬼の股間を踏む。
「ふふふ♪‥‥ボクの館を乗っ取ろうなんて百年早いよ☆ 死んじゃえっ!」
 そして聖は馬殲鬼にむかって野球拳を炸裂させ、愛流雨と一緒に女王踏み踏み脚♪を繰り出し止めを刺した。
「やっぱりただの役立たず殲鬼なんですね‥‥可哀想に」
 思いっきり悲しげな瞳で馬殲鬼を見つめ、瞬牙が両手を合わして哀れんだ。
「それは奴がボウヤだからさ‥‥」
 そう言って勝楽は馬殲鬼のハネモノを拾い上げ、その場で軽く供養した。

「‥‥兄者」
 砲巖の挑発に乗って爆乳子宝温泉の特設臨愚へとやってきた鹿殲鬼は、咆哮をあげながら絶命した鹿殲鬼が拳を握る。
「ふむ。なかなか珍しいマスクだな」
 某髭サムライの渋声を真似しながら、逆蹴の殺・閃姫(w2b960)が『どッグ・ザ・武道』として剣道着に身を包み鹿殲鬼のマスクを狙う。
「あの鹿‥‥本当に男なのか? 不自然なハネモノと胸のサラシが気になるな」
 鹿殲鬼をオスと想定した上で、起動新世紀願雫武・絵久子(w2e950)がとりころ〜るな巫女服を短く詰めた格好で鹿殲鬼を挑発する。
「ようし、これで準備は万全よ」
 それと同時に海王神漢を名乗っている砲巖が怒気放出を発動させ、バックに炎をたぎらせる。
「ひさびさに猛虎仮面参上だぜっ! 正統派ぷろれすを取り戻すため、海王神漢と猛虎仮面の最強タッグ結成だ!」
 温泉の中から勢いよく登場し、猛虎仮面こと鬼面仏手・孫の手(w2b894)が孫の手ボトムを使って鹿殲鬼に先制攻撃を行った。
「ぐおっ!」
 首があらぬ方向へと曲がり、悲鳴を上げる鹿殲鬼。
 それでも鹿殲鬼はゆっくりと立ち上がり、首をコキコキと鳴らして猛虎仮面を挑発した。
「小手先の技は要らぬ。奴の覆面のみを狙うこの技で決めさせてもらおう! 行くぞ、猛虎仮面殿! 交差爆突撃(クロスボンバー)だっ!!」
 鋼の体で気合をいれ、海王神漢がロープの反動を利用し合図を送る。
「よっしゃっ!!!! 気合を入れるぜっ!」
 海王神漢と同じようにして鋼の身体を発動し、猛虎仮面が鹿殲鬼めがけて交差爆突撃を炸裂させる。
「ぐほっ!」
 それと同時に鹿殲鬼の覆面が宙を舞い、どッグ・ザ・武道がコーナーポストを利用して跳躍すると空中で回転しながら覆面を奪う。
「これは戴くぞ」
 剣道防具面の奥から見える鯰髭を微妙に震わせ、どッグ・ザ・武道がふたりの事を挑発する。
「むうっ、しまった!」
 そう言って海王神漢がどッグ・ザ・武道の後を追う。
「貴様ら‥‥私の素顔を見たな‥‥」
 まるで辱めを受けてしまったかのように猛虎仮面を睨みつけ、鹿殲鬼が筋肉を隆起させサラシを力任せに引きちぎる。
「やはり女だったか。ならば俺の整体技術を生かした<夜の業>でトドメをさしてやる」
 怪しく指を蠢かせ、猛虎仮面が鹿殲鬼の胸を掴む。
「かかったなっ!」
 胸の谷間で猛虎仮面の右手を挟み、骨を粉砕するため圧迫する。
「猛虎仮面っ!」
 斧躯坐把をきっちり締め仏血耶唖が魂の奥底から<ふぁいあ〜!!>と叫び、不屈の応援を発動し猛虎仮面の応援に向かう。
「させるかっ!!」
 そう言って鹿殲鬼がカマイタチ現象を発生させ、仏血耶唖の身体を切り裂いた。
「うわっ! ちょっと待て! なんで俺まで巻き込まれるんだよ」
 布切れと化した服で身体の重要部分を何とか隠し、絵久子が顔を赤らめる。
「み、見るなっ!」
 それと同時に仲間達の視線が一瞬にして絵久子に向き、彼女が恥ずかしさのあまり<絶倫>衝を叩き込む。
「待てっ! それは‥‥違う‥‥」
 突然の攻撃に驚き、マットに沈む猛虎仮面。
「うるせぇ! このままじゃ、嫁に行けなくなっちまう〜! みんな俺がブッ倒す〜」
 暴走気味で雄たけびを上げ、絵久子が鹿殲鬼に関節技を決め、仏血耶唖にむかってトドメをさす。
「これじゃ、俺がすまねぇ。みんなまとめてかかってこ〜いっ!」
 そして絵久子は優勝ベルトで身体を隠し、マイク片手に号泣した。

==============================
もどる