ワイシャツのオーダーメイドについて
・オーダーシャツのきっかけ
自分専用ボタンダウンの出来上り!
デパートの紳士服売り場の片隅に、ワイシャツのオーダーのコーナーがあったりしますよね?
街のテーラーなんかでも、「オーダーシャツ承ります」なんて貼り出してあったりして、、、
でも、ワイシャツなんてオーダーで作らなくたって、首周りと袖丈があってたら、あとは生地の好みだけだから必要無いんじゃないの?と思ってました。
実は、これまでに2回ほど「お仕立て券付きワイシャツ地」なんてものをもらって作った苦い経験があったんです。
1回目は「ちょっとデザインで凝っちゃおう!」と意気込んでラウンドカラーのシャツにしてしまって、一回も仕事に着て行けなかったり。
2回目は近鉄の仕立券もらったんだけど、東京には近鉄系の店が無くて、しょうがないんで名古屋の本店に普段着ているシャツ(もちろん既製品)と一緒に送ったら、当然なんですが、出来てきたのは既製品のシャツと寸分たがわぬ、名ばかりのオーダーシャツでした。
ところが、不思議なきっかけで2001年の秋からオーダーのシャツにはまることになってしまいました。
で、そのきっかけというのは、やたらと高そうなスーツを身に付けている飲み友達でもあり、遊び友達でもある先輩がおりまして、その人はスーツもコートもワイシャツもすべてオーダーという徹底したこだわり方。
そのとき感じたのは、「自分のために何かを誂えるというのは、結構贅沢なもんだ。自分もちょっと贅沢でもしてみっか」ということ。
コートはカシミアになれば十万円単位でとても手が出ません。スーツもいきなりは、、、ということでワイシャツに決定!
・3度目の正直
聞くところによると、綿ポリの混紡なら3枚セットで11,700円!ということは、1枚たったの3,900円!
ということは、そこら辺のスーパーマーケットの洋品売場でワゴンセールやってる金額でオーダーできるってこと。
「じゃ、試しに」ってんで、赤阪まで行って、教えられた店に行って、さっそく3枚注文。左肩にイニシャル入れる「モノグラミング」なんてオプションを500円で追加までしまして、出来あがるまで待つこと2週間。
やっと出来あがったシャツを、うちに帰って着てみたらウムっ!ちょっときつめ!
会社に着ていけば、会う人毎に「痩せたなぁ」などと言われる始末。「痩せたんじゃなくて、シャツが細すぎるの!」とも言えず、「そう?」とかなんとかごまかしておりました。これが1度目の失敗。原因はなぜか?と考えておりましたら、ハッ!と気付きました。
首周りだの、袖丈だの、散々測られてオーダーしてるわけです。そうそうダブダブのシャツは作るわけ無いですよね。そんなだったら、「なんでサイズなんか測ったんだ!」って文句言って来る客の方が多いはずだし、まったくオーダーの意味がありません。それともうひとつ、このときは残暑がきつくて、たしか体重が普段より5kgくらい減ってたんでありました。
で、出来上がってきた時には、すでに体重は普段の65kgに復帰しちゃった後とくれば、そりゃどう考えたってタイトな仕上がりになってしまいます。
2度目のオーダーは、初回の反省をふまえちょっとゆったりめに2枚を注文しました。
これは、まぁまぁの出来でした。ただ、胸のポケットにタバコや携帯を入れる癖があるのを忘れていたため、実際にこの2つを入れてみるとポケットが窮屈になってしまうことを新たに発見!また、襟の長さもいつも自分がしているネクタイの幅からすると、もう少し長めの方が良いような気がしてきました。
というわけで、ラストチャンスの3度目オーダー。
お店の人にも、「これで納得いくシャツが出来なかったら、金輪際、ぼくの着るワイシャツは、オーダーはやめて既製品でいく!」などと、わけのわからんプレッシャーをかけまくって打合せに入ります。身頃は大幅にゆとりを持たせたソフトタイプに変更。首周りも充分なゆとりで対応してもらいます。襟の長さは8cmのボタンダウン。胸ポケットは幅も深さも大きめに変更です。
でも、これだけ勝手言っても、金額は変わらないところがオーダーの良いところ。「これぞ、オーダーの醍醐味!」と、この時初めて悟りました。
で、この最終版の出来映えはというと、、、
「なるほど、合格!」と喜びの舞が出てきてしまうぐらい、ぴったりの上出来であります。こうなりゃ、後はもう生地を選ぶとか、モノグラミングのスタイルやレイアウトを変えてみるとか、まったく楽な展開となります。苦節3回で、自分だけのシャツ・スタイルが手に入りました。安い、安い。
お世話になった「ビッグヴィジョン赤坂店」、一ツ木通りの入口にあります。
・おまけ
腕時計をする人なんかだと良く経験があると思うんだけど、時計をしている方の袖口がほころんできて、シャツそのものは全然大丈夫なのに着られなくなっちゃった事ってありませんか?オーダーシャツを作ると、出来あがった時にいっぱい端布をつけてくれますんで、袖口やカラーなどほころんだら端布を持って行って修理を頼めば2,000円ぐらいでリフォームしてくれます。環境にも優しいオーダーシャツなんであります。
でも、いきなり高い生地で博打を打たずに、手始めはリスクの少ないお買得品の生地から始めるのが正解。試しに2〜3回作ってみて「これなら!」っていうのが出来たら、あとは自分の好みでいろいろ冒険してみるのが、オーダーシャツの楽しみ方じゃないかって気がします。
是非、お試しあれ!
オーダーシート:ま、シャツの設計図といったところであります。