第37回 グローバル化社会の教育研究会のご案内 | ||||||||||||||||||||||||
拝啓、ようやく秋の気配を感じられるようになりました。 皆様
いかがお過ごしでしょうか。 さて、第37回グローバル化社会の教育研究会(EGS)研究会は 『海外の日本人高校を考える』 のテーマで、ミニ・シンポジウムを行います。 発題は、立教英国学院の東京事務所長の橋場 文昭さん(前 立教学院常務理事)と 国際教育相談員の小山 和智 EGS事務局長(上海日本人学校高等部設置準備室長)です。 橋場さんには、「学校側から見た日本人高校の現状」の観点で、立教英国学院の沿革から現在の学校の様子、生徒の様子などをご紹介いただき、小山事務局長は 生徒・保護者から見た日本人高校の現状を 話題提供します。 かつて 私立在外教育施設の高校は 最盛期に14校を数えましたが、現在は 半減する事態を迎えています。 そうした「海外の日本人高校」が、どういう背景で生まれ、どういう展開をしてきたのかを 総括すべき時期を迎えたようです。 また来春、日本人学校の中に高等部ができる初めてのケースが上海で実現しますが、これからの 「日本人高校」 には、どういう地平が拓けていくのか、また どんな支援が求められているのか等を 皆で考えたいと思います。
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以 上 |
かつて 私立在外教育施設の高校は 最盛期に14校を数えましたが、現在は
半減する事態を迎えています。 そうした「海外の日本人高校」が、どういう背景で生まれ、どういう展開をしてきたのかを総括すべき時期を迎えたようです。
また来春、日本人学校の中に高等部ができる初めてのケースが上海で実現しますが、これからの「日本人高校」には、どういう地平が拓けていくのか、また
どんな支援が求められているのか等を 皆で考えたいと思います。 -------------------------------------------------------------------- 海外からの参加者7名も含め、会場は一杯になりました。立教英国学院 東京事務所長の橋場 文昭さんは、設立の目的・経緯を創立者、縣 康 先生のエピソードを交えながら紹介され、教務改革・財政改革・広報改革の抜本的な改善策について発題してくださいました。 小山和智EGS事務局長からは、日本人高校の歴史的背景と性格、保護者から期待される点を整理したうえで、ここ20年間の生徒減と連鎖的な閉校現状を報告。 生徒・保護者や社会の側から見た日本人高校の可能性について言及しました。 海外駐在員の平均年齢が20年間で約10歳若返ったことで、帯同される子女の中心が小学校低学年以下に移っていることは確かですが、かえって日本人高校は「日系企業の海外活動の基盤整備」としての需要が高まっています。 後半の協議では、大学の帰国生特別枠が文科系の学部に偏っているため、海外で育つ理数系の子供が「文転」(文化系の学部に志望を変えること)が常態化していること、国内の教育現場に 多様な価値観やバイタリティーを持つ学生は不可欠であること、せめて国内の高校生並みの助成金を海外の日本人高校生にも適用すべきであること、といった問題点が浮き彫りになりました。 上海日本人学校に 世界初の高等部ができることについては、「高校教員にも派遣教員の経験を積ませるよい機会だ」いう意見や、「民間企業にとっても朗報ではあるが、企業としての教育費手当の限界もあり、国からの支援は不可欠である」といった意見が出され、改めて期待の大きさを感じました。 ◆立教英国学院 東京事務所のマドンナ、後藤さんが 2010年4月で退職されました。 1984年の校舎増築の際に、縣 康先生と一諸に "東京募金トリオ"のタッグを組んだのは 懐かしい思い出です。 長い間、お疲れ様でした。 |