第51回 グローバル化社会の教育研究会のご案内
ようやく 秋の気配が感じられるようになりました。 皆様 いかがお過ごしでしょうか。

  さて、グローバル化社会の教育研究会(EGS)第51回研究会は、上海の飛翔インター 校長の松村 浩二先生に 話題提供をお願いしました。 同校は 永年、実質的に “上海補習授業校” の役割を担ってきており、帰国生受け入れ校の担当教員の間に 松村先生のお名前は知れ亘っています。
  松村先生の授業は、多学年と習熟度別の個別指導とを同時並行でやってしまうものですが、実際に見学した人でないと、「そんなこと不可能だ」と頭から信用されません。 しかし、小規模校の複々式学級や、帰国生の国際学級など、また海外の補習授業校等では、学年も学習進度も異なる子どもたちを 同時に指導せざるを得ないのが普通です。 現場で日々 苦闘している若い先生方には、是非 聴いてもらいたいお話しです。
  多種多様な子どもを指導してこられた松村先生のご経験、そして 現場から見えてきた様々な課題などを じっくり伺い、これからの教育現場のあり方等について 話し合いたいと思います。
開催日時 :  2015年10月 3日(土)  午後1時〜3時半
開催場所 : (学) 聖 学 院 駒 込 新 館
(東京都北区中里2-9-5 Tel.03-6903-7071)
 * JR山の手線「駒込駅」東口より徒歩1分。
 
※ いつもの中学・高校の校舎ではなく、大学の建物です。ご注意ください。
研修テーマ: 上海の指導現場から見えてきたもの
 (1) 話題提供: 松 村 浩 二 (飛翔インター(上海飛翔日本人補習中心)校長)
1964年 福岡県生まれ。 1994年 大阪大学大学院 文学研究科博士課程修了。 大学院在学時から 研究の傍ら、大阪大学TAをはじめ、立命館大など 関西の私大で非常勤講師を兼務。1994年4月から2年間 日本学術振興会特別研究員。1999年 上海に渡航後、同年5月 外籍人子女学校 上海飛翔日本人補習中心(飛翔インター) を設立。中学受験から大学院生指導にわたる幅広い指導経験に支えられた独自の指導法で 日々の指導に奮闘中。
共著で 『岩波哲学思想事典』(1998年,岩波書店)、『貝原益軒-- 天地和楽の文明学』(1995年,平凡社)、『宗教研究とイデオロギー分析』(1996年,ぺりかん社) など 著作も多い。
 (2) 自由協議: 話題提供の後、ご意見・ご質問をたくさんいただき、活発な会にしたいと考えています。
参 加 費: 1,000円 (運営費)
申込み方法: 氏名、所属先、Eメール連絡先、(もしあれば)同伴者の氏名、ご意見・ご要望などを <kyoiku@t.toshima.ne.jp>まで ご連絡ください。
以 上   

『小山の教育通信』 2015年10月
  上海の飛翔インター校長の 松村 浩二先生に 話題提供をお願いしました。 帰国生受け入れ校の担当教員の間で “伝説” となっている 松村先生の授業は、多学年と習熟度別の個別指導とを 同時並行でやってしまうものです。 小規模校の複々式学級や、帰国生の国際学級などでは、学年も学習進度も異なる子供たちを 同時に指導せざるを得ないのが普通です。 現場で苦闘している先生方には 是非 知ってもらいたいと願います。 なお、現役の先生方のご希望に応え、土曜の午後に開催します。
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  松村浩二先生から、上海飛翔インター設立の経緯と17年間の生活環境の激変、ONLY ONE指導の方法論、指導の現状、指導実践から見えてきた課題、そして 「飛翔インターの可能性とは何か?」 等についてお話を伺いました。 「異学年―複数科目 同時指導」 は、一人ひとりの子供と真摯に向かい合う必要性から生れた “必然” であり、“ライブ感覚” の緊張感が子供の理解力を支えているというお話しは、感動的でした。 子供や保護者からの手紙や指導記録簿、月間通知簿などの実物(写し)も見せてくださり、今の教員の常識では “神業” に感じられることも、合理的で効率的な工夫に裏付けられていることが判ります。 むしろ、かつての僻地や離島の教育現場で当り前のように行われていたことが、昨今の教育現場にノウハウとして受け継がれてきていないことの方が、問題なのではないか と思われます。


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