2022年 1月吉日 | |||||||||||||||||||||||||||
多文化共生を目指す教育関係者の皆様 | |||||||||||||||||||||||||||
グローバル化社会の教育研究会 事務局 | |||||||||||||||||||||||||||
第78回 グローバル化社会の教育研究会のご案内 |
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明けましておめでとうございます。 本年も よろしくお願いいたします。 さて、本年最初の第78回グローバル化社会の教育研究会(EGS) は、国際貿易投資研究所(ITI)顧問の湯澤 三郎さんに話題提供をお願いしました。 日本貿易振興会(JETRO)職員として スペイン、米国、ブラジル、ペルー、エジプト駐在など 20年に亘る海外勤務経験のほか、外交官としての経験もお持ちです。 最近 「日本の存在感の希薄化」 といったことをよく耳にしますし、日本経済全体が収縮してゆく気配を感じます。 しかし、湯澤さんは 「少子高齢化が進む今こそ、国を挙げて 『根こそぎ国際化』 を図り 成長発展を目指そう」 と主張されてきました。 また 「NPO法人 国際人をめざす会」の活動で 小・中学校等で講話もされており、学校現場の様子もよくご存じです。 豊かな海外経験で得られた視点から、日本の学校で今 何が課題なのか等についてお話しを伺い、それを素に話し合いたいと思います。 なお、お申込みは 郵便振替用紙にて 参加費を払い込んでいただく方法で受け付けます。準備の都合上、お早めにお願いします。 (受付:1月26日まで)
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以 上 |
『小山の教育通信』 2022年 1月・2月
40年前、帰国子女教育が注目されたのは、そのシステムの外に
どういうバイパスを造れるだろうか? でした。
海外で身に着けてきた外国語力や広い視野に立った思考力などを保持伸長しながら、どう学力を涵養するべきか…、そのためにあるべき入試のあり方は……と、帰国生を受け入れる学校は模索を続けました。 そこで見えてきたのは、世界各国が共通に持つ
“本当の学力”の観点であり、国際バカロレア(IB)の理念でした。
世界中どこに行っても、どんな相手とも一緒にチームを組んで仕事ができ、成果を出せる力を伸ばそうという理想です。 帰国子女入試には
受験偏差値などないのに、偏差値で学校の難易度を知って選ぼうとする愚行は
まだ続いています。 長半博打じゃあるまいし、得体のしれない「Screening」に子どもの将来を任せる発想は、早く卒業したほうが幸せです。
2月2日(水) は、湯澤 三郎さんの世界的な視野に立った人材育成の指針についての慧眼に接し、それを素に話し合おうという企画です。 --------------------------------------------- 冒頭、最近の子どもたちが “学び”にワクワクしていないのは、何のために勉強するのかが 曖昧だからでは? の爆弾! <「自分は 何になりたいか」と 「どういう人になりたいか?」の二つの “問い”を、子どもに突きつけていないのでは?> 自分を見つめ、限りない可能性を秘めた自分と 人に生かされている自分とを知ることが 学びの出発だというお考えです。 また、教育者も 「どういう人間を育てたいのか」という視点を明確にすべき…… 国際社会における日本人は、とかく 「横並び/誰かについていく」「ルールを知って守っていればいい」の傾向が強いが、そうではなくて、「(新しい秩序に)世界をリードしていく」形の仕事ができる日本人が求められていると話されました。 <「国際力」とは、世界の国々・人々・社会の違いのなかで通底する共通部分を見つけ、それを拡大する努力を重ねてとりまとめる行動とパワー(エネルギー) である> それを教える基礎として、「自分の可能性を信じ 他人を尊重する」「世界の誰とも働ける」「自立(自律)している」、そして「日本に礎を置く世界の社会人に」の要素に分けて解説。 また、海外への関心を高める方策や事例、学習法などの具体例を いくつも挙げてくださいました。 さらに、キーは 「異論をとりまとめる力」で、「聞く力」の教え方と 「話す力」の教え方を 具体的に解説されました。 とくに、<タテ・ヨコの絆に支えられた自分、多様な開花を尊ぶという謙虚さを意識して、良い聞き手になる…> には、わが意を得たりと思います。 子どもに会得させる前に、まずは教える側に “傾聴・共感”が求められているのです。 |