2023年 1月吉日
多文化共生を目指す教育関係者の皆様
グローバル化社会の教育研究会 事務局

第83回 グローバル化社会の教育研究会のご案内

明けましておめでとうございます。
本年も よろしくお願いいたします。

  さて、本年最初の第83回グローバル化社会の教育研究会(EGS)は、上智大学の同窓会長、鳥居 正男さん(元 ノバルティスファーマ(株) 会長) に話題提供をお願いしました。 鳥居さんは「国際人をめざす会」の理事でもあります。

  日本の大手企業がグローバル化を進める際、社内に人材がいないため外国人に経営を任せてことごとく失敗していることを、鳥居さんは指摘されています。 その原因が “偏差値信仰⇒ 横並びの発想” と単線的な教育制度にあることは明白ですが、実業界における現状は想像以上に深刻なようです。
  50年間 グローバル環境で、それも競争の熾烈な薬品業界で仕事をしてこられたご経験をお話しいただき、それを素に話し合いたいと思います。

  なお、お申込みは 郵便振替用紙にて 参加費を払い込んでいただく方法で受け付けます。 準備の都合上、お早めにお願いします。 (受付: 2月 2日まで)

               記

開催日時 :  2023年 2 月 9 日(木) 午後2時〜4時半

開催方法 :

対面式+Zoom 利用による On-Line のハイブリッド開催

[スタジオ会場] 金沢工業大学 虎ノ門Campus
         (東京都 港区 愛宕1−3−4 愛宕東洋ビル 11F)
             * 海外子女教育振興財団の上。

研修テーマ: グローバル環境で生き抜ける人財とは?

 (1) 話題提供:

鳥 居 正 男  (元 ノバルティスファーマ株式会社 会長)
 1947年 横浜生まれ。 上智大学 外国学部に在学中、米国ロヨラ大学 経営学部に編入、卒業した。 1971年 日本ロシュに入社。 1983〜1987年の米国駐在、スイスの本社への出向を含め 21年間、経営企画、営業・マーケティングの責任者を務める。 1993年から28年間で 外資系大手医薬品企業の日本法人 4社のトップを歴任。 2020年より 上智大学同窓会 会長。

 (2) 自由協議:


話題提供の、ご意見・ご質問をたくさんいただき、活発な会にしたいと考えています。

参 加 費:

1,000円(運営費)

申込み方法: 郵便振替用紙に 氏名、所属先、Eメール連絡先、ご意見・ご要望などを記入し、ATMで1,000円を払い込んでください。(詳しくは ここをクリック)
※ スタジオ会場参加をご希望の方は、その旨を通信欄に明記してください。
※ 開催日の4日前になっても Zoom招待のURLが届かない場合や、ご不明な点がありましたら、<kyoiku@t.toshima.ne.jp>まで お問い合せください。
以 上   


『小山の教育通信』 2023年1・2月

  コロナ禍で わが国のワクチンや治療薬の開発の遅れを認識させられましたが、政府の怠慢であったことも露呈しました。 政治家も官僚も “内向き思考”が強く、国際社会における製薬業界の熾烈な競争の実態を知らないままだったようです。 その点、鳥居さんは長年 その渦中で活躍され、外資系大手医薬品企業の日本法人4社のトップを歴任されています。 海外本社との強固な信頼関係を構築・維持し、日本の顧客に最大限の価値を提供するという 難しい舵取りを実践され、また 「米国研究製薬工業協会(PhRMA Japan)」「欧州製薬団体連合会(EFPIA Japan)」の副会長も勤められています。 現在は、上智大学ソフィア会(同窓会)会長、国際人をめざす会 理事などもこなされています。 豊かなご経験から “日本の為体<ていたらく>”と育てるべき人間像についてお話しいただき、それを素に話し合います。
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  鳥居さんのご指摘の通り、「経済が成長していない・競争力低下」 「少子高齢化で人口減少」 「研究開発での遅れ」 「AI・デジタルでの遅れ」、そして 「グローバルで活躍できる人材が不足」と 日本の課題を指摘する声はあっても、一般に危機意識は欠如してます。 「居心地が良すぎる」 「正解主義」 「画一化・単線化」 「詰め込み重視の教育」などが、世界的な視野を殺ぐようです。 就職、結婚、出産、教育投資などは 社会の維持/活力に不可欠ですが、その決断すら疎外している現状は深刻です。
  鳥居さんは 現実を見据えた上で、“処方箋”のようなものも示され、救われた気がしました。 さすが トップリーダーはこうじゃなくては、と敬服します。 それを呼び水にして 様々な意見が飛び交いましたが、協議の中身は おいおい紹介してまいります。
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  グローバル企業を経営する人材がない… といって、日産自動車のゴーン社長をはじめ 経営トップに外国人が増えてます。 ソニーのH・ストリンガー、日本板硝子のS・チェンバース、オリンパスのM・ウッドフォード…etc. 日本の医薬業界で断トツ一位の武田薬品工業ですら、C・ウェバーさんを招きました。 しかし、どこも上手くいってない…… いくら社長が変わっても 社員の大半は日本人なので、価値観や職業倫理、習慣等を変えるのは至難の業なのでしょう。 しかし、かつて 「日本の職業倫理や商習慣は理想的」といわれていたものを、どう変えるべきかは見えてきません。 そもそも 「グローバル人材」という用語自体、日本語にしかありませんし…。

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