2024年4月吉日 | |||||||||||||||||||||||||||
多文化共生を目指す教育関係者の皆様 | |||||||||||||||||||||||||||
グローバル化社会の教育研究会 事務局 | |||||||||||||||||||||||||||
第89回 グローバル化社会の教育研究会のご案内 |
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拝啓 新緑が目に眩しい季節になりましたが、皆様
いかがお過ごしでしょうか? さて、第89回グローバル化社会の教育研究会(EGS) は、IT関連企業のリスク管理担当、林 秀人さんに話題提供をお願いしました。 林さんは数年前まで、警視庁のサイバー犯罪捜査官をされていました。 わが国でも 偽造クレジットカードを使用したり インターネット販売を悪用したりする犯罪は後を絶ちません。 にもかかわらず 昨年、満18歳から親の承諾なしにクレジットカードを持ったり インターネット上の取引や課金ゲーム等に参加したりできるように法改正がなされ、高校生でも 世界中の犯罪者の標的にされる危険が生じました。 文科省でも 中学・高校生に必要な教育指導をするよう学校現場に求めていますが、当の教員がの現実についていけないようです。 林さんから 警察が行うサイバー犯罪被害の未然防止の活動や、警察及び IT関連企業で取り扱われた少年事案の概要などの現状を伺い、あるべき指導のあり方を話し合いたいと思います。 [お断り] 今回は 「チャタムハウスルール」を宣言して実施させていただきます。 つまり参加される場合は、下記をご了承願います。 1)当日聞いた内容については参加者が公開してもよい。 2)ただし、「誰が話したか?」 と 「当日の参加者名」 については 非公開。 3)発言者が 「この場限り」 と断ったテーマについては、1)に限らず公開不可。 なお、お申込みは 郵便振替用紙にて 参加費を払い込んでいただく方法で受け付けます。 準備の都合上、お早めにお願いします。 (受付: 5月 3日まで)
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以 上 |
『小山の教育通信』 2024年 4月
高校学習指導要領(2022年〜) に 「金融経済教育の内容拡充」
が掲げられていますが、学校側に “危機感”
はありません。 その理由の一つは、「現実に(若者に)
どんな不祥事が発生しているか?」 という現状が知られていないことです。 林さんは、数年前まで警視庁のサイバー犯罪捜査官をされていたので、若者が巻き込まれたり関わったりする事例を よくご存じです。 プライバシーや社会的影響の問題もあるため、オフレコ前提で話題提供していただきます (お勤め先も伏して…)。 ----------------------------------------- 4月には、「新しい端末/アプリへの対応」のストレスも輪をかけています。 教師の側にも不慣れな点があったりして 皆がイライラし易いのです。 「私が教えなくては」と思っている先生こそ意識的に肩の力を抜いて 「子どもに教えてもらう」くらいの気持ちが肝要です。 ただし、インターネットの危険な側面… 犯罪者が甘い誘いで迫って来ることは、大人として教えないといけません。 事件になってから 「教師が実際の事例に全く無知」と批判されるのですが、基本的に 「性善説」に立つ身には酷です。 結局は、社会全体で学校現場を支援していくほかありません。 ◆ 「オレオレ詐欺」でも、被害に遭った人の大半は 「自分だけは大丈夫」と思っていたそうです。 模倣犯が出ると怖いので 実際の手口など具体的なことを報道はできません。 なのに文科省・教育委員会は 「学校で きちんと教えろ」 と指示します。 校長が 「上手くやれ」 としか言わない学校では、誰も責任を取りません。 ----------------------------------------- 課金トラブル、チケット詐欺、ねずみ講、更には SNSトラブル、闇バイト、購入代行トラブルなどが、子どもたちの身の周りを既に取り囲んでいるのです。 便利で有益な道具や情報ほど、そのリスクと安全な使い方を教えましょう。 純粋無垢な子どもだからといって、「触らせない」という姿勢だけでは生き抜く力を養わせようもありません。 13年前は 『子どものためのネット・リテラシー--- 教師も認識していないインターネットの光と影』がテーマでした。 未来を担う子どもたちに真の 「生きる力」をどう養わせるかという課題は、いっそう深刻になっているのです。 しかし実際には、刑事事件に関わる情報は、被疑者および被害者のプライバシーの問題や模倣犯などを誘発する危険もあって、なかなか具体的なケースや手口などの話は表に出てこず、「自分には関係ない」と現場教員は誤認してしまいます。 いざ事件が起こると、親は呆然自失するか「学校は何をしていたか!」と訴えるしか、不満のやり場がなくなります。 対策の糸口は、かつての日本の庶民が持っていた “常識”……つまり 「Critical Thinking」と健全な良心・倫理観です。 「自分(の子・孫)だけは特別に…」という “甘さ” を犯罪者は狙ってくるので、「騙されない人間」を育てましょう。 |