第2回 教育フェア 「ガンバレ、帰国生


   帰国生やその家族、また教育関係者の間で、帰国生の受け入れ校が今 どういう状況にあり、何を目指しているか、といったことなどが 正確に理解されているとは言い難いようです。 そこで、「グローバル化社会の教育研究会」では、帰国生受け入れの伝統校にお集まりいただき、2005年度以降の受験を控えた帰国生の保護者の前で 情報開示やパネルディスカッションを行うことにより、正しい理解を促し、健全な進路設計や選択ができる環境に近づけることを目指します。 なお、10年以上にわたって北米各地で「教育フェア」を主催されている 松本輝彦氏(INFOE代表)をお招きし、パネルディスカッションの司会をお願いします。

日 時  2004年11月23日(火) 午後1時半〜5時半

会 場  東京ガーデンパレス 2階「錦・雅」
        

13:30〜  各校の受け入れ担当によるパネルディスカッション

司会: 松本 輝彦 氏(INFOE海外子女教育情報センター代表)

* 米国在住 LA27年、教育カウンセラー。日本人子女の現地校適応指導、進路指導、帰国子女教育のスペシャリスト。 2004年6月から ロサンゼルス・インタナショナルスクール副学園長。
[話題の焦点]

(1) 帰国生の悩みや不安は、誰が どのように受けとめ 対応するのか。
(2) 海外で育ったことの良い点は何で、それを どう活かしているのか。
(3) 帰国生のための特別指導は、具体的に 何をするのか。
(4) 進学実績は、国内育ちの生徒と比べて どうなっているか。
(5) 帰国生特別入試の現実--- 合格の基準は? 「若干名」は何人?

  その他、受験生や保護者の疑問に答えながら 議論を進めます。
  各校の受け入れ体制が一覧できる 「比較対照表」 などの資料も配布しますので、それを見ながら 壇上に並ぶ8校の “受け入れ状況”を 較べていくことが可能です。

[既に、こんな質問・要望などが寄せられています]   

  「現地校からの高校受験の場合、無理やり日本人学校へ転校したり、日本の卒業式に間に合わせるために中途半端な時期に母子で帰国したりという家族があとを絶ちません。せっかく現地校でがんばってきたのに、卒業資格のためだけに数ヶ月間日本人学校へ通ったり、公立中学へ通うということには、どう考えてもマイナス面が多すぎます。何よりも精神的に負担です。 何とか ならないのですか?」
  「帰国子女枠を設けている学校が増えていますが、フタをあけてみれば、そのための特別なプログラムを持っている学校は、意外と少ないようです。」
  「帰国生受け入れ校は、これまで帰国生を受け入れてきて、どんなメリットがあり、それをどう活用しているのか(各校の)具体例を1〜2例、紹介してほしい。」
  「大学への合格実績を上げるためだけに、帰国枠を設けて “英語をできる子”を集めたいのではないのか。」
  「帰国生は、勉強面も生活面もいろいろな意味で“手がかかる”ことを きちんと理解しているか(手がかからない子は欲しいけれど、手がかかるようなら“お荷物扱い”というのでは困る)
  「帰国枠の合否基準は何か?(何を基準に合否を決めているのか、受験する側には 曖昧で分かりにくく、戸惑うことが多かった。編入試験は、もっと分かりにくい)
  「(入試では)小規模日本人学校の成績表(あるいは大手塾の模試結果)を どの程度 参考にするのか。」 
  などなど 手厳しいものも たくさんあります。

16:00〜  学校別ブースに分かれての個別説明・相談
     参加校
        
東京学芸大学附属高等学校大泉校舎
東京都立 国際高等学校
啓明学園 中学校・高等学校
順心女子学園 中学校・高等学校
玉川学園 中等部・高等部
桐朋女子中学校・高等学校
茗溪学園 中学校・高等学校
目白学園 中学校・高等学校   
  以上 8校

◎ 主催・問い合せ先グローバル化社会の教育研究会 事務局
              〒171-0021 東京都 豊島区 西池袋 5−26−13 パラスト池袋6F
              E-mail: kyoiku@t.toshima.ne.jp
              http://www.toshima.ne.jp/~kyoiku/


トップアンケート等



[ご参考]
  2004年11月23日(火) の第2回教育フェアには、祭日にもかかわらず 50家族の皆様がご来場くださり 主催者側関係者も合わせて ほぼ100名の盛会となりました。帰国を控えた家族は ロンドン(英)、アーヴァイン(米CA)、タウポ(NZ) 等から、また ワールドスクエア社の後藤夫妻も シンガポールから駆けつけてくださいました。

  帰国生受け入れ校の担当者が 手弁当で開催するという ささやかな会合ながら、受験生や保護者、元 帰国生、そして教育関係者との間に 新たな出会いが生まれたことは、嬉しい限りです。この教育フェアをホームページで紹介したり 告知バナーを掲載してくださった Webサイトは 10を越え、帰国生の多い小・中学校や学習塾でも案内チラシが配布・掲示されました。会場に足を運べなかった皆さんにも 「ガンバレ、帰国生!」のメッセージは届いていることでしょう。

  ご協力・ご支援、そして激励を賜わりました皆様に、心よりお礼を申し上げます。

[来場者のアンケートから]           注:( )内は子どもの学年

「もっと早くに この会を知っていれば良かったな、と思う」(高2・中2)
「それぞれ学校の特色等が わかった。来年 渡米予定なので、今回のディスカッションは、とても参考になった」(小5・小3)
「国立・都立・私立が一堂に集まって、いろいろなタイプの学校の話が聞けてよかった」(高3・中3)
「司会の松本さんの質問形式が 的を得ていて、とても良かった」(小6・小4)
「松本先生の質問の仕方が 良かったと思う」(小5)
「テンポのよい進行で、わかりやすい説明だった。少々早口だったので、もう少し時間があれば(お一人お一人が) もっと良かったのでは と思う」(高1・中2・小5)
「松本先生の司会振りが非常に良い。帰国子女教育の問題点や現状等について コンパクトにまとまったディスカッションが なされたと思う」(中2)
「ストレートな質問に対し、明確に回答していたところがよかった」(高3・中3)
「帰国子女受け入れ校の実情が よくわかった」(高2)
「各校の特色が よくわかった。話題の焦点が学校の紹介に重点があり、帰国生の悩み・不安への対応法等を もっと教えてほしかった」(小5・小1)
「各学校の特色に 時間をかけて紹介してほしかった。他の点については良かった。ただ、時間的なゆとりが欲しかった(聞く立場でも!)」(中3)
「男子の中学の情報が足りなかった」(中1・小4)
「司会者が、(私たちが)知りたいことを 明確・的確に質問していき、話をまとめる等、短い時間のなかで、ぎっしりと知識を得ることができ、充実した2時間だった」(高3・中3)
「とても楽しかった。海外にいた時も、行く前にも、このぐらいの知識があったら よかったと思う」(小6・小4)
「本日は、海外にいる友人のため、また 私自身 このような教育フェアに大変関心があり、参加させていただいた。茗溪学園では、生徒思いの熱心な先生方にお世話になっている。茗溪のよいところを、海外・国内で もっとPRができたら嬉しい」(高1・中2・小5)
「こういう せっかくの機会なので、慶応高校(湘南藤沢)や 一流といわれている進学校も参加していれば、比較検討が より父兄にわかりやすいと思う。 また、そういう学校に参加するように声をかけてもらえれば、その学校の意識も変わってくるのではないか? 塾に通っている帰国子女を持つ親にも、もっと広報して、知ってもらいたいと思う。塾が全てではない、という事実を知らない(気がつかない)親が多いのではないか?」 (高2・中2)

教育相談員や帰国生を支援するボランティアの方からは:
「時間が短かいと思った。フロアからの質問も、もっと受け付けて欲しいと思う」(T−GAL)
「パネルディスカッションを聞いていて、8校とも安心して子どもを預けられる学校だということがよく分かった。先日お送りした質問のいくつかは、受け入れ校を名乗っているだけの学校にこそ答えて欲しい質問で、今回の参加校には必要はなかったかも知れないと感じた」(T−GAL)
「切り口は良かったが、発表者とのやり取りで十分に生かせなかった面もあるのでは(不完全燃焼)。協議会ではないので、無理かもしれないが…」(教育相談員)
「松本氏の切込みには驚いたが、今の私には的確な示唆をいただいたパネルだった。一人ひとりの相談者に対するときに、皆さんの思いに後押しされながら やっていけそうである」(教育相談員)
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注)東京学芸大学附属高校大泉校舎は、東京学芸大学附属 国際中等教育学校
   (2007年度から学年進行で)。

  順心女子学園 中学・高等学校は、 広尾学園中学・高等学校
(2007年度。共学化)。
  目白学園 中学・高等学校(女子校)は、目白研心中学・高等学校(2009年度。共学化)。


第3回教育フェア (2005年11月)

第24回 INFOE 「教育フェア」 (2008年 5月)

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