★「ラッコとガラス玉」を見てきました★  2001.11.18 UP

9月22日(土)、大阪の国立民族学博物館で開催されている、
特別展『ラッコとガラス玉−北太平洋の先住民交易』に行って来ました。
この「ラッコとガラス玉」という特別展は、北太平洋地域における先住民と、
外からきた交易者との毛皮交易が中心的なテーマになっています。
その代表的な交易品が「ラッコとガラス玉」だったので、このタイトルが付けられたようです。

特別展への入り口

タイトルにはラッコとあるけれど、果たしてラッコに関する展示はあるのかないのか、
ドキドキしながら会場に入りました。
すると、入ってすぐ、一番最初の「ラッコの道」()というコーナーに、ラッコに関する資料がたくさんあって、
ちょっと興奮してしまいました。(笑)
トナカイの角、ヒグマの犬歯などに彫られたものから、木製の容器に彫られたものなど、
様々なラッコ像が10点ほどありました。
その中には、狩猟の時の、「ハンターのお守り」とされたものもありました。

そして、その先にはラッコの剥製もありました。
これは、1996年8月に根室で定置網にかかって死亡した個体(千島ラッコ)のものなのですが、
私達は、この剥製を見た瞬間、驚いてしまいました。
というのは、この剥製の所蔵は根室市郷土資料保存センターにあるのですが、
2年前の夏に納沙布岬へ行ったとき、センターを訪れ、その剥製を見ていたからなのです。
ここで再び会えるとは思っていなかったので、「北海道から大阪まで、よく来たねぇ〜」なんて、
しみじみ語りかけてしまいました。(^-^;)
その隣では、ラッコの映像(アクアマリン福島のナナ)も流れてました。

他には、ラッコの銅版印刷(キャプテン・クックの第3回目の航海で記録されたラッコの図)もありました。
これは、特別展のポスターにも載っているものです。
2階には、アイヌの方が創られたラッコの親子の木彫り(1mくらい)もありました。
売店には、この特別展の解説書も販売されています。もちろんラッコグッズもたくさんあり、
ほとんどがカナダ製のものでしたが、ぬいぐるみやTシャツ、キーホルダーなどがありました。

ということで、ラッコものに関する報告のみとなりましたが、(^-^;)
ガラス玉などの装飾品や、工芸品はとても美しいものばかりでした。
ご興味のある方は、(ラッコだけじゃなく(^-^;) )是非足を運んでみてはいかがでしょうか?
国立民族学博物館のHPの「ラッコとガラス玉」のページもご覧ください。

この特別展は、2001年9月20日(木)〜2002年1月15日(火)まで開催されています。

「ラッコの道」・・・北太平洋から中国、ヨーロッパという毛皮の巨大市場につながるラッコの道があったそうです。
ラッコは、クロテンとともに最上級の質の毛皮とされ、その美しい光沢と柔らかな手触りは、大変珍重されました。
そのため乱獲が相次ぎ、1800年代の後半には、ラッコは絶滅の危機にさらされましたが、
1911年に国際的な保護条約も結ばれ、近年は生息数も増えてきました。




muny seaotter@t.toshima.ne.jp