昭和31年
昭和31年 1月23日 立派な花嫁衣裳
昭和31年 1月23日   豊島区婦人団体協議会(武部りつ会長)は昨年十一月「芸能コンクール」を開催し、その収益で花嫁衣裳一式を購入。この衣装は東横に誂えたもので一式八万五千円もした立派なもの。協議会の手で振興会館等で結婚式をあげるお嫁さんに安く貸し出しをすることになっている。
昭和31年 2月12日 町名変更「池袋東と決定」
昭和31年  池袋東口の区画整理施行に伴い、町名の変更が問題になり昨秋から研究を進めてきたが、六日行われた「池袋東口町名変更協議会」でその最終案がまとまった。これによると、現在の池袋一丁目は山手線を境に南北に分断し日の出町の大部分を包含して池袋東一丁目となる。その他雑司ヶ谷五丁目は環状線内にある雑司ヶ谷六・七丁目を包含して池袋東二丁目、雑司ヶ谷四丁目は現状のままで池袋東三丁目と改称されることになり、ここに発展の途上にある大池袋にふさわしい町丁名が生まれるわけである。
昭和31年 2月12日 温泉ブーム
昭和31年 2月12日   池袋七色温泉が四月の開店を目指して工事に大馬力をかけているが、これについで西巣鴨ガン研前に「観光温泉」、池袋一丁目の「山手天然温泉」と、このところ出願が相次ぎ、豊島区も“温泉ブーム”に乗ったかたちである。これは一般浴場と異なる特殊浴場で、料金も百円で一日温泉気分に浸って遊べるという特色がある。
昭和31年 2月26日 丸物進出に反対
昭和31年 2月26日  池袋ステーションビルは二十二日に起工式をあげたが、この民衆駅には京都丸物百貨店の進出が約されており、これについて当初予定の観光ホテルが進出してくるのならともかくも、このように池袋が百貨店の進出に食い荒らされているときに、今また京都丸物の進出をみることは一人池袋の商店のみならず、豊島はもとより、沿線中小商工業者の息の根を止めるものであるとし、京都丸物の進出反対期成同盟が池袋西口商店会を中心としてつくられ、運動をすすめている。丸物進出反対については二十日の豊島区商店連合会の席上、池袋西口・山田酉男氏から、こ
昭和31年 4月15日 作家の山手氏が横綱
昭和31年 4月15日  所得税確定申告は三月十五日に締め切られ、豊島区の所得番付が決定した。@井口長次(作家山手樹一郎)一〇、九五七、六四四円 要町一丁目A松平頼明(法人役員、元公爵)九、八四六、三六四円 駒込四丁目B小野田忠(社長)九、二二三、五五七円 駒込五丁目C本田常一郎(本田技研社長)八、四六八、六一二 池袋三丁目D西済(会社員)七、七〇〇、八二八円 千早町二丁目。
昭和31年 7月1日 PTA汗の奉仕
昭和31年 7月1日 巣鴨小学校の校庭に古新聞や古ビン等が山のように積まれた。これは同校PTA(四海民蔵会長)が今年度の事業として給食室整備のために廃品回収運動を起こしたもので、教育事業に熱心なお母さん方、エプロン姿もかいがいしく汗まみれになってリヤカーを引くなど奉仕を行った。当日の売上は約六万円で、秋にもう一度実施し、募金によらない廃品回収で逐次学校を整備していくという。
昭和31年 7月8日 ダニ続発 五百人喰わる
昭和31年 7月8日  先に西巣鴨中学校ほか五校に家ダニが発生したが、今月に入ってさらに真和中学校他三校が相次いで家ダニに見舞われ、区教育委員会を狼狽させている。
昭和31年 8月5日 「千川部落」立退き運動
昭和31年 8月5日   不法占拠で「犯罪の温床」いわれ、各方面から立退きを求められている要町三丁目の通称・千川のバタヤ部落も新生会(会長横山周三郎さん)という自治組織を結成し「周囲には決して迷惑をかけない」といっていた。しかし、同部落の住人が昨年は二百数十人だったが、今年は約三百五十人に増加、地主樋口産の土地約千二百坪いっぱいに小屋を建て、それぞれバタヤを営んでいる。その中の一人が消火栓鉄蓋の窃盗を働き現行犯逮捕されたのをきっかけに、立退きを要求していた地元の町会やPTAから、徹底した取締りを、という声が強くあがった。
昭和31年 8月19日 街商児を調査
昭和31年 8月19日   民生委員協議会は十四日、各地区ごとの協議会を開催、池袋の盛り場で特に問題となっている児童生徒の花売りなど街商児の調査指導を行うことを決めた。この街商児は推定によれば十八歳未満で約五十人おり、主に女子である。