2011年10月

第2918号 2011年10月19日号


被災地からも出演
 「民俗芸能 in としま」盛況


 豊島区と公益財団法人としま未来文化財団が主催する「第23回 民俗芸能inとしま」が10月15日、東池袋の豊島公会堂で開催され、たくさんの民俗芸能ファンが訪れ盛況だった。

 今年は、豊島区の文化交流都市・宮城県石巻市の国指定重要無形民俗文化財『雄勝法印神楽』と、栃木県那須烏山市の『烏山の山あげ歌舞伎舞踊』が出演。東日本大震災が起きる前から出演が決まっていたが、この度の震災では、石巻市雄勝町も那須烏山市も大きな被害を受けた。特に、雄勝町では神楽の面や衣装などの道具の流失だけでなく、保存会の会長も犠牲になり、一時は出演も危ぶまれたが、豊島区と石巻市両都市の今までのつながりと「地域の宝である神楽を広め盛り上げていきたい」という保存会の強い想いが今回の出演実現につながった。

 当日は、『雄勝法印神楽保存会』に対してとしま区日本舞踊家集団と観客からの義援金約30万円が贈呈された。

 ほかの出演は、民俗芸能inとしまでは毎回お馴染みの冨士元囃子(豊島区・富士元囃子連中)、長崎獅子舞(豊島区・長崎神社獅子連/城西大学付属城西中学・高等学校生徒/長崎小学校児童)、秩父屋台囃子(埼玉県秩父市・高野右吉と秩父社中)。

 冨士元囃子は、明治40年頃に豊島区高松の長崎冨士塚(国指定文化財)の講元を中心として発生、平成14年豊島区無形民俗文化財に指定された。かつて長崎地域が農村であった頃の、のどかな笛の音と、締め太鼓の小気味よいテンポを聞かせるのが特徴。

 長崎獅子舞は昭和44年から、毎年5月の第2日曜日に長崎神社の祭礼で演じられている。4本の笹竹に囲まれた「モガリ」という作られた聖地の中で様々な舞を舞う。その獅子舞と獅子舞用具が、平成4年豊島区指定無形民俗文化財に指定された。地元有志による長崎神社獅子連と、城西大学附属城西中学・高等学校獅子舞研究部のみなさんが継承活動に取り組み、また地元の長崎小学校では、長崎神社獅子連の指導のもと児童や区民が練習に参加し、地域ぐるみで獅子舞の継承に取り組んでいる。長崎小学校は、昨年度に国立教育政策研究所の伝統文化教育実践研究校の指定を受けた。今回の公演では、長崎小学校の6年生の子どもたちも舞台に立ち、「フンゴミ」という舞を披露した。


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