「9月24日」巣鴨・高岩寺大祭 大般若経、地蔵経が一度に
9月24日は、巣鴨のとげぬき地蔵尊・萬頂山高岩寺の大祭で、境内はいつにもましてたくさんの参詣者でにぎわう。 近年はお地蔵様の厄除け祈願のみならず、東北震災復興のこけし展示や禁煙推進の健康寺として多くの人々から広く信仰を集めている。
高岩寺大祭は近隣からご縁のある寺院住職方が約40名ほど参加して、大がかりな法要を修行となり、「普段はなかなかお唱えする機会のない大般若波羅密多経 (大般若経)六百巻をすべて転読し、ならびに延命地蔵菩薩経(地蔵経)をお唱えします」と来馬住職。
大般若経は、唐の玄奘(げんじょう・三藏法師)が訳した諸経典中で最大のもの。大乗仏教の根本的な思想が盛り込まれているという。
このようにありがたい、ふたつのお経、大般若経と地蔵経が一度に、厳粛に、大勢の僧侶 によって読まれることに意義があり、熱心な信者が詰めかける。
大祭は「正五九(しょうごく)参り」ともよばれ、1月、5月、9月と、年に三回。法要は午前10時30分からと午後2時30分からの二回行われる。
法要で20人の僧侶が30巻づつ、計600巻を偈文を唱えながら、経本に風をおいれするという大般若経転読は圧巻。お経を唱えるのと同じご利益があるとされ、さらにお経の転翻 (てんぽん)によって発生する風にもご利益があるとされている。中央では導師である来馬住職が理趣分を読誦し、最後に転翻を行じる。
現二十九世住職、来馬明規氏(内科・循環器・禁煙指導専門医・医学博士)は就任後、参拝の方々の健康と長寿を願い、敷地内を禁煙とし、建物内の煙草、喫煙補助具持ち込 みを控えさせた。本堂、境内、商店街にあわせて7台のAEDを設置するなど、救急救命体制にも力をそそいでいる。また山門右手では生活相談所「とげぬき生活館」を設けて無料で人生相談を実施している。今年4月に50周年を迎えた。
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