2018年9月

第3226号 2018年9月19日号


トキワ荘ゆかりのグループ
 「新漫画党」のパネル展


 トキワ荘ゆかりのマンガグループ「新漫画党」を紹介するパネル展示が、西武池袋線椎名町駅自由通路にある椎名町駅ギャラリー(長崎1-1-22)で開催されている。期間は11月末まで。

 同駅名の「椎名町」は、現在の豊島区南長崎の旧町名。かつてこの街には、昭和20年代から30年代にかけて手塚治虫をはじめとするマンガ家が集い、青春時代を過ごした伝説のアパート・トキワ荘があった。こうした地域の歴史・文化を紹介しようと、平成23年の椎名町駅舎の改修工事に伴い「椎名町駅ギャラリー」が整備された。同ギャラリーでは、これまでトキワ荘にゆかりのあるマンガ家やトキワ荘での暮らしなどの展示を行ってきた。

 今回紹介する「新漫画党」は1954年の春、上京の下調べの折にトキワ荘を訪れた藤子不二雄(A)と寺田ヒロオが意気投合し、若手のマンガ家を集めて新しいグループを作ろうと話したのがきっかけで、同年7月に結成された。主にトキワ荘で行われた会合の中での語り合いはマンガを描くいい勉強であったという。本展示では、「新漫画党」の会合の様子、合作マンガ発表、機関誌の発行の3つの活動を紹介。

 「新漫画党」の活動の中でもユニークなのが合作マンガの発表だ。複数の党員の絵を集めて原稿に貼った作品『漫画図鑑 けもの編』と5人のマンガ家が1ページずつリレー方式に執筆するリレー漫画『ゆかいに気ままに』の2作品をパネルで紹介している。

 区の担当者は展示にあたり「若手時代の貴重な合作を紹介しています。タッチの違い等を見比べながら、ご覧ください」と語っている。


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