高松小「地域安全マップ」 NPO法人ささえ手の取組み
高松小学校で「地域安全マップ」の取り組みが9月13日20日と二日間かけて行われた。高松小学校では2012年から毎年、5年生を対象に授業に取り入れている。
地域安全マップとは、犯罪機会論を教育に応用させたもので、社会学博士の小宮信夫立正大学教授が考案。犯罪機会論は犯罪を起こしやすい条件(機会)に着目し、そこから犯罪防止策を考える理論で、「個人」には一切注目しないという点が犯罪の動機に注目する犯罪原因論との大きな違い。犯罪が起こりやすり場所を見分けられるようになると、危険な場所を回避したり、最大限の注意を払ったりすることができるようになるという。
犯罪にあった時に声をあげる、防犯ブザーを鳴らす、といった指導も必要でしょうが、それよりも犯罪に合わない指導が必要だと、安心して暮らせる地域を広げ、次世代につなげる活動をしているNPO法人ささえ手が高松小学校以外にも、要小学校、池袋小学校で指導に入っている。
まず、危険な場所のキーワードを授業形式で学び、実際に街を歩くフィールドワークで落とし込み、それをマップにまとめていく。この一連の作業で、危険な場所の認知が出来るようになるだけでなく、地域に安全なところが多いことや、街の人にインタビューすることでコミュニケーション能力も高まる。
また、マップにまとめ上げる作業は協調性も高める。たった2日の作業ですが、様々な成長の機会が準備されている。
ささえ手の代表で講師をしている田中美和子氏は「たった数時間の勉強だけれど、どこに行っても、何歳になっても自分の身を守る能力が付く大事な時間だから集中して勉強してね、私も一生懸命伝えます。と言って、始めると子どもたちは真剣に取り組んでくれます。ぜひ、その結果を大人にフィードバックしてほしいと思っています。例えば、落書きを見つけてきたらそれを消すのは大人です。子どもたちと力を合わせて安心して暮らせる地域づくりができたらいいと思います」。そして、いつも子どもたちに「ほとんどの大人がみんなの幸せを願っていること、みんなには落書きをする人ではなく消す人になってほしい」と伝えている。
写真の説明
危険な場所のキーワード「入りやすく見えにくい」という授業風景
まちあるき、近所の人へインタビュー
マップ作りのポイントの説明
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