2019年3月

第3248号 2019年3月20日号


高齢者によりそい活動4年
 ささえ手サロン 笑顔でフィナーレ


 高齢者向けの介護予防を目的とした場として、平成二十六年に豊島区より委託を受けてスタートし事業展開をしてきたささえ手サロン(主催・NPO法人ささえ手=田中美和子代表)が三月六日をもって終了した。

 ささえ手サロンの特徴はとにかく楽しむこと。そしてその楽しい輪にたくさんに人を巻き込むこと。これまで何度かサロンの活動を記事として取り上げてきたが、参加者のみならず講師やスタッフがとても楽しんで参加していて、これぞ「ボランティアの神髄」と伝えてきた。

 約四年間の活動の中で一番心に残るものを参加者に聞くと「手品、顔ヨガ、絵手紙、デコパージュ、石鹸アート、脳トレ、おはじきやトランプ…」まだまだ出てくる。「ハンドベル、カラオケ、フルートやバイオリンのコンサート、ベリーダンス、フラダンス、花笠音頭、盆踊り…」学びも多かった。「防災セミナー、傾聴、空き缶コンロクッキング、高齢者の暮らしの工夫、認知症予防講座…」とくに手作り紙芝居による「ストップ詐欺」や手作りかるたは、ささえ手サロンスタッフが参加者の皆さんに合わせて作成したので、大変受けもよかった。楽しい思い出が多くて、一番が決められない。

 そこで、ささえ手サロン立ち上げからの軌跡を、田中代表に伺った。 「ささえ手サロンはNPO法人ささえ手の安心して暮らせる地域を広げ、次世代につなげるというミッションの一環としてスタートしている。サロンに参加することで参加者同士が顔見知りになって繋がったり、学びや体験を自分のご近所さんと分かち合ったりすることで笑顔の場が点在し、そして、点と点がつながり、それがつながって線となり、線がつながり面となる。

 そうして安心して暮らせる空間が広がっていってほしいという目的のもとに、なるべく近所の方を講師に招いてイベントをしてきた。この数年で、ご自分でサークル活動を始められた方もいて、目的はクリアできたと感じている。

 また、私たち自身もヨガ・ストレッチで体は健康になり、毎回の企画立案で頭を使い、運営しては元気をもらえ、心も魂も健康になった。会場を貸してくれた区民ひろば要の職員の方々、同じ建物内にある西部生活福祉課の職員の方々にも応援いただき、充実した数年を過ごさせてもらい本当に感謝の念に絶えない。

 時代と共に求められるものは変化していく。これからも私たちができることは何なのかを考えながら活動をしてく所存です」。

 ファイナルとなった六日には、今までかかわってきた講師、スタッフが参加、田中代表から花束を受け取った。また、今後参加可能な場を社会福祉協議会CSWの方から紹介をもらうなど、“立つ鳥跡を濁さず”とはこのことかと。

 ささえ手という団体の在り方は、惑星探査機はやぶさのようにミッションをクリアして燃え尽きるような生き方をしていきたいとのこと。この一区切りは、次のステージに向けての充電期間に入ったと言えるのではないだろうか。


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