2020年3月

第3292号 2020年3月18日号


山門に紅白の大提灯
 とげぬき地蔵尊高岩寺


 連日たくさんの参拝者でにぎわう巣鴨・とげぬき地蔵尊高岩寺の山門にふたつの大きな提灯が飾りつけられ、境内隣りの信徒会館のこけし灯ろうとともに高岩寺の名物となっている。

 山門に設置されたのは大人の背丈をゆうに超す紅白の大提灯。それぞれに「とげぬき地蔵尊」「萬頂山高岩寺」と大書されて、参拝に訪れた善男善女は、この大提灯が飾りつけられた山門を通って本堂へと進むことになる。

 高岩寺は、曹洞宗の寺院で、正式な名称は「曹洞宗萬頂山高岩寺」。創建は1596年で、場所は江戸湯島が始まり。その後1891年(明治24年)に、巣鴨に移転してきた。巣鴨の街は中山道沿いの街として江戸中期から栄え、高岩寺が移転してきてからは信仰の街として親しまれるようになったという。

 高岩寺延命地蔵菩薩が「心身のとげ」を抜くと、病気治癒の御利益で知られるとげぬき地蔵尊。その由来は江戸時代に江戸小石川に住む武士の田付の妻が重い病に見舞われた。そのときに夫、田付は妻が日頃信仰する地蔵尊に病気平癒の祈願を続けていたが、ある日、田付氏の夢枕に僧侶が現われそのお告げ通り、地蔵の姿が書かれた紙を一万枚つくり川に流すと妻の病気が回復したという。そのあと、田付は毛利家の僧侶に御影を譲り、その毛利家で女中の一人が針を誤飲してしまった。その僧侶は、いただいた御影一枚を水で飲ませ、しばらくするとその女中は御影を吐き出した。みるとその御影に針が刺さっていたという。

 これが御影(おみかげ)の始まり。本尊の姿を刷った御影は縦4cm×横1.5cmの大きさで、本堂で授与されている。これを病気のある場所に貼ったり、飲んだりするとご利益があるといわれて今でも人々の信仰を集めている。

 また境内には、「とげぬき地蔵尊」の御影とともにご利益がある「洗い観音」がある。「洗い観音」は石造の聖観音像で、治したい病気、良くしたい体の部分に水をかけて洗いタオルなどで拭くとご利益があるといわれている。

 来馬明規住職は医師の資格を持つことでも知られており、「医僧」を信条として地域や参拝の人々の健康、とくに「AED」「禁煙」の普及に努めている。


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