第4回中学生1000字・第5回高校生1000字と夏休み課題の全感想

 今回は前回と比べると不作だぁ。なんて厳しいことを始めに書いてしまおう。みんな期末テストとかで時間がなかったのかなぁ。これは!というのが今回は少なかった気がする。まぁ、おじさんの感性だから気にする必要はないんだけどね。もし気を悪くしたらごめんなさい。という事で、今回は夏バテ?で感想になってないです。愚痴ってしまいました。
 と終わったと思ったら、中学生が一人増えましたし、夏休みの課題も発表になったんで、一応追加しておきます。但し凄く短いです。

第4回Q書房中学生1000字

Entry 1●『いじめ』葵さん
読んでいて、苛められている人の文章じゃないなぁ、と感じました。そうしたら、苛める側の人の想像での事だったんですねぇ。そういう意味ではびっくりしました。「いじめ」というのは確かに昔からあるけど、今のいじめは気づいていても止める人がいない「いじめ」になっている。という実情らしいですが、いい加減なくならないですかねぇ。でもこういうテーマが、学生1000字で出てくるのは嬉しいです。学生だからこそ書けるテーマですからね。


Entry 2●『甘い天使と月と僕』BlueBlueさん
ラスト近くの「見るだけで手出し出来ない自分…」ってあるのは、月の事ならば主人公だけど、人間達のいろんなコトを見ている結果の事なら天使というふうに、どちらとも取れる書き方になっていて、天使と主人公が同じ境遇なんだよといっている様でいいです。ひょっとしたら、主人公も天使と同じ様に、人とは少し違っているのかも知れないけど、違ってたっていいじゃないかというのが、さらりと伺える。こういう表現っていいですねぇ。


第5回Q書房高校生1000字


Entry 1●『私的哲学もどき?』中田 清さん
私の作品も小説になっていない事がよくあるんですが、これも小説とはいえないかも知れません。やっぱり小説には、少なくてもストーリー(しかも起承転結のある)が欲しいと思います。内容的には、人生に対する考え方が、もちろん年代も違いますから、違って当たり前ですけど、哲学とかっていうのは、若い頃の特権だと思っています。大きくなって色々な現実の垢にまみれていくと、人間は本来こういうふうに生きていくべきだという思いはあっても、その実践は、非常に難しい。もちろんそういう事を一生懸命考えてやっている人もいるだろうけど、そういう人って悲しいことに、社会で受け入れて貰い難い様になっている。と感じてしまいます。つい最近読み終わった、コリン・ウィルソンの「アウトサイダー」っていう本を思い出してしまいました。小説じゃなくて、論文みたいな500ページ位の読み難い本だったけど、学生のうちに読んでおくべき本だなぁって感じました。これは、自分の精神や肉体を高めるために、どうやったらいいんだろうと、模索している人達の話なんだけど、その生き方が、世間からみると、非常識極まりないという人達です。でも出来れば、精神を高めて生きていくにはどうしたらいいんだろうと考察していくという様な内容です。読んでみると人生観が変わるかも知れません。といっても、日本の風土には哲学は合わない様な気がする。

Entry 2●無題? ほくろさん
かわいい童話みたいです。所長さんが天国へいったという事は、別の所長さんが来るんでしょうか? どっちにしろ、なんでも一生懸命やらなくっちゃね。って感想になってないなぁ。1000字までの投稿なんだから、やっぱり425字は少な過ぎる。もっと色んな事(出来事)を書いてもいいと思いました。

Entry 3●『白い友達』神條あかねさん
捨てられていた子犬という説明は不要でしょう。なくてもよく解ります。後半から出てくるシローは実は人間なのかというふうに思って読んでいました。そういう設定もありかな…とね。ラストでのシロを埋めるというのは、きっと彼の写真を片付けたという事なんでしょう。もちろん彼の子供(子犬)であるはずがないですからね。うちも犬でも飼いたいなぁ。

Entry 4●『夜空の月は黄色とオレンジ』Beganさん
高層じゃなくて構想マンションというのは面白いです(って誤字だったりして…)SFっぽさが出ています。だいにんきを始めおとなげと読んでしまって、なんじゃ?なんて、バカだなぁ。と感想には関係ないんだけど、こういう読み間違いを少なくする為の言葉の選び方というには、私は注意します。「人気のある」なんていう風にね、でも、ひとけとも読めるか(自爆)だけど皆既月食って日本では3・4年に一度は見られると思ったけど、どうなんだろう。中秋の名月に皆既月食になるのは、後130年くらい経たないとダメだという話は聞いた事があるけど、月食の時間の長さというのは知らなかった。(ホントなの?)

Entry 5●『歌』Ruimaさん
おぉ、いいですねぇ。歌声が凶器になってしまう少女というのは、すごい設定ですが、その歌を耳の不自由な人が心で聴くというのは、感動物です。彼女の能力が小学校の音楽の時間に始めて発現したというのは、ちょっと出来過ぎの様な気もしますが、テープで何度もダビングして音質を悪くしていけば、大ヒットするかも知れない。なんていう事を考えてしまいました。

Entry 6●『走る』桐原さん
主人公は彼女の事を本当に好きなんだろうか?恋っていうものは、もっと熱いものだと私は思っています。一日でも会わなくっちゃ辛いというのが、恋なんじゃないかなぁ。気がつくと彼女の事を考えてる位じゃなくっちゃなぁ。卒業以来(多分半年位は)会っていなくとも大丈夫なんだったら、それは過ぎ去った淡い思い出の様な気がする。男ならドンとぶつかって砕けなくっちゃ。そうやって、人生を走り続けていくべきなんじゃないだろうか。って偉そうに言ってしまった。

Entry 7●『Do I believe you?』隠葉くぬぎさん
翼くんはOKの返事をしたと理解しましたが、いいんでしょうか?始めの笑いが、ラストの笑いであり、しかも涙ですから、きっと嬉し涙(翼くんのOK)だと理解しました。そう考えると、タイトルのYOUは、神様なんでしょう。こういう恋愛物はいいなぁ。私にはちょっと照れくさい気はしますけどね。

Entry 8●『蛾の戯れる場所』北条みゆいさん
主人公は信利の生まれ変わりなんでしょうか?または小夜の分身なんでしょうか?又は彼らに関係する人なのかも知れません。夢の中の設定という事にはなっていますが、生まれ変わりという事に関する幻想的な雰囲気は出ているとは思います。でもこの語り手が登場してしまう世界(夢)という事で、幻想的な雰囲気が壊れている様に感じました。まぁ、夢の中だからなんでもありなんでしょうけど…。だけど信利という名前からすると、武士の様にも感じましたが、恋愛感が今とは全然違う、武家社会で心中なんかするとは、思えませんがね。

Entry 9●『魔王の涙』トト♂さん
もうちょっと書いてよーっ。何がいいたいんだが訳がわからん。彼女の夢は彼氏の事だったんだろうか?(まだ見ぬ白馬に跨る王子様?かも知れないけど)始めのリーンで、夢だというのは解ったし、電話かとも思ったけど、目覚ましかぁ。ってそんなことはいいんですが、やっぱり私には理解出来ませんでした。

Entry 10●『そら』青葉 大地さん
途中の改行が多いなぁと思ったけど、改行が生きてますねぇ。主人公の悲しさが、何も書いてない行に表れています。ただ「あいつ」が女性なのか男性なのかが、喋り方だけからは判りませんでした。どちらとも取れる気がします。私だけかも知れませんが、ちょっと違和感がありました。

Entry 11●『ヒョウタン池より 愛をこめて』KAZUさん
思わずニコリとしてしまいました。いいねぇ、好きな人の誕生日に曲のプレゼント。彼女もきっと感動物でしょう。流れ星が二人を祝福しているようです。可愛いらしい作品。



第1回Q書房夏休み課題1000字(テーマ:夏の夜)


Entry 1●『花火が散るまで』Ruimaさん
夏の夜らしく、怪談とまではいかない(恐くない)可愛い幽霊の話。幽霊になっても諦めずに、告白するというのは、女性の強さかも知れない。男性も彼女の告白の勇気に脱帽して、彼女の事を好きになりかけている。いつまでも覚えていなくちゃね。

Entry 2●『夏の夜空に浮かぶもの』すずのすけさん
ちょっとやり過ぎか?父母まで殺してしまっては、どうやって生活していくんだか、判らない。せめて片親までにすべきだろう。満月の夜の犯罪発生率が高いというアメリカの話は本当なのかも知れないねぇ。

Entry 3●『俺の幻影蛍』北条みゆいさん
Ruimaさんの作品に感化されて書かれた様な作品に思われる。似ている。これが順次発表バトルの面白いところ。でもこれは仕方がない。似てしまったと判った分推敲が長くかかったものと思われる。幽霊から蛍に変わった。様に見せかける事で、夏の夜の不思議な感覚を味わいつつの、恋物語になっている。面白かった。でも蛍って東京じゃ見れませんからねぇ。ちょっと寂しいです。


Entry 4●『海人(うみんちゅ)の戦争』KAZU・改さん
夏の夜から、終戦記念日が思い浮かぶというのは、もちろん戦後派の私に取っても、びっくりです。沖縄の方言が正しいかどうかは、私には判りませんが、ユエが死んでしまう様な気がしていたのが当たった時は悲しかったです。読ませてくれますねぇ。そういえば、確かKAZU・改さんは、日付指定での掲載を望んでましたねぇ。ひょっとしたら、終戦記念日の掲載だったんでしょうか。私は、22日に読んでますけど。

Entry 5●『夏夜夢 勿忘草』青葉大地さん
わす〜れなぐ〜さ〜を〜、あなたに、 あなたにー。って歌を歌ってしまいます。夏の夜というテーマだとやっぱり不思議な事なんかのイメージが強いのか、こういった作品が今回は多いですねぇ。栞さんが忘れないでと訴えているにもかかわらず、ラストでは主人公が何も覚えていないらしいのが、不思議な雰囲気を出しています。

Entry 6●『七つの熱帯夜』Beganさん
何が何だかよく判らない球体。スフィアという映画もありましたねぇ。映画ではなんなのかは、およそ想像がつく様な説明がありましたが、これは、何でしょうかねぇ。ラストまで何だか判らないまま終わってしまいました。まぁ、何だか判らないからこそ、面白いんでしょう。