『犯人は誰だ3』
(やっと地獄の様な忙しさから開放されて、休み時間に文章を書く時間が取れ
る様になった。なんせ自宅にパソコンは無いし、帰っても疲れて寝るだけの毎
日だったから、とても投稿なんか出来るはずがない。二週間ばかりお休みして
しまった。さあ今日は何を書こうかな…)考えているときに、部長からお呼び
かかった。

「すまないが、マクロ展開プログラムのパラメータを最大9から20にして貰
えるかな」
「あっ、それなら99迄可能にしてありますから、呼び出す方で指定してもら
えば大丈夫です」
「そうなのか、助かるよ」部長は加藤に大丈夫だってよ、と声を掛けて机を離
れていった。
(やっぱり2桁対応しておいて良かった。さあ書くぞ)気持ちを切り替えて、
メモ帳を開いた。

 推理小説書きたいけど、文字数が少なすぎるよなーっ。まっ書き始めてから
考えよう。

 いつもの様に横40桁で25行分になんとか収めて、横30桁分で改行作業
をしてやっと出来上がり、名前を付けて保存しようとした時だった。

「あっ!」思わず声を上げてしまった。画面がパッと消えたのだ。瞬断?一瞬
他の端末をみたが他は何とも無い様だ。
「消えちゃったよ、四暗刻上がりだったのに」皆が私の方を向いたので、声を
上げた訳を知らせた。昼休みだったのと、プロジェクトが終わったばかりだっ
たので、ゲームをやっている奴ぐらいしかいないから、みんなにもゲームをし
ていたとでも思わせないと、昼休みに端末に向かって何やってるのか感づかれ
てしまう。

 しかし今回の作品は僅か30分で書き上げたとは思えない程の作品だったぞ。
(まっ今までの作品もそんなに時間を掛けてるわけじゃないけどね。大体文章
が下手だって女房に言われてから、リハビリのつもりで始めた投稿だけど、一
次予選を一度通過してから癖になってきただけなんだから)

 周りを調べてみると、何とコンセントが抜けていた。何かのショックで抜け
たのか!?くそっ残念だな。

「犯人は誰だ」と怒ってもマウスを使った読者でもキューピットでもないのは
判っている。

 コンセントの側を最近通ったのは…部長だ!だが時間に差があり過ぎる。こ
んな所でトリックを使ってプラグを抜く奴なんている訳ない。








(解答)
主人公の勘違いで最近コンセントの側を通ったのは、昼食から帰ってきた女子
社員でした。足に引っかけてプラグを抜いてしまったんだけど、恐くて言えな
かった。

(作者註:こういう事もある)