|
平成18年 決算特別委員会・全部の補足質疑
2006年10月17日
介護事業者の不正を質し安心の介護事業を
此島澄子委員
希望に応えて質問を絞りに絞って。
399ページなんですけれども、介護報酬の返還金の未収入分についてお伺いしたいと思います。
4番目の加算金という収入未済が1,122万円、それから返納金で収入未済が3,175万円ぐらいありますよね。調定額と収入未済が同額で収入率0%となっておりますけれども、これらの内容について説明をお願いします。
稲葉介護保険課長
これらにつきましては、スマイルサポートの不正請求事件というのをご存じかと思うんですけれども、平成16年度に大変、多額の不正請求がございまして、その調定の未収入がございまして、介護報酬分と、それから加算金、介護報酬の未済分がここの金額のほとんどを占めてございます。
此島澄子委員
地元ですので、知り過ぎるぐらいに知っているわけなんですけれども。
平成16年に不正が発覚して、新聞でも記事が載って大騒ぎになったわけですけれども、この不正内容というのを改めて確認したいんですけれども。
稲葉介護保険課長
この事業者は居宅支援事業所と訪問介護事業所を開設いたしておりました。
やはり、居宅支援におきましては、不適正と思われるサービスの計画、それから運営基準どおりの減算の請求がなかったということ。それから訪問介護、ヘルパーさんたちにつきましては、例えばですけれども、生活援助型のサービスがほとんどだったのにも関わらず、報酬の高い身体介護で請求をしていたとか、それから、その日にキャンセルしたのにも関わらず介護報酬が請求されていたとか、あとは介護保険の対象外のサービス、趣味とか外出のサービスにも介護報酬の請求をしていたとか、こういう事情で、平成16年に、東京都が実地指導に入りましたのは5月18日で、7月20日には監査に入っておりまして、9月1日に事業者が自ら事業を廃止した、そういうような経緯がございます。
此島澄子委員
それに対して行政としては、どのような対応をとっているんでしょうか。
稲葉介護保険課長
その時、納付をすぐしてくださいということで、手渡しで納付書を渡してございますけれども、その後、督促を発送いたしまして、その後も催促書の発送はずっと続けさせていただいております。
此島澄子委員
納付書を送るだけですか。
川向保健福祉部長
こういった不正請求の場合には、考えられるのは3つあると思います。1つは行政的に処罰すること。処罰といいましても、ストレートには事業所の取消しということになります。そういった取消しに進むかということでしたんですけれども、その前に廃業届けを出してしまったんですね。行政的な処分がそのままなされているという状態です。
もう1つは、民事的に、今、介護保険課長が申し上げましたように、うちの方で請求すべき金額を特定いたしまして、それを請求しているという状態でございます。私も直接お会いしまして、その請求をいたしたところでございます。もう2年近くなるわけなんですけれども、事業所としては資力がないというようなことで、顧問弁護士がそれなりの証明を持ってきて、請求しても支払うお金がありませんということを、今のところ言われております。それでは私はまずいと思います。
3番目としては、刑事罰があると思います。いわゆる、先程言いましたような身体的な介護という高い介護報酬を受けられるサービスを提供したものとして、実際には生活の介護の方のことしかやっていないのに、高めの請求しているというようなことになりますと、役所の方を詐罔しているというか、騙して、高いお金を取るということになると、刑法上の詐欺罪に当たるんではないかということで検討してまいりました。
この件については、2年前ですと、まだ、こういった行政的な介護保険の制度の中で、詐欺罪の成立というのは非常に難しいというようなことを関係各所から言われまして、ちょっとじだんだを踏んでいたんですけれども、ここ1年、半年ぐらいですけれども、介護保険の不正請求、非常に多額なものがいくつか出てきまして、それを詐欺罪として立件起訴するということが出てまいりましたので、改めて、今、関係の警察等と協議して、できれば、そっちの方で詐欺罪の成立を主張して、認められれば、警察の力でもってある程度の、例えば資力が、別なところに預金があるとかというようなことも発覚いたしますれば、差押え等のこともできるんではないかと思っております。
此島澄子委員
近隣では、子どもさんだと思うんですけれども、他区でもって別の事業者を立ち上げて、そこでやっているというような話も、本当かどうかわかりませんけれども、聞くんですよね。それで、本当にいろんな近隣の方たちから、区民の方は1割負担ですから、余り返還しなければならない部分というのは、1,000円とか、少ないと思うんですけれども、どうして、あのまま自宅に、今までの事業所にいられるのか不思議だという声も聞いております。これは時効があるんでしょうか。
稲葉介護保険課長
介護保険法の第22条の第3項の規定によります返還金及び加算金の時効につきましては5年でございますけれども、このことが、例えば不法行為と該当する場合には20年という時効になってございます。
此島澄子委員
20年あってもなかなか、早いことしないと大変厳しくなっていくかなと思うんですけれども、本当に4,200万円って大金ですから、この金額が給付費の一部となっているから、保険料に影響していくことになると思うんですね。全く返還してもらえないということになると、やっぱり行政としての責任、区は保険者ですから、問われるんじゃないかと思いますけれども、そういったスマイルサポートの返還が一切なされないということに対する区民の声というのは挙がってきておりますでしょうか。
稲葉介護保険課長
今回、大変、保険料が引上げになりましたので、その説明会に、この地域に伺いますと、皆さん、区民の方が、区は、本当にみんなお金がないのに保険料をまじめに払っているのに、こういう強いところに弱くて、弱い人に強いということで、大変、区の姿勢を問われる、詰問的なことがございます。電話等でも数件いただいてございます。
此島澄子委員
介護保険の悪質事業者は非常に社会問題になっていると思うんですけれども、今後の介護保険を維持、前進させていくという部分では、本当に事業者に対する指導とか監督というのは、しっかり行政としても力を入れなきゃいけないと思うんですけれども、その部分に対する考えはどうなんでしょうか。
水島助役
有限会社スマイルサポートのお尋ねの件につきましては、ちょっと行き詰っているわけなんですけれども、悪意かどうかを判断するのに当たりまして、よくこういうケースであるのが架空請求。架空請求でも全然せず、やっていないにも関わらず、介護保険を請求する。そうではないんですね、今回の場合。ですから、過大請求なんですよ。1時間しか訪問介護をやっていないにも関わらず2時間請求しているとか、そういうことなんです。
ですから、現在、会社はつぶさないで、そのままあるんですよ。ですけれども押さえる資産が全くないんですね。なまじ、新聞に出ただけに、周辺の方も、何で、あのままなんですかと。会社はそのままあるし、何も変化がないと。区も一体何をやっているんですか。
これはごもっともな区民感情なんです。私どもも押さえたくても押さえるものがない。それから、約4,000万円というのは推計なんですけれども、これが過大請求だと思うんです、全部、ほとんど。
それで、これを、とにかく刑事告発をして、そういう方からきちんとこれは、区民の皆様といいますか、できるだけのことをやったということを私どももやりたいですし、ところが、刑事告発するのに、告発を受理してもらうのには、これまた簡単にいかないんですよ。その辺を、今、警察といろいろ詰めておるんですけれども、さらに努力をしてまいりますが、こうした悪質業者が極めて、全部というのは大変言い過ぎなんですけれども、非常に多いんです。実は、ほかにもちょっとありまして、額は小さいので、全部とれたようなものもあるんですけれども、これを組織的にどういうふうに対応するかということをきちんと考えたいと思っていまして、来年度、組織をつくって対応するかどうか、その辺まで実際検討しております。
これは、私どもだけの問題ではなくて、全国の自治体の大きな悩みなんですが、とりわけ今回のケース、スマイルサポート、それから先程ちょっとお話しました他にも実はあると申しましたけれども、それに毅然として対応するという姿勢が、豊島区は極めて23区の中でも非常にすごい対応をしていると、実は東京都からも言われておりまして、そういう姿勢を今後もきちっと貫いていくのには、やはり、それなりの組織も必要かなと。
ところが、職員をつけるとなりますと、相当な経費もかかりますし、それだけの効果があるかどうか、非常に悩んでおりますが、積極的にこうした問題には対応していきたいと考えております。
ですから、議会の方にも、4,000万の方の顛末も報告しなければなりませんし、それから、そうした来年度に向けて、新たな取組みをやるならば、それもご説明したいと考えてございます。
此島澄子委員
やっぱり、区民、さっきからの保険料が高くなった話もありますけれども、そういったものを払う以上は、悪質業者に対しては、行政として、しっかりチェックしなければ申入れが立たないといいますか、そういうことがございますから、しっかりとこの機会にそういったものを立ち上げて、問題解決に向けて取り組んでいただきたいんですね。
このスマイルサポートなんか、本当私も、社長をこの前、去年かおととし、福祉まつりの、区民センターの3階くらいで、バザーの販売のところで売っていたんですよね。その事件があった、その後ですよ。どういう神経をしているのかと思っちゃいましたけれども。本当にそういった人たちをしっかりと法の下に裁いてもらいたいなというふうに思います。
それで、こういったスマイルサポートを初め、いろんな福祉を食い物にするような事業者というのは、非常に出てきていまして、介護保険の福祉用具、厚生労働省の方から通達というか、ありましたけれども、本当に莫大な金額が常態化していて、利用者としては1割負担で済むからということで、負担額としては大したことないと思っちゃうんだけれども、例えば、ポータブルトイレでも、すごい画期的なものがあって、50万円ぐらいするもので、それで1割負担だから5万ぐらいなんだけれども、それも払わなくてもいいですよみたいな形で利用者に迫ってくる事業者もいたんですね。
そういうふうに、本当にずるがしこいやり方でやっている事業者があるなって思うんですけれども、区内にそういった事業者を扱っているような事業所というふうに関わってくるかと思うんですけれども、区内の事業所数と、今回、豊島区、この4月からチェックというか、監督の調査員というんですか、その方たちを2名ぐらい配置してと、先日、伺ったんですけれども、それで、調査に事業所に当たっていると聞いたんですけれども、その件について伺ってよろしいでしょうか。
稲葉介護保険課長
2名の職員というのは、給付適正化のために2名、非常勤職員を雇いまして、その職員の主な仕事はケアプランに基づいてきちっと仕事がなされるかということで、こういう悪質事業者をどうにかできるような、とてもそういう立場の職員ではございませんので、それはあくまでも給付の適正化ということで、一応、2名の非常勤が配置されてございます。
此島澄子委員
それをやってみて、どうなんですか、実際は。
稲葉介護保険課長
実態調査をすれば、まず、ほとんど行けば、8割方、やはりちょっと間違いの請求があったということで、それはすぐ返還していただいております。制度をよく知らなくてとか、あとは、やはり、こういう方にはこういう生活援助型のサービスをしてはいけないのに、やっていらっしゃるということをお話しすれば、それはすぐ返還していただくというような形で、そこに関しましては、大変、成果を上げてございます。
此島澄子委員
給付の適正化にしても、しっかりと取り組んでいただきたいなと思うんです、区民のために。
やはり、そういった、先程から本当に区民の保険料が変な意味でつり上がっていかないように、悪徳事業者、そして、事業所によって、保険料が今回も1人当たり1,000円ぐらいアップしたということについては、私たち、地元でも、現場で区民から説明責任が問われるわけですよね。介護保険課長も一生懸命あちこち行って、説明会とか開かれましたけれども、本当に、開いても開いても納得してもらえないような、それだけ利用者が増えたということでは済まないような額ですよね。
今後のことを考えますと、チェック体制というのは、しっかりチェックしてくださいよと区民から言われるんですよ。本当にチェック機能、その辺を、今、そこにお金をかけることが将来にわたって、どれだけ区民の負担料の削減になるか、それを思ったら、そこに、お金がないなんて言っていないで、今、ここにかけなきゃいけないと思うんですよ。
そういう部分で、ぜひ、その辺を考えていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
稲葉介護保険課長
すみません。先程のお尋ねの中で、お答えをしていなかったのですけれども、事業所は約250ほどございます、豊島区には。
ただ、事業所は全国で豊島区の方がご利用なさっていますので、他区の事業所も結構不正の事業所が多ございますので、一応、豊島区にある事業所は、その程度でございます。
やはり、今、委員がおっしゃいましたように、これからの介護保険の発展といいますか、維持を考えますと、やはり不正請求に力を入れることが、私ども行政の一番大事な仕事かと思いますので、来年の、これから組織のこともございますので、そういうことは、ぜひ強く体制づくりをやっていきたいなと考えてございます。
此島澄子委員
豊島区では絶対不正は許されないぞという、そういうイメージが浸透するように徹底してやってください。よろしくお願いします
|