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チラシは一部もらうことにしている
音楽会は殆どの場合、家内と一緒だ。なにも「何時でも老夫婦仲良く二人そろって」という訳ではないが、楽しみの一つだ。二人でビニール袋に入ったチラシ一組を頂戴する。一冊の本ぐらいある分厚いものでありずっしりと重い。ご丁寧に同じ主催者のチラシが当日のプログラムにも数枚はさまれている。
勿論もらうことを拒否している人も居るが、それにしてもどうしてこんなに大量に作られるのだろうか。

最近のものは大変カラフルで美しい。また紙質も上等で、こないだはこれ等をそろえているとき「痛てぇ!」と思ったら指に血がにじんでいた。殆どがツルツルしたアートペーパーで、再生紙を使ったものは数枚だった。

こんなに上等なものにする必要があるのだろうか?その効果や如何。
音楽会の幕間で中を見ることもあるが、たいがい家に「お土産?」として持ち帰り、中味を一通り見ることにしている。
よく見ているとクラシック音楽会のトレンドが見えてくる。だがその中から関心があるもの2〜3枚を残して他は総てゴミとなってしまう。大量の上質紙のゴミでありもったいない気もするが、チラシとはそんなものだ。
外国でこんなことをしているところがあるのだろうか。
考えようによっては資源の無駄使いと云えない事も無い。しかし、この社会も生き抜かなければならない。宣伝活動はやめるわけにはゆかないのだろう。

チラシの出来は大変よい。ただキレイなだけではなく情報量が多い。曲目は当然だが、裏面を見るとオケや演奏家の紹介が、かなり詳しく書かれている。曲の解説に興味が無い私にとってはこれがあればプログラムは不要だ。ただ最近は外来演奏会をのぞくと立派なプログラムがタダで配布されている。
それにしても外来演奏会のプログラム1000円也は如何にも高すぎると思う。

日本の音楽マーケット
東京にいると世界中の一流演奏家の演奏が聴けるという。音楽ファンにとっては大変ありがたいことだが、海外の音楽家にとっても、絶好のマーケットの一つと云ってよかろう。
事実、一昔前までは夢のような存在だったベルリンフィルやウイーンフィルなど超一流オーケストラまで毎年のように訪日する。その昔、カラヤンやハイフェッツの演奏会の前売りに徹夜で並んだこともあるのだ。
これは演奏家にとってもご同様だ。日本びいきの演奏家は多いと聞いている。
なるほど素晴らしいコンサートホールがここ彼処にあり、治安もまずまず、聴衆は品行方正で外国人コンプレックスが強く、食べ物もウマイときては演奏家にとってはウハウハだろう。しかし、邦人の海外で活躍を考えるとチャラということか。
キレイなチラシに一通り目を通したが、「このまま捨てるのはもったいない」と思い、少し詳しく調べてみた。

チラシから分かったこと
ざっと調べてみたら下記のような結果だった。チラシの数は、配布される場所やシーズンでも違いがあると思われるが毎回同じような分量だ。

@配布枚数は全部で90部
但し、一枚ものから複数ページある小冊子のようなチラシ?もあるので、総枚数は100枚以上

A音楽会の延べ回数は約190回

Bチラシに占める外来演奏家の割合は延べ50回、割合は約26%

(注)外国人が来日して日本のオケを振る場合はカウントに入れていない


Cジャンル別
チラシの約7割はオーケストラの演奏会
「リサイタル」は声楽が多く、「その他」はバッハ等の宗教曲が大半を占めている。

D作曲家別ベスト10
オーケストラやオペラの演奏会に限って見るとベートーヴェンがトップ。続いてブラームス、チャイコフスキー、モーツアルトと続いている。(右上のグラフ参照)
ラヴェルは「ボレロ」を取り上げた演奏会が多く、同じくムソルグスキーは100%「展覧会の絵」だ。この後に続いているのはバッハ、ストラビンスキー、シューベルト、シューマン、ヴェルディ、等がほぼ同数で取り上げられている。リサイタルではショパン、リスト、ラフマニノフなど、おなじみの作曲家の作品も多い。
日本の聴衆の好みの傾向がわかる。ある程度想像できる結果だが、私の好きな作曲家の順番とほぼ同じなのでビックリした。

E料金体系
★邦人演奏会  最高18,000円〜最低2,000円まで(最高はS席単純比較)
最高は「新国立劇場のオペラ、カルメン」だが、オーケストラは大体6,000円から7,000円程度が多い。

★外来演奏会  最高25,000円〜最低2,000円まで(単純比較)
最高は「ロリンマゼール指揮のNYフィル」続いて「スロブァキア国立歌劇場のオペラ椿姫」で、殆ど同額で「ハイテンク指揮のドレスデンシュターツカペレ」となっている。平均的な料金は15,000円前後か。最低はオルガンのリサイタルだった。何故か分からないが高い演奏会には別に「プラチナ券」というのがある。
因みにこの場合は30,000円だ。今までこの券については知らなかった。

F何時から何時までのものか?
今年5月から10月くらいまでの半年間のチラシが大半だが、来年の定期演奏会の予告を除くと、年末の第九のチラシも散見された。

よいか悪いかは別として、この程度の膨大な量のチラシが毎回配られているのが現実だ。このような中味はシーズンにより少し異なっていると思われるので半年後にまた調べてみたい。

チラシを見て聴いてみたい「音楽会」

100枚近いチラシを眺めていて「聴いてみたいな」と思った音楽会が10ほどあった。
その一つはパウルパドゥラスコダのビアノ独奏会と秋に行われるNHK音楽祭の出し物だ。
スコダは懐かしいピアニストだ。まだ学生の頃音楽喫茶店でよく耳にした。
当時はLPレコードが出始めた頃で簡単には買えなかったが名前はよく覚えている。

当時レコードでよく聴いたのは彼以外には、ルービンシュタイン、ギーゼキング、ゼルキン、カサドジュ、バックハウス、ホロヴイッツ、イエルクデームスなどと記憶している。今回の演奏曲目は総てがドイツ、オーストリアロマン派中心の作品だ。
前記「音楽祭」のオーケストラの競演は素晴らしいので、是非一回は聴きたいと思うが、入場料が年金生活者にとってはやや高すぎる。1人1万円を超えるような金額では二の足を踏まざるを得ない。買うとしたらC席以下になる。
このオーケストラの競演で、是非聴きたいと思うのはマリスヤンソンス指揮のコンセルトヘボー管弦楽団の演奏会だ。「悲愴交響曲と春の祭典」というロシアものの選曲にも興味がある。

安くて、近くて、面白そうな演奏会を探す

わが家から池袋の「東京芸術劇場」までは東京メトロで二駅、ブラブラ歩いても20分の距離だ。ここは音響もよく大変気に入っているホールだ。正面のパイプオルガンはフランス製で二つの顔を持っている非常に珍しい楽器だ。何時見ても本当に美しい。
私は主としてこのホールで行われるコンサートに行くことにしている。
7時開演の場合、家で一杯飲んで食事を済ませ、ほろ酔い機嫌で、ゆっくり聴きに行くことが出来る。終わったあと、春や秋は、コンサートの余韻を楽しみながら、そよ風を頬に受けて、歩いて帰るのもよい。

サントリーホールなどもよいホールで素晴らしい演奏会が多いが、終わってから夜遅く、1時間もかけてエッちら、おっちら、帰るのは年寄りにとってはシンドイ。安くて曲目がよいコンサートが無いかとチラシを調べた。
あった!前記スコダのリサイタルは3,500円で聴けるのでチケットを買った。更に探してみるとアマチュアだが定評がある「新交響楽団」の定期演奏会がS席3,000円で聴ける。チラシをよく見たら、ペアの場合で合計のトシが88才だと、大枚1,000円も引いてくれるという。シメタ!当方は88才どころか夫婦のトシは、ナント140歳にもなるのだ。二人で5,000円とは安い!
曲目は「シベリウスの7番」と「ラフマニノフの第3ピアノ協奏曲」だ。これも是非聴きに行こう!
チラシの効果は確かにある。(04/05/03)
音楽会最新情報はここ (The Mostly Classic)をクリックして下さい。
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音楽会のチラシ

音楽会に出かけると、入り口で大量のチラシを、ビニール袋に入れて配っている。

100枚近く入っており、どれをとっても、捨てるのはもったいないほどキレイだ。

この間、もらったたチラシのビニール袋に「手から手へ〜主催者が心を込めて作ったオリジナルチラシをお渡ししています‥」とあった

これから何かが分からないだろうか?

BGMはリスト作曲「愛の夢」3番

キレイ! 4月の音楽会でもらったチラシの一部