みるちー小学生編

ある夏の日、この私みるちーは、ゆかと二人で学校へ向かって歩いていた。ゆかは、私と同じ小学6年生。

・・・・そんな時、ゆかが突然叫びだした!

「ちーよちゃーん、ちよちゃーん!!」

あ、本当だ、向こうにちよちゃんがいる。

 ちよちゃんは、去年まで私達と同じ学年だったけど、類いまれな程頭が良いので、高校に

飛び級で編入した子だ。・・・そう、もう私達の手の届かない所へ行ってしまったんだ。

その筈のちよちゃんに、こんな所で会うとはね!

ふんっ、飛び級なんかする子に、今さら用はないけど、挨拶だけでもしておくか。

「ひさしぶりー。」

すると、ちよちゃんも当然ながら返事をした。

    「あ、みるちー、ゆかちゃん。」

・・・・けど、返事をしたと云う事は、ちよちゃんは自惚れてはいないようだ。

って・・・思っている隙に、ちよちゃんがこっちへ駆け寄ってくる!

「ひさしぶりー。」

ゆかは、ちよちゃんに積極的に話しかける・・・・・・

「あーそれが、高校の制服?」

まったく、止せば良いのにゆかったら、制服なんかに目をつけてさぁ!

いい気になっちゃたらどうすんだ!!・・・・しょうがない、私もゆかにあわせるか。

「夏服初めて見るー。」

「へへっ可愛いでしょー?でも制服って、冬服も夏服もスカートの丈、変わんないんだよ?」

あああ・・・・・ちよちゃん、制服の話したら案の定、すっかりいい気になっちゃった。

それでもまぁ、こうしてひさしぶりに会えた人だから、少し話でもしてあげるか。

「・・・(台詞省略、口パクのみ)・・・」

「・・・(台詞省略、口パクのみ)・・・」

「・・・(台詞省略、口パクのみ)・・・」

そして、ちよちゃんが、意外にもこんな事を言い出した。

「そうだぁ、学校では何が流行っているの?」

「縄跳びー!最近、また流行っているんだよー。」

即答するゆか。正直、縄跳びはすっごく楽しい!よって、私もこの話だけはしておく事にした。

「うん、結構面白いしねー?」

「皆で遊べるしねー?」

「わー縄跳びー?懐かしーなー。」

ふふ・・・ちよちゃん、小学校が懐かしくなって来たな?飛び級なんてするもんじゃないよね!

ここで、透かさずちよちゃんに質問するゆか・・・・・・・・。

「高校では何が流行っているの?」

・・・・・それは愚問というものだ!こんな秀才に流行りなんてある筈が無い。

私は、ゆかにこう言った。

「ゆか、ちよちゃんは高校生なんだから、遊んだりしないよ!」

皮肉たっぷりに言ってやった!ふひひ。

「あーそうかー。」

私に対しても、素直なゆか。

その時だった、ちよちゃんが横を向き、うつむいてこう言った。

「高校生でも遊ぶよ?でも縄跳びはしないかも。」

まぁ、一般の高校生なら時々は遊ぶんだろうな。だけど、ちよちゃんの言う通り、

縄跳びは、普通は小学生までだ。もし、中学生以上で縄跳びをしている人がいたら、

それは、何かスポーツをしている人だ。

・・・・・・・あ!!いっけない、私達登校中だった!早く学校に行かなくちゃ!

ちよちゃんが、私達に手をふる。

「じゃあねー。」

私達も、ちよちゃんの傍を離れる。

「またねー。」

「バイバイ。」

こうして、私とゆかは、学校への道を急いだ。

中学生編へ続く