みるちー中学生編
あの日(小学生編の事)から、時は流れて、その翌年の春、私とゆかは中学生になった。
・・・・ある日、私はゆかと2人で下校していた。そんな時、またちよちゃんと出会ってしまった!
もう会えないと思っていたのに、意外と縁があるんだな?私達とちよちゃんって。
飛び級なんかする子には、もう用は無いんだけどなぁ・・・・・
今度は今のちよちゃんのクラスメイトの水原さんと滝野さんも、一緒にいる!!
って、私が何で彼女達を知っているんだろ?まぁ良いや。
ああ、早速ゆかがちよちゃんに声をかけようとしているし。また、今日もゆかに合わせよう。
「ちよちゃーん!!」
「みるちー、ゆかちゃん!アハッ。」
嬉しそうにするちよちゃん、飛び級なんか本当はすべきでは無かったんじゃないの?
そんなに私達が恋しいならさ!・・・あ、水原さんがちよちゃんに私達の事を聞いている。
「誰?」
「小学校の同級生です。」
あああ、もういちいち紹介しなくても良いよ!どうせ、彼女達とは関わらないんだしさぁ・・・・・。
でも、挨拶だけはしておこう。何せ今日はゆかに合わせる事にしたんだから。
「こんにちは。」
「ちよちゃんも、もう中学生?」
「何言ってるんですか?高校生ですよ。」
水原さん・・・いくら飛び級とはいえ、それはクラスメイトに言う事じゃないでしょ?
でも、本来なら、それで当たっている。
そして、いつもながらゆかは、積極的にちよちゃんに話しかける・・・。
「ほら、私達もセーラー服になったよ。」
まったく、ゆかは制服の話が好きなんだから・・・・・・
「わー!それ着た事無い、良いなー。」
だから、飛び級なんてするもんじゃないんだ!でも、ここはグっとおさえて・・・・
「でも、私もちよちゃん所の制服は着れないよー、難しいもんね。」
・・・と言ってみたりして。
なんて、嘘だよっ!!ちよちゃん。本当は何にも思っていないんだよ!
あっかんべぇ!!
続けてゆかは、水原さんと滝野さんに語りかけている。
「皆さん勉強できるんですね〜。」
「うん。」
「ええっ?」
そうだ、滝野さんは学校では皆からバカにされているんだ。
だけど、私は滝野さんが、本当は凄い秀才な事ぐらい既に知っている。
あ・・・・水原さんが、私達に語りかけて来た!
「うちは自由な校風だから、サボって落ちこぼれる奴も多い。」
「へー?」
・・・・・自由な校風?それにしては随分と統一性があるじゃないか!
それに、サボって落ちこぼれるやつがいるのは、どこでも同じだよ・・・・多分。
すると、滝野さんが・・・・・・・
「私じゃないよ?」
滝野さんじゃないのは判っているよ!!いちいち言わないで良いよ!!!
・・・・・あ、また水原さんが喋り出した。
「東大に行くのがいる一方で、何処にも行けないのもいる・・・・・。」
「私じゃないよ?」
だから、判りきった事をいちいち言わなくて良いよ、二人とも!!
「んー。」
ちよちゃんが、滝野さんの言葉に呆れている。・・・滝野さんって、可哀想!!
ああ、何か疲れてきた。早くここを離れよう。
「バイバイー。」
「じゃーねー。」
「バイバイー!」
さぁ、早く家に帰ろう。