「開かれた議会」更に推進 重任の吉村議長に聞く
このたび豊島区議会議長に重任した吉村辰明区議に開かれた議会づくりなどインタビュー。
――重任されたということで豊島新聞としても議長任期の複数年をとなえていたので喜んでいます。現在の心境は。
吉村 一年議長職をやって、力を蓄えてきた中で、やめてしまうのは心残り、やりたいことがまだまだあるとの思いでした。議会改革とか、高野区政がやろうとしていることに、また議会がまったくの新体制になることで、区長と議会が両輪として働きに支障はないかとか。議長2年論は議会ではかねてから出ていました。23区のうち16区は2年制になっています。都の議長会のあり方も変ってきています。役職の任期はほとんどが2年というのが全体的な方向です。ある区民の方から、1年だと順番でやっている、自民党ならば誰でもなれるとしか考えませんでした、今回2年になったと聞いて能力で選んでいるんだと思うようになりましたという声もありました。
――1年ではでは何をやるにも短すぎて最後まで出来ない。また対外的にも1年では就任挨拶だけで、過ぎてしまう。それは豊島区の損失だ。2年目としては区政の中で、何に取り組んでいきますか。
吉村 今もすすんでいますが、開かれた区議会づくりです。街の掲示板に区議会日程を張り出す準備を進めています。委員会を前倒しして、早めに日程を発表できるように改革しました。一人でも多くの人に関心を持ってもらい、傍聴に来ていただきたい。もう一つは定時とおり議会を始めることです。この前の議会は5時過ぎに終わりました。これは記録的なことです。これまでの午前中の総会を前日までに終えるようお願いしました。そのことで本会議を定時の1時から始めることが出来たからです。
――本会議が定時開始、早めに終わることで残業代など財政的にも役立つ。
吉村 私の提案がなりたての議長じゃないだけに、受け入れられやすくなっているということもありますね。
――2年目ということで厳しい目も向けられるのでは。
吉村 周りの目が厳しい。初めてじゃないので、そく実践行動が期待される。しかしその分やりがいがあります。
――高野区政に対するスタンス。新庁舎、LRTなど。
吉村 何やるにしても財政面が大切。庁舎建て替えはほとんどが異論のないところ。どうすれば区民負担が少なく出来るか、議会としても責任ある1年だと考えてます。
――地下鉄副都新線開業をきっかけとした池袋袋再開発については。
吉村 この間、グランドデザインの発表がありましたが、いよいよ動き出してという感じ。大塚についても平成帝京大学の学生は大塚駅を利用している数が多い。その辺の人通りや造幣局を含めたところが発展の核になるのでは。
――大きな意味で区民の声を集めて、区民にグランドデザインを作らせるようなお考えは。
吉村 いいですね。この間の池袋袋再開発の記者発表は民間の方々がメインでした。ここの議員だけではなくて、議会と区民を直接つなぐシステムを考える必要がありますね。それによって議会に対する理解がすすむ。形はともかくそのような集りを年2回ぐらい開催したい。とりあえず超党派で考えていきたい。
――開かれた議会という点からも大切なこと、ぜひ実現させてください。
吉村 区民と直接話し合える集いになればいいですね。
――そのときはLRТをテーマにしていただきたい。まだまだ区民としては情報を共有していない、話し合いを深めて区民理解を求めていかなくては。議長はこのLRTで池袋駅東西を結ぶといった大きな構想をお持ちのようでしたが。
吉村 その考えは今でもあります。出来ないとはじめから否定するのではなく、どうすれば出来るかを考えるべきでしょう。
――デパートの中を貫くというような愉快な構想は、確かにワクワクするような夢がある。
吉村 縮こまっていては一歩も前に出ない。夢をみんなが語り、共有することが実現へと結びつくと信じています。すべては区民の後押し、総意が固まらないとすすみません。副都新線の新駅「東池袋」の実現も地元の要望であり、こうした一つ一つのデザインを描いて、池袋・豊島区の発展へと結びつけたいと思います。
――もうすぐ2定議会が始まります。
吉村 2年重任させてよかった、というように重責を果たし、それだけの結果を残すよう全力で職務に尽くし、区民の信託に区議会あげて取り組んでいきます。区民みんなの声を活かした区政の実現です。ぜひ中島義春副議長のお話も聞いてください。
――これからも直球勝負ですか。
吉村 けれん味のない、誠実な態度です。
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