考古学に挑戦だ! 子どもの夏休みイベント
小学校5年生から中学生を対象とした夏休みイベント「Let's try 考古学」が19日、染井遺跡で開催された。主催は豊島区教育委員会。
この講座は、地元から発掘された遺物に触れることによって、子どもたちに地域の歴史を肌で感じてもらうことを目的に昨年から行われている。昨年は、子どもらに出土遺物の水洗い作業、接合作業、観察をさせ、昔の人たちがこの場所でどのような生活をしていたかを研究するのみであったが、今年は、それに加えて、実際に遺跡を掘れることが最大の特徴となる。
通常は、発掘調査の進捗に影響を及ぼすことや会場の安全性や十分な広さが確保できないことなどから、一般の参加者が掘削作業を行うことは難しい。しかし、今回は、区が所有する、公園の予定地を使うことによって、これらの問題を解決することができた。
遺跡の発掘調査後の調査資料や出土物は一般公開される機会が少ないため、豊島区では今後、様々な世代を対象とした、生の出土物に触れることができる普及啓発事業を広げていく予定である。
まず、シャベルの使い方をスタッフに教わりながら、8人の参加者が掘削作業に挑戦した。初めはぎこちない手つきであったが、慣れてくるにつれて掘る速度も上がっていき、「遺物」が見つかりはじめた。結局、1時間程度の作業で、茶碗・かわら・植木鉢のかけらや、クギ、火打石の破片など、約30点の遺物が発掘された。その後、昼食をはさみ午後には、学芸員の指導により、会場から出土した遺物の水洗い作業、そして破片の組み立て作業などを行った。
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