2008年11月

第2789号 2008年11月12日号


来年度も継続の見通し
 ワンルームマンション税
 調査検討会議報告


 ワンルールマンションの急増に歯止めをかけようと豊島区が全国初で導入し注目された「狭小住戸集合住宅税」いわゆるワンルームマンション税のあり方について検討を行ってきた「豊島区税制度調査検討会議」は11月10日、報告書を高野区長に提出、来年度以降も継続を求める内容で、区としても継続させる見通しである。

 検討会メンバーの池上岳彦会長(立教大学経済学部教授)、中村芳昭副会長(青山学院大学法学部教授)、野口和俊委員(弁護士)、豊島区政策経営部長・区民部長・都市整備部長。

 今回の報告書では、
 ①本税は、住宅施策の一環として、かつ課税自主権を発揮する独自の政策手段として一定の効果を発揮してきたと判断され、継続されるべきである。

 ②課税対象面積は、「最低居住面積水準」が30m²に設定されたことを踏まえつつ、社会経済状況などを勘案し、区の住宅施策のあり方として、区が決定すべきである。

 と結論づけられており、ワンルームマンション税の創設時の状況認識が是認されたうえ、29m²未満の住戸をもつ集合住宅の建築を抑制していることが確認された。また、引き続き建築を抑制する施策を継続する必要があり、課税という経済的手段は施策の一環として継続するべきである、とされた。

 この報告を受けた高野之夫区長は、「頂戴いたしました報告につきましては、法定外税としての評価に止まらず、区の施策に対する真摯なご指摘として、厳粛に受け止め、現在審議中の住宅マスタープランの結果を踏まえながら今後の住宅施策を展開してまいります」とコメントした。

 狭小住戸集合住宅税(ワンルームマンション税)について
 狭小な住戸を有する集合住宅の建築を抑制することで、狭小な住戸に偏った住宅ストックの是正を図ることを目的とした法定外普通税、29m²未満かつ9戸以上の集合住宅について、建築時に建築主に対して1戸当たり50万円を課するもの。平成16年6月、全国に先駆けて導入した。税による建築規制は豊島区のみで、23区で唯一、「豊島区中高層集合住宅建築物の建築に関する条例」と「ワンルームマンション税」の2本立ての規制・誘導を行っている。

 ワンルームマンション税の効果について
 本税の対象となる29m²未満かつ9戸以上の集合住宅となる住戸の着工戸数(建築確認ベース)は、「平成11~15年度平均1,069戸」から本税導入後の「16~19年度平均737戸」へと、31.1%も大幅に減少している。これは他の特別区にみられた近年のワンルームマンション建築急増が確認されなかったということであり、本税が29m²未満の住戸をもつ集合住宅の建築を抑制していることが確認された。

 ワンルームマンション税の見直しについて
 「豊島区狭小住戸集合住宅税条例」附則第3項の5年ごとの見直し規定に基づき、豊島区税制度調査検討会議を設置し、平成20年5月23日、高野区長より同税がとるべき必要な措置について諮問を受け、検討を重ねてきた。


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